ゴミが「ゴミ」でなくなるとき

捨てるだとか
業者に引き取ってもらうだとかは
自分の目の前から「不用品」を移動させる簡単な手段だ。
収納場所があるのなら
物置や2階の押入れなどの
普段から頻繁に使っていない空間に隠しておくこともできる。
これも比較的簡単だ。

自分では使わないとわかっているものを
どうしても手放せない人がいる。
私もそうだ。
捨てたり業者に託したりだとかは
やろうと思えばできる。
けれどそれを選ばないのは
縁あって自分の手元に来たものを
次の縁に送ることを放棄していると感じるから。
「そんな義務はない」
「望んで手元に来たものばかりではない」
「捨てたくなるような製品そのものに問題がある」
そう思うこともある。
私の価値観としてはそれを上回る「もったいない」があるのだ。
製品化に伴い消費された様々なエネルギーを
焼却や埋め立てで処分してしまうのが惜しい。
業者に預けても次の縁に渡るか定かでない。
賛否ある考えかもしれないが
私はそう思う。

住まいのスペースは限られている。
暮らしていく中での必需品は実のところそんなに多くない。
それでも我が家には多くのものがある。
このままでいいと思っているわけでもない。
とにかく「処分」ではなく「使う人の元へ渡ってほしい」。
適材適所が叶えば「不用品」ではなくなる。
これを実現するために
参加費無料の不用品放出市「くるくるひろば」を始めた。
もののやり取りにお金在は介在させない。
相手の顔が見えなくなるから。
人ではなく「もの」しか見ずに
金勘定が思考の大半を占めてしまうようになるから。
会話が不要になるから。
「安いから」「高いから」という基準で見ていると
自分が本当にそれを使いたいかどうかまで判断できなくなるから。
私はお金をものさしに物事を考えるのは
つまらないことだと思っている。
「損得」以上の広がりや奥行きがなく
孤立していて可能性を感じない。

人によって「不要」と「必要」はそれぞれ違う。
くるくるひろばをしているとそのことがとてもよくわかる。
One Man’s Trash is Another Man’s Treasure.
あなたのゴミは誰かの宝。
焼却や埋め立てでは解決にならない。
ふさわしいものがふさわしい場所、人の元へたどり着けば
「ゴミ回収」の頻度はもっと減らせるようになる。
そのためにもくるくるひろばを継続していく考えだ。
ただ、農繁期に入るので次の開催は秋になる。

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