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りゅうけん考#18 「詭弁と誤謬」

おはようございます。今回は、詭弁の類型である「誤った二分法」を紹介する予定だったんですが、詭弁とはなにかという説明をしていなかったので、今回は、詭弁と誤謬について解説したいと思います。

国語的な解釈としては、以下のように捉えていて問題はないかと思います。

詭弁は、相手をこじつけで欺き、打ち負かす弁論術
誤謬は、対話の中で一見正しく思える不正確な基準で導かれた誤った論拠

次に、哲学ないし論理学的な解釈としての定義をみていきましょう。

詭弁は、英語で sophism や sophistry といいます。(なぜ英語?)
誤謬は、英語で Fallacy といいます。(だから、なぜ英語?)

英語で言い換えたのは、俺カッケーと思ったから(だけ)ではありません。

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それぞれの意味を、スタンフォード哲学百科事典で検索するためです。

Hans Hansen 氏の Fallacies(誤謬)という記事を引用したいと思います。

Walton divides fallacies into two kinds: paralogisms and sophisms. A paralogism is “the type of fallacy in which an error of reasoning is typically committed by failing to meet some necessary requirement of an argumentation scheme” whereas “the sophism type of fallacy is a sophistical tactic used to try to unfairly get the best of a speech partner in an exchange of arguments” (2010, 171; see also 1995, 254). 

Hansen, Hans. 2020 (2015). "Fallacies", in Stanford Encyclopedia of
Philosophy, First published Fri May 29, 2015; substantive revision Thu Apr 2, 2020. https://plato.stanford.edu/entries/fallacies/

引用しておきながら面倒なので翻訳しません(Google翻訳してね💖)。
その代わり、以下のとおり要約します。

誤謬には、パラロジズム(paralogisms)とソフィズム(sophisms)の2種類があります。

パラロジズム:反理、偽推理(ぎすいり)《不注意から生じた推論の誤り》
ソフィズム:詭弁(きべん)、こじつけ、詭弁法

つまり、誤謬は、【無意識的な誤った推理】か【意識的な詭弁】です。

ちなみにですが、学術的には、前者は、論理的誤謬(logical fallacy)ないし形式的誤謬(formal fallacy)、後者は、非形式的誤謬(informal fallacy)といいます。

次回は、この2つの誤謬について、学術風に説明したいと思います。


豚子(本名)

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