先取り学習について考える。必要か否か。 ー入室テストの問題ー

SAPIXは予習禁止

SAPIXについてご存知の方、通塾中の方は周知の事実ですが、
SAPIXではかなり強調して予習を禁止しています。
入塾時や担当の先生に何回も言われます。

ですが、SAPIXで難関に合格された子で公文も親塾もそろばんも何もしていない子っているのでしょうか?

SAPIXの塾の特徴でもある、徹底復習主義。
恐ろしく早い進捗で進み膨大な復習の宿題が出るので、確かに全部こなせれば御三家も楽勝なのでしょう。

SAPIXのテキストはかなり合理的。
テキストは授業ごとの小冊子なので、機動力があり、
それが予習シリーズよりも優れている点だと思います。

が、しかし解説は全くありません。(ほぼと補足しておきます)
1度授業聞いて理解できないと、自力ではどうにもならないです。

例えば分数の計算方法に時間を割いてはくれません。
さらっと計算方法を説明して、すぐに問題に取り組みます。
整数との違い、数のイメージが頭に入っていないとこの日の授業は冒頭から理解できません。
家に帰ってもその日の授業を理解していることが前提の宿題が出されますが、そもそも分数を理解していないので宿題どころではありません。
そして解説は親切ではありません。

SAPIXは偏差値55以上の学校に入るための塾です。(全統小偏差値60以上)
偏差値40の子を50以上に引き上げてくれる塾ではありません。

なのでみんな準備して入室するのです。

入室テスト


年長の11月に行われる新小1の入室テストの問題傾向を質問すると、
ひらがなと1から10までの数字がわかれば大丈夫です。とそう言われます。

確かに前半の大問は上記通りの出題になりますが、後半から様子が違います。
例えば算数で出題の問題自体は1から10までの数字しか使われておりませんが、答案用紙の3分の1が問題文で埋め尽くされており、論理的思考、合理的思考、図形認識、読解力、ととても多くのものが必要で、ひらがなと1から10の数を理解してれば大丈夫な問題ではありません。
犬の絵があって、犬と答える問題ではないんです。

国語に限っても最後の長文読解は主語述語、目的語などを理解していないと答えられません。
私がなになにしたかったとありますが、どうしてしたかったのでしょう?
またどうしてしたかったか、正しい文に丸をつけましょう。
などという設問です。

年長の子がひらがなを理解していて答えられる問題ではありません。
またでは最初の基本問題のみで入室できるかというと、それだけでは若干点数が足りないんです。(入室基準点に対して)

入室基準点を取れる子は明らかに勉強してきているのです。

公文やドリル、幼児教室。
何もしないでできるテストではありません。

通塾開始

しかし、上記のことは親御さん方は承知の事実です。

ただSAPIXはその本音と建前の乖離が少しありすぎるのでは?
だから悩む親が続出するのではないかと思います。

確かにSAPIXのテキストだけやれば御三家に入れると思います。

でも計算力や読解力は間違いなくSAPIXだけで身につくことはないと思います。

そして「それが身についていること」がSAPIXでは当たり前なんです。

分数の計算も低学年のうちに時間をかけて理解し、練習していればこそ、
本筋の授業について行けるのです。
凡人ほど。

SAPIXのいう、授業聞いて宿題やっていれば大丈夫なのは鉄壁のアルファ上位クラスのみです。
そしてSAPIXはそもそもそういう子のための塾なので、そこについていくために先取りはもはや必須のことなのです。

と、ここまで書いてきましたが、そうするとどの程度の勉強をいつまでに仕上げるか?親がどこまで教えるか?

もう正解のないドツボにどんどんハマっていきます。

ここにフルタイム、兄弟児あり(乳幼児)、ワンオペとトリプルでタスクが乗っかると信じられないマルチタスクになります。

私も昨年の今頃、中学受験関連の書籍を読み漁り、相当追い込まれていました。

そして私はどんどん暴走してしまい、大きな勘違いを気がつくまで続けました。

続く


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