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教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書

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2005年5月に出た『教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書』という本のオリジナルデータです(正誤表は全反映済)。検索したい、スマホで読みたいと常々思っていた方は… もっと読む
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#第3章・ウワサ話はネットにのって

年表 Chronicle 1999-2000

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インターネットのニューウェイヴ(個人ニュースサイトの夜明)

WWW初期から存在するにも関わらず、e-zineやウェブ日記とは交わらず独自の発展を続けてきたジャンルが、日本のウェブログの元祖とも呼ばれる「個人ニュースサイト」だ。だが一体それはどんなサイトを言うのだろう。ここでは00年までの〝古き良き時代〞を解説しよう。

rhyme氏 インタビュー ニュースサイトはメディアからコミュニティへ?「興味のあることは何だってニュース」

99年1月11日に始まり01年8月19日まで存在した個人ニュースサイト「ムーノーローカル」。その管理人だったrhyme氏に今一度「個人ニュースサイト」について語ってもらった。 rhyme……「ムーノーローカル」元管理人。94年末頃にNIFTY-Serveでネットを始め(つまらないので嫌いだった)、96年春にインターネットに接続。

あめぞう2ちゃんねる(巨大掲示板群)

巨大掲示板群の祖として語られる「あめぞうリンク」。それを模して始まり、独自の発展を続ける「2ちゃんねる」。その歴史はアンダーグラウンドがオーバーグラウンドに浮上する過程であり、掲示板スクリプトの進化の軌跡であり、ネットコミュニティのピークであった。日本のインターネットを説明する際に、いつの間にか無くてはならない大きな存在になっていたあの掲示板が、今ほど当り前でなかった時代を検証する。 今から読むことになるこの文章に、貴方がどれだけの予備知識で挑むのか知らない。例えば「速報の

ネットラジオのように

声が聞きたい。普段は顔も判らない、身振りも見えない、文字だけでつながる世界だけれど、スピーカーから流れる誰かの肉声は、パソコンの前に座る人々の存在を圧倒的にリアルにさせるだろう。時間の編集権がこちらになく、ソフトウェアの進化に依存しがちの、意外とネットでは珍しい、同時性を意識させるコンテンツ。それがネットラジオだ。

WAREZの歴史(後編)

この時期のWAREZを象徴するものは、定番サイトの名前よりも、増え続けた偽装ツールとあゆ板、ストレージサービスなどの周辺の出来事だろう。ウェブ上のWAREZサイトは皆なぜ消えてしまったのか。なぜ地下に潜ってしまったのか。なぜP2Pへと移行したのか。後編ではウェブ割れが終幕を迎え、専用ソフトへ移っていく直前までを分析する。嗚呼、今の高速回線があの頃あったなら。