嫌われる勇気〜ハーモニカおじさんに出会って〜

ある日、僕の価値観は変わった。

Buddy Greene というハーモニカ奏者を知ってますか？YouTubeで「ハーモニカおじさん」と入れると出てきます。お世辞にもかっこいいとはいえない普通のおじさんがあのカーネギーホールで一筋縄ではいかない一流のお客様に向けてハーモニカ1個で立ち向かうのです。

みんなはじめは嘲笑混じりの怪訝な表情。でも最後はスタンディングオベーション。僕はギターと一緒にハーモニカの練習もしていたことがある。息を吸う、吐く、ただそれだけの動作を正しい場所に当てていくという楽器だ。それがとてつもなく難しい。綺麗な音色を出すまでに技術がいる。
しかしこのハーモニカおじさんはその次元を遥かに超越している。まさに異次元。

激しく落ち込んだ時、苦しい時、なぜか何もできなくなる。そんな時、僕は何度もこのハーモニカおじさんに救われてきた。言葉ではうまく言い表せないけど、見るとまたやってやろうと思える。このおじさんが選んだハーモニカという道の険しさを思うと自分なんて屁に思えてくる。

このおじさんに出会ってから変わったことがある。1億円集める時に1億人の人から1円ずつ貰うやり方と100人の人から100万円を貰うやり方。どちらを選択するかなら後者でいいなと。つまり多くの人に嫌われてもいい。ほんの一部の人にとても好かれる生き方。

そうして僕は嫌われる勇気を持てた。それと同時に自分がやりたいことや言いたいことを言えるようになった。でも嫌われることに挫けそうな時、僕はまたハーモニカおじさんを見るだろう。