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チャンドラの焼却者について考える

お久しぶりです。舞台照夫です。

パソコンが壊れてしばらくMOもできない状態でしたが無事復旧いたしました。

自分語りはこのくらいにして、M21で登場したチャンドラの焼却者について現時点で感じたことを書いていこうかなと思います

テキストの確認

このクリーチャーは6マナ6/6トランプルと赤にしてはかなりのファッティです。
最初に目に入るテキストはやはりコスト軽減効果でしょう。このクリーチャーはそのターンの戦闘以外による相手ダメージの点数分不特定マナが軽くなります。ダメージ源さえあれば1マナで出すことも難しくありません。
また、相手が戦闘以外でダメージを受けた時、その点数分のダメージを生物やPWに飛ばす効果もあります。火力をどこに撃つかという赤使い永遠の問題を解決してくれる1枚ですね。
総じて、戦闘以外のダメージに重きを置いたデッキでの採用が考えられる性能です。バーンデッキなどはその典型ですね。それでは、スタン・モダン・レガシーの焼却者についてお話ししようと思います。

スタンダード

まともな本体火力が来るまで待ちましょう。一応災厄の行進デッキで出すという道もありますが、行進4枚に頼るのも安定しませんし、だったらトーブランを叩きつける方が健全な気がします

モダン

この辺りから火力の質が良くなりだします。稲妻他1マナ3点火力が豊富で、かつ置いておける火力として裂け目の稲妻や炎の印章が存在することで最速2ターン目に6/6トランプルが降臨します。
もちろん生物へのヘイトが強いフォーマットですから除去は飛んできます。しかし、このカードはその体格故結構なメジャーピン除去カードに耐性があるのです。6マナですので衰微やプッシュは効きませんし、タフネス6はあらゆる火力を生き延びます。流石にパスやトロフィー、全体除去には負けますが、逆に言えばそれくらいです。
そして逆説的に生物ヘイトが強いということは生物が強いということ、つまり生物に火力を飛ばしたい場面が少なからず存在することになります。そんな時に下のテキストが効果的に働きます。体格も合わせて除去の少ないクリーチャーコンボにはかなり有利に立ち回れそうです。
また、コントロール相手にはトランプルが結構役に立ったりします。氷雪のコアトルや機を見た援軍のトークン 、チャンプしてくる瞬唱なんかを乗り越えて殴り切れることもあります。
余談ですが、モダンの主力火力であるボロスの魔除けや稲妻のらせんの2マナを嫌って、1マナ火力と最低限のクロックのみの赤単バーンを組もうとしました。結果は「入れるカードがなさすぎる」というものでした。欠片の飛来や巻き添え被害が候補に上がる始末で、それでも焼却者ならやってくれる!と思い続けだ結果リーグで500PPくらい溶かしました。あと1種類1マナ3点があると赤単も現実味を帯びてきそうですね。

レガシー

ここが焼却者の主戦場ではないでしょうか。
モダンとの大きな違いはお馴染み火炎破でしょう。単純に山からマナを浮かせて火炎破を使うという2ターン焼却者のルートが増えますし、マナを使わない火力であることから重ね引きした焼却者を一気に叩きつける動きも可能になります。
レガシーはモダンほど生物ヘイトが高くないのも評価を上げる要因です。非コンボの生物同士の殴り合いではほとんど負けることのない、エルドラージをも凌駕したレガシー随一のクロックを得たのではないでしょうか。
反面コンボ相手にはなにもしないので素直にサイドアウトしましょう。

追記 どうデッキを組むか

特に変わったことをする必要もないと思います。私は大歓楽の枠に入れました。

こういうカードを見ると「印章や裂け目の稲妻から2ターン目に出したい!」という気持ちが出てくるものですが、使った感じは3ターン目に3点火力2連打から出ても強いし、4ターン目に4点火力と一緒に出しても強いです。あと単純に印章のバリューが低いのもあります。

