八葉蓮華寺 快慶作阿弥陀如来立像

交野市の傍示(ほうじ)と云う山里にある融通念仏宗のお寺です。本堂等は無く、収蔵庫があるだけですが、その中に鎌倉時代の仏師快慶作の阿弥陀如来様が、お祀りされています。
 左足ほぞの外側に「巧匠アン(梵字)阿弥陀佛」と云う快慶が作ったことを示す墨書が残っています。
 90cm程のいわゆる安阿弥様と呼ばれる形式の仏様で、像内から快慶のスケッチ等のたくさんの納入物が見つかっています。
 キリッとしまったお顔をされた素敵な仏様です。ごく近くから拝観させて頂けました。私は快慶の阿弥陀様を見るのが初めてだったので「いい仏様だなぁ」と只々感激するばかりでした。
「今でこそ、国の重要文化財ですが、お堂ができるまではこの近くの蔵の中にあって、隣で子どもがボール遊びをしていたんですよ」と、お世話頂いた方が話しておられました。
 交野市の社会教育課が5月ないしは11月に行う文化財特別公開時に拝観できます。
 ただし拝観するには最寄り駅の京阪電車河内森駅かJR河内磐船駅から40分程歩くか、自動車で10分程走るかのどちらかです。どっちにしても車一台が、やっと通れる程度の暗くて細い山道ですのでお気をつけください。

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〈交野市の名店②〉

 ところで、もしも自動車で来られたら、拝観された帰りに「おじいさんの古時計」に寄ってみられては如何でしょうか?三角屋根のログハウスの喫茶店で、その名の通りたくさんの古い振り子時計が壁一面に掛けられ、「コチコチ」と時を刻んでいます。コーヒーとカレーが美味しいお店ですが、大抵のんびりカントリーソングが流れていて、ここが大阪とは思えないほど落ち着きます。奈良県生駒市と交野市との県境にあって、河内森駅からだと10分ほどです。