ネビュラ

変わっていくさまに見とれて立ち竦んでいた
繊細な輪郭だけを残して 錆は剥がれ落ちる
もう触れない結び目 掻き毟る想像をする
 
私のどこにも 一滴も残らぬほど
全てを凍らせて、すみずみを砕いて
赤と白の砂になるまで 全てを切り離して
あなたの宙で静かに輝くひとつの渦になりたい
ただ美しい 理想の姿で
 
吐いたあぶく 割れずに落ちる、どうして
その愛を受けてなお
こんなにも脆く 虚しいままなのだろう
 
頼りない指先 ぼやけていく 揺れる
切り離して
切り離して
ただ息を潜めて 甘い夢を待つ



2024/1/18 病院


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