やっぱり工具と工作が好き
DIYと聞けば、日曜大工や工作をイメージされる方が多いと思います。
でもですね。
Do It Yourself(自分でやる)って考えるなら、その定義はもっと広くて、物の制作だけでなく、修理や室内の改修、庭木の手入れもDIY。
だから農家さんにはDIYが一杯です。
そんな理由かわかりませんが、2号が工具や工作が好きになったのも、実家の環境が影響しているのかもしれません。
樹木伐採もDIYなのです
じーじとばあばの家から、徒歩数分の場所にあった養豚場。
今では、空になった豚舎跡に、農機具や資材が置かれ生き物が飼われていた頃とは大きく風景が変わりました。
数年前、実家で遊び呆ける2号にじーじから、トウカエデの伐採依頼がありました。
豚舎への日差しを防ぐ役割だったトウカエデも、養豚の廃業と共に不要なものとなり、また農機具の出し入れにも邪魔なため、伐採することになったのです。
遊びの予定を変更し、面倒だなと思いながらも、『チェーンソーを使った木の伐採も楽しそう』と依頼を快諾。
チェーンソーを使い木をなぎ倒し、枝を払って玉切り(適当な長さに丸太を輪切りにする作業)を繰り返し幾本かを伐採しました。
その後、伐採したトウカエデの一部を後々資材として利用したいと板材への加工もチャレンジしたのでした・・・が、あまりにも手間がかかるため、残ったトウカエデの伐採作業が、長期休眠中なのは内緒です。
DIYはあぶないぞ
子供の頃、プラモデルを作ったり、不要になった段ボールや木材で工作したりするのが好きでした。
大人になってからの遊びが、プラモデルのような組立キットと異なるのは、デザインから加工、組み立てまで自分で決めて作業する事。
だからこそ、デザインや素材へのこだわりは、基本的に自己満足の域に過ぎません。本棚が少しうまくできたとしても、他人から見ればただの箱に過ぎないことがほとんどなのです。
それでもです。
制作している側には、自分にしかわからないポイントこそが重要です。
1.5mmにスライスした板の厚みが、長さ1mの木材のどこを測っても0.1m以下の誤差で加工出来きたら、意味もなく何度もノギス(測定器)を当てて、にやけたり。
切り出した木材の木目が、予想通りの模様をしていれば、タバコを吸いながら心ゆくまで眺めたり。
完成してもいないクセに、自画自賛が止まらない哀れな姿が良くみられます。そんな、人としてボーダーライン上の人々ーーそれが、DIY好きには沢山なのです。
DIYって危ないですね。
工具って素敵
あれも欲しい、これも欲しいと思ったところで、全く手の届かない工具ばかりなので、大型の物は、基本的に昭和の年代物が2号の主力。
予算の都合で買う事が出来ないというのもありますが、古い道具は愛着が沸くのも事実です。
数十年前の物ばかりなのに現役で使え、武骨で貫禄のある工具は、いかにも『道具』としての魅力にあふれています。
そんな道具を使うたび、子供の頃に、じーじの作業を見ていた自分を思い出します。
溶接機やグラインダー、チェーンソーなどの使い方は、まさにじーじの作業を見て覚えたようなもの。
大人になって、それらを使用する際に、子供の頃に見ていたじーじの操作を思い出し、頭の中で手順を組み立ててからやってみるという事が何度もありました。
うまく行かなかったら、工具と素材をよく観察してもう一度という具合。
そんな2号のDIY。
日曜ごとに、実家の一角を占領して工作をしていると、時々じーじが覗きにきます。
得体の知れない物を製作する息子に、『今度は何作ってんだ?』『この工具は何だ?』『まぁ遊びだかんなー(笑)』と好き勝手に言って去っていきます。
他愛のない数分のやり取りですが、昔とは立場が逆になったような気がして、なんだか笑ってしまうのです。
おしまい
追記
でもね、じーじ。
貴方が時々、息子の資材置き場から、勝手に持っていく資材には注意してください。
ゴミみたいに置いてある木片の隣には、同じくゴミに見えるかもしれない1万円を超える木片もあったりします。
放置しているように見える電気部品や工具だって、少ないお小遣いを切り詰めてやっと手に入れた物があるので、無くしたら貴方の息子は泣いちゃうよ。