「みんな命は一つだけ」〜閻魔大王より
大仏のお好きな半田カメラさんの本を見て大阪市平野区にある高野山真言宗のお寺全興寺へ行ってきました。
一見普通のお寺です
本堂です。御本尊は薬師如来様です。
本堂の横にはさり気なく石が積まれていました。
ところで、このお寺は地獄から極楽への体験ができるお寺なのです。
ここが地獄の入り口です。
地獄への通行手形を購入します。
次に、地獄度極楽度チェックマシーンで、地獄行きか極楽行きかの判定をします
通行手形のバーコードを機械にかざすと扉が開きます。部屋の中には・・・
冥界の王、閻魔大王や
死者に7日ごとの審判を下す裁判官、十王。
そして、舌を抜くやっとこを持った鬼、三途の川で死人の着物をはぐ奪衣婆(だつえば)が待っています。
ドラを鳴らすと浄玻璃(じょうはり)の鏡に恐ろしい地獄の様子が映し出されます。
でも最後までよく見ると、それは見る人を怖がらせるためではなく、「自分だけでなく周りの人も命をは一つだけ。大切にしましょう」ということを言っていました。
外へ出ると、境内には地獄の音が聞こえるという石や
賽の河原の石積み体験をする所がありました。(10個ほど積めました)
次にあったのは、極楽を感じて瞑想ができる地下空間「ほとけのくに」です。階段を降りていくと・・・
たくさんの石仏がありました。
石仏さんに囲まれて中央のマンダラの上に座っていると、水琴窟から聞こえる「ピーン」という澄んだ水の音だけが堂内にこだましていました。
他にも境内には駄菓子屋さんの博物館があり、中は・・・
いろいろなジオラマが飾られています。
決して大きなお寺ではありませんが、とにかくいろんな仕掛けがあって飽きません。
でも、もともと大変古いお寺で、商店街のすぐ隣りにあるので、見ていると本堂の裏の水かけ不動さんやお地蔵さんには、ひっきりなしにお参りの人が来ていました。
全興寺さんは地域にとけ込み、さらに遠方からの参拝者をどれだけ楽しませることができるかに挑戦しているお寺なんだと思いました。
境内には椿の花が咲いていて、あまりにもきれいでため息が出ました