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⑥東京から知床まで カブで行く10日間のバイク一人旅【3日目〜パート1】

皆さんこんにちは♪minneやcreemaでハンドメイド作品を販売しているRE:(アールイー)です。
今回は旅3日目です。テントなしの野宿スタイルで一夜を明かそうとしたが、1人きりのキャンプ場、森から聞こえる謎の鳴き声に恐怖を感じ、ほとんど眠れずに朝を迎えました。

□この日記は道中に見えた風景やその時の心情を記載したものです。おすすめの観光スポットをご紹介する日記ではなく、臆病者な私が意を決して旅をした道中記です。読んで頂いた方の何かのきっかけになれば幸いです。


・今日の行程
7月12日 午前7時頃、ほとんど眠れなかったせいか、眠気のある状態で起きました。雨は昨日の夜からずっと降っています。予報では今日一日雨になりそうです。
青森県青森市にある「月見野森林公園(キャンプ場)」に向かいます。走行距離約220km、約4時間30分の行程です。(こちらも無料のキャンプ場)
今日フェリーに乗って一気に北海道へ行くのも一つの手だったのですが、青森から函館までフェリーで約4時間。到着は夜になってしまい、その後の予定が立てづらくなってしまう為、フェリーは明日の午前10時の便に乗ることに。

今日の行程



・雨の日の走行
撤収自体はテントを張らなかった分、サッと終わったのですが、雨が降っている事と身体のだるさで腰が重く、午前9時頃にキャンプ場を出発しました。
初めは小雨程度だったのですが、いつの間にか本降りとなってきました。レインウェアを着てシューズ用のレインカバーをして走っていましたが、完全防水ではないので少しずつ雨が染み込んでいきます。
雨の日にバイクに乗る事がほとんどなかったので気をつけながら運転していました。

・緊張状態
青森県十和田市 お昼12時過ぎ
コンビニに停車し少し休憩。空は雲に覆われていますが雨はやんでいます。道中の雨でレインウェアはすでにびしょびしょ、恐らくスニーカーも同じ状態です。
ここまでガソリンの給油を除き、ノンストップで走ってきました。
もう少しこまめに休憩を入れたい気持ちもありますが、運転中は色んなことに気を使うので、神経も身体も緊張状態になっています。
一度休憩をするとその緊張が一気に解けてしまうので、再出発してその緊張状態まで改めて持っていくのはとても疲れるのです。(こういう風に感じる人って他にいるのかな?)
休憩したいけど休憩したくない、そんな気持ちなのです。
行程の半分以上は頑張って進んで来たので気持ちとしては楽になっていたのですが、レインウェアの中の服もびしょびしょ、雨の中キャンプするのも少ししんどいなと思ったので、予定を変更し今日はどこかの宿泊施設で一泊しようと思いました。青森市に着いたらその時に宿泊場所を探すことに。
青森市まではあと1つ峠を越えるだけです。

・極限状態
峠の道に差し掛かった時は小雨が降っていました。今日のこれまでと比べれば全然大したことありません。雨の中の運転に少し慣れ始めて調子に乗っていたのでしょう。
しばらく走ると勾配のきつい本格的な峠道になってきました。それと同時に雨が強くなってきます。強いというか土砂降りです。ものすごい量の雨が登り坂の道路を流れてきます。さすがにこれはやばそうと思いながら走っていると、ヘルメットのシールドが徐々に曇り始めました。
ベンチレーター(換気装置)が付いているのですが、なぜかまったく機能していません。
ほとんど見えなかったのでシールドを開けて走ってみましたが(当たり前ですが)雨がどんどん入ってくるのでこれもまともに走れません。
ただでさえ雨で先が見えないのに曇りも重なり、ほとんど見えていない状態で走行を続けていました。2〜3m先しか見えていない感じです。
もし人がいたら、避けきれなかったと思います。
停車させるにも車道が狭く、下手な場所に停めるのも危険です。曇りが少ない部分に視線を集中させ、ピントの合わない道を進んでいきます。
13時30分過ぎ どのくらい走ったかは分かりません、脇に広い砂利の駐車場の様なスペースがあったのでバイクを停めました。
少しパニックになっていました。停車できたのは良いものの何か解決策があるわけでもありません。どうした良いかも分からず気づいたら妻に電話をかけていました。
土砂降りの雨、ずぶ濡れでとても寒い、先が全然見えない、これ以上は危険で走れない、そんな事を断片的に伝えましたが理解してもらえません。
この状況を理解してもらえないことにイライラしました。私から電話したくせに途中からそっけない態度になり、嫌な空気のまま電話を切りました。
いきなり電話をかけてきて色々言われたあげく、イライラされて電話切られたら「なんだ、こいつ」となったと思います。(後日談ですが、妻は実際そう思っていたみたいです。何度も頭を下げ謝罪しました。そしてその時の状況も理解してもらいました。本当にごめんなさい)
電話の後もどうすれば良いかわかりません。この時ナビ用のiPhoneとバイクから充電していたモバイルバッテリーはうんともすんとも言わなくなり壊れていました。防水対策は何もしていなかったので当然です。
天気を自分の思い通りに変えることはできません。雨が落ち着くまでここで待機するか、危険だけどとにかく峠を抜けて安全な市街地まで行くか。頭の中ではそう考えていましたが気持ちは1択でした。

「峠を抜けて青森市まで行く」私はそう決めました。

こんなところで立ち止まりたくありません。
ただ、とにかくゆっくり、無理せず進もうと決めました。
いつの間にか私の中に「帰りたい」の気持ちはもうありませんでした。

・自分のペースで
再び走り始めます。停車していた場所はどうやら登り坂のピークだったみたいです。ここから先は下り坂が続きます。雨は変わらず土砂降り。進路方向へ降った雨が流れていきます。道路に窪みがあれば水溜りになっています。慎重に、慎重に進んで行きます。後ろから車が来たら端に寄せて停まり「お先にどうぞ」スタイルで先に行ってもらいます。とにかくスピードを落とし無理のないペースで、自分のペースで走らせました。
どのくらい走ったかはもう全然分かりません。気づいた時には少し先に建物がたくさん見えてきました。
私は峠を越え青森市へ辿り着いたのです。

【3日目パート1】はここまでです。次回3日目パート2です。無事に青森市に辿り着いた私は宿探しをする事に。
良ければまたご覧になってください。
最後までありがとうございました!次回もお楽しみに。※今回は写真を撮る余裕がありませんでした。

2023年8月4日記 RE:(アールイー)

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