このカードの強みは「いつものバーンの動きに何か巨大なものが混じっている」ということだと思っています。なので私の中では「いつものバーン」に入れるといった結論になりました。

余談 大歓楽の幻霊・発展の代価について

発展の代価はレガシーバーンの代名詞であり、また大歓楽はバーンというデッキをネクストレベルに押し上げた非常に強力なカードです。
しかし、昨今バーンを取り巻く状況が変わりつつあります。
まず大きいのは氷雪の台頭です。本来多色デッキはデュアラン山積みで代価なんて最低限のケアで済ますなんて対応をされていましたが、アーカムの天則儀が全てを変えました。彼らは基本地形からあらゆるマナを生み出せるようになってしまったのです。
幸いなのかモダンで天則儀は禁止となりましたが、レガシーではまだまだ存在感を放っています。そんな中で2マナで2点になるかも怪しい火力をメインに入れている暇なんてないのではないかと考えました。

大歓楽は殴れるピラーとしてモダン・レガシーの低マナ環境にマッチしました。しかし、今このカードが明確に刺さる場面が非常にぼんやりとしているように感じたのです。最低2点という理屈はわかるのですが、だったらもっとリターンの大きいカードを使った方が素直ではないかと。
また、3〜4マナ域のカードのインフレにより、モダンやレガシーでも1ターンに1度呪文を使うくらいの緩やかな動きが許容されています。そんな中で、低マナスペルを連打し大歓楽の効果を誘発させる一番身近な存在は自身のデッキということになります。3点火力でライフの2:3交換を続けられればいいのですが、その均衡は熊を超える生物1体で瓦解してしまう脆いものです。私怨ではありますが難題の予見者は今年親の顔より見ました。
さらに言うとバーンデッキはサイド後除去を呼ぶので、サイドボード後はピラーの方が強いなとも感じました。

バーンは金太郎飴とよく言われます。個人的にはどこを引いても同じゲーム展開が可能という強みとポジティブに捉えています。そんな金太郎飴がどう作られるかというと、プランに沿った強いカードを上から順に突っ込むというものです。簡単ですね。故にバーンのリストは大きな変化をしない、必要がないと考えられてきました。
大歓楽や発展の代価は強カードです。それは揺るぎない事実です。しかし、時流やメタゲームによってはバーンのスタメンを外れる可能性が出てきたと考えています。
今回焼却者をバーンに搭載するにあたり、どのカードを抜こうかひたすら迷った覚えがあります。大歓楽4・発展の代価4のリストは私の目にとても美しく、完成して見えたのです。「大歓楽・発展の代価を抜く」と言う発想に至ったのはつい昨日のことで、それまで多くのPPを消費してしまいました。
バーンのような金太郎飴デッキも時流に合わせて柄を変えなければいけない、思考停止の固定観念でデッキを見てはいけない、と大変勉強になりました。ありがとう焼却者君。

終わりに

ここまでつらつらと語ってきましたが、別にこれが正解ではないと思います。予防線を貼るようで申し訳ありませんが、ここが現時点での私の限界というだけのことです。
「こんなカードパスで処理されて終わりだ」「ブン前提の事故要素でしかない」と言った意見もあるでしょう。
しかし私はまずは回して、確かめて、納得するまでがデッキ構築だと思います。これは師匠(私は破門されましたが)の受け売りですが、今回それを痛感いたしました。
もしかしたらチャンドラの焼却者にはもっと適当な場所があるのかも知れません。私が今パッと思いついた「ブレストや森知恵で奇跡火力を積み5点ダメージから1マナ降臨」というティムールバーンなるデッキが誕生するかも知れません。しかしそれは試さなければわからない、そして試したという経験は試したものだけに与えられる特権なのです。

何か記事の中で違和感を感じること、間違っていると思ったことがあれば気軽にご連絡ください。一緒に「焼却者バーン」を完成させましょう!
ということで今回はこの辺で。長々とお付き合いありがとうございました。





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