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仏像と私~私の好きな仏像編②~

私の好きな仏像編に突入し、初っ端から有名どころをご紹介してしまいました💦

その②でご紹介するのは、京都は木津川市加茂町にある「浄瑠璃寺」。こちらのご本尊「九体阿弥陀如来像」です。

「浄瑠璃寺」は、マイナーなようでメジャーであり、メジャーなようでマイナー…という不思議なポジションのお寺なイメージ。

というのも、こちらにはさまざまな資料集や図録でも紹介確立の高いアイドル仏像「吉祥天女像」(重要文化財)があるんです。「浄瑠璃寺」「吉祥天女像」とセットで覚えてしまうぐらいの頻度。

なので、「浄瑠璃寺」をご存じなくとも「吉祥天女像」なら見たことある!という方が多いのではないでしょうか。

その吉祥天女像…ご覧になって見たい方は「LINEトラベル.jp」さんのこちらをご参照ください。

https://www.travel.co.jp/guide/article/2886/

ね?ご覧になったことある方、多いのでは?

「絶世の美女」仏として写真集などにもたびたび登場されています。


しかし。私の目的はあくまで「九体阿弥陀」なのです。

では、「九体阿弥陀」との出会いを。

※トップ画像は、「かいくうさんによる写真ACからの写真」です

1、「浄瑠璃寺」のこと
2、なぜ、「浄瑠璃寺」、そして「九体阿弥陀」
3、感動の出会い
4、出会いを終えて


1、「浄瑠璃寺」のこと

「浄瑠璃寺」は、1047年(永承2年)に、義明上人という方を開基として開かれたお寺です。しかし、もとは奈良県の当麻の里(今の葛城市)あたりの出身であった義明がなぜこの地に寺を建立するに至ったのかなどの経緯を明記した資料は、今のところ発見されていないそうです。

本尊は「阿弥陀如来」と「薬師如来」。お寺の名前は、薬師如来が修める極楽浄土「東方浄瑠璃世界」に由来しています。

境内は「浄土式庭園」と呼ばれる造りで、中央にある大きな池の周りに「九体阿弥陀」を安置する「本堂」、薬師如来を安置する「三重塔」などを配しています。小さいお寺で、アクセスも良いとは言い難いところですが、庭には四季折々の花が咲き乱れ、秋には紅葉が彩ります。「花の寺」との別名を持ち、えも言われぬ美しさに訪れる人は後を立ちません。

そう、お寺の場所はほぼ奈良県との県境。京都観光と絡めると、だいぶ遠いのですよね…。ですので、このお寺には以前から行きたいと熱望しながら、なかなか訪ねることができないでいました。

ルートとしても一旦近鉄奈良駅から急行バスを利用するのが早いかなと思います。

2、なぜ「浄瑠璃寺」、そして「九体阿弥陀」

ええ、もちろんそれは、「九体阿弥陀」様を拝観するため、そして、年に一度の秘仏「薬師如来像」を拝観する栄誉にあずかるためであります!

先ほど、「吉祥天女像」ばかりが著名であるように書いてしまいましたが、この「九体阿弥陀如来」もまた、かなり有名ではあるのです。

皆さんは、格子戸からのぞく阿弥陀如来像が水面にうつる画像や映像を見たことはありませんか?

そうです、あれが浄瑠璃寺の「九体阿弥陀如来像」なのです。

たしかNHKだったように記憶していますが、夜の浄瑠璃寺本堂をうつした映像をテレビで観て以来、荘厳な美しさに心奪われてしまったんです。

藍色の夜に溶け込まんばかりのお堂。その中を黄金色のろうそくの灯りに照らされた阿弥陀如来像が、静かに水面を揺らしている…。

今も眼の裏に浮かぶようです。

…というわけで、それ以来このお寺に憧れていたというわけです。

そして今回は、実は友人の付き添いで京都に訪れた私。

松本潤さんの大ファンだったこの友人が、映画「花より男子」の聖地巡りをしたい!ということで案内役を頼まれたのがきっかけです。

しかし、日程を聞いて大興奮!1月7~9日!

それは、この「浄瑠璃寺」の秘仏・薬師如来像(毎月8日、彼岸の中日(春分の日、秋分の日、正月三が日のみ公開)と、ついでに(と言ってはなんですが…)吉祥天女像(正月:1月1日~ 1月15日、春季:3月21日~ 5月20日、秋季:10月 1日~11月30日のみ公開)ともかぶっているではありませんか!!

そこで、まったく仏像に興味のない彼女ではありましたが、初日と最終日は「松本潤くんツアー」にどっぷりつかるのと引き換えに、中日だけは私の好きに回ることを許可してもらい(笑)…。そうしてまたもや京都・奈良に降り立ちました。


3、感動の出会い

電車とバスを乗り継ぎ、ようやく到着した憧れの「浄瑠璃寺」。予想通り、とても静かな場所にあります。

とはいえ、年に数回の秘仏御開帳の日なので、もう少し人がごった返しているのかな…と思っていましたが、押すな押すなという感じではなかったので一安心。やっぱり仏旅は、できることなら人の波にまみれて拝観したくはないものです。

薬師如来像のある三重塔は最後に回ることにして、まずは憧れの「九体阿弥陀如来像」とご対面。

この日は明るめの曇り空。本堂に横から入ると、薄暗い堂内に、格子戸がほの明るい日差しを投げかけています。そこに、横一列に並ぶ厳かな阿弥陀如来。

この九体の阿弥陀如来像をまつる形は、『観無量寿経』という経典の中で描かれている「九品往生」(極楽浄土に生まれ変わりたいと願う人には九つの往生の段階がある)に基づいています。いずれも檜の寄木造で表面は漆箔仕上げられています。像高は中尊像だけが他よりも大きく、224.0㎝。ほかの8体は139.0㎝~145.0㎝だそうです。

手には「弥陀の定印」を結び、静かな表情からは何にも思い乱されることのない悟りの境地が感じられる阿弥陀仏。そっと静かに手を合わせ、外に出ました。


そして実は。この1月8日、もう一体の秘仏が拝観できる、本当に特別な日なのです!

それは「大日如来坐像」様。

本堂の脇にある灌頂堂に安置されています。像高60㎝と小さな仏様ですが、凛々しいお顔つきに智慧と強い意志を秘めた、とてもイケメンな仏様なのです!

いそいそとそちらに移動していると、なぜか同じく観光と思しきおじさんに「お嬢ちゃん、こっちよ~」と呼ばれ(なぜ私が大日如来さま目当てとわかったんでしょう💦)、友人と3人で拝観した、という思い出付です。


4、出会いを終えて

この後はしっかりと薬師如来像を拝観し、あっという間だった「浄瑠璃寺」ツアーは幕を閉じました。

なかなか行けない所ではあるのですが、やはり、死ぬまでには再訪し(もちろん1月8日に!)、堪能したいお寺です。

ああ、でもお花や紅葉の時期に訪ねてみたいお寺でもありますね(^^


今回は、お土産紹介コーナーはお休みします💦まだ3回目なのに早くも💦

周辺でお土産を購入できるお店に出会わなかったということで💦

それでは、次回もまた、お付き合いいただけると嬉しいです♪

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