パイオニアにおけるエンバレスの宝剣について
皆様お久し振りです。舞台照夫です。
今回は趣向を変えて、いま私が気に入っているカードとそのデッキリストなどについてお話ししようと思います。
今回ご紹介するカードはこちら、「エンバレスの宝剣」です。
6マナと一見重いように見えますが攻撃クリーチャーの数だけ軽くなり、2マナで唱えられることも少なくありません。装備時の効果は+1修整とトランプル、二段攻撃と実にド派手。1枚でゲームを決めることもしばしばです。
先のアリーナ大会でも大活躍だったのは記憶に新しいですね。そんなスタンのロマン砲ですが、今回は新フォーマット「パイオニア」での活用法を考えていきます。
パイオニアとはラヴニカへの回帰から現行スタンまでのカードが使えるフォーマットで、モダンホライゾンなどの特殊セットは範囲外となります。
そんな始まったばかりの混沌とした環境をエンバレスの宝剣でぶった切ってやろうというわけですね。胸が躍ります。
今回のデッキを組むにあたり、スタンダードのカードが結構入るなと感じたのでこのリスト、または採用候補に挙げるカードでパイオニア参入もいいかもしれませんね。
デッキリスト
【メインデッキ 60枚】
4 ラノワールのエルフ
4 エルフの神秘家
2 金のガチョウ
4 軍勢の戦親分
4 ゴブリンの熟練扇動者
3 ハンウィアー守備隊
4 砕骨の巨人//踏みつけ
3 風雲艦長、ラネリー
4 ゴーア族の暴行者
4 エンバレスの宝剣
2 グルールの戦唄
4 マナの合流点
4 踏み鳴らされる地
4 根縛りの岩山
4 山
5 森
1 ハンウィアーの要塞
【サイドボード 15枚】
2 墓堀りの檻
2 暴れまわるフェロキドン
2 過酷な指導者
2 丸焼き
3 燃えがら蔦
4 恋煩いの野獣//切なる想い
解説
・ラノワールのエルフ・エルフの神秘家
どちらも緑マナを産める1マナのエルフです。このデッキは2ターン目に3マナを出し4マナとつなぐ動きが強いのできっちり積みましょう。
・ 金のガチョウ
追加のエルフです。1-3の動きは問題なくこなすのですが、食べ物を消費する関係上4にはつながりません。優先順位は低いのですがエルフ8枚だと不安なので投入。
・軍勢の戦親分・ゴブリンの熟練扇動者
このデッキの主役たちです。頭数をそろえて宝剣のマナコストを軽減します。早期に着地させ攻撃に参加させていきたいですね。
軍勢の戦親分と熟練扇動者はトークンを産み攻撃を強制するという点では共通ですが、戦親分は教導によりトークンにカウンターを乗せることで面の攻撃が、熟練扇動者は攻撃ゴブリンの数を参照しパワーアップという点での攻撃がそれぞれ得意です。より宝剣と相性がいいのは熟練扇動者と言えますね。
また、戦親分のトークンは出たターンのみ強制攻撃で他のゴブリンは攻撃しなくてもよい、熟練扇動者は自身の能力で攻撃を強制するなど細かな違いを抑えておくとより強く彼らを使えます。
・ハンウィアー守備隊
9枚目以降の戦親分です。出たターンは何もしませんが攻撃時2体の人間を攻撃状態体で連れてきますこちらも宝剣と相性がいいですね。
大きな違いとして、戦親分らがタフネス2なのに対し、こちらは3あることが挙げられます。これは環境の主流な除去である乱撃斬出は落とされないことを意味しており、なかなか場持ちがいいです。
・砕骨の巨人//踏みつけ
頭でっかちのクリーチャー兼除去です。このデッキはクリーチャーの数を減らしたくないので、物語というシステムは非常にありがたいです。
・風雲艦長、ラネリー
このデッキの陰の主役です。生物こそ生み出しませんが宝物をくれるのでそれて宝剣のマナを捻出できます。
この宝物は非常にありがたく、土地2枚キープからエルフ、ラネリーと動いたときに次のターンの3マナアクションを保証してくれます。
宝物消費時のパワーアップも非常に宝剣とかみ合っており、攻撃時宝物2個から宝剣キャスト、パワー5二段攻撃トランプルで殴るということもかなりあります。デッキの潤滑油にもフィニッシャーにもなれるお気に入りのカードです。
・ゴーア族の暴行者
4マナ4/4トランプルと一見普通の生物ですがマナを支払い手札から捨てると攻撃中の生物に+4修正とトランプルを与えます。5枚目以降の宝剣といっても過言ではありません。
戦親分たちはタフネスが低く、攻撃に参加してもブロックで打ち取られることが少なくありません。そんな時このカードがあれば、クリーチャーを守りつつダメージを通すことが可能です。
宝剣との相性も抜群で、合わせて二段攻撃トランプル+5修正という必殺技を放てたりします。また、攻めの手番でなくても最悪クリーチャーとして使えるのも偉いです。
・エンバレスの宝剣
このデッキの最終兵器です。このカードを活かすための構築と言ってもいいでしょう。
・グルールの戦唄
このデッキのサブウェポンです。4マナのエンチャントで攻撃クリーチャー全体に+1修整と威迫を与えます。
戦親分らのトークンが1体のブロッカーで止まらなくなるのが非常に強いです。タフネス3のクリーチャーを二体並べなければ完封はできません。
・色の出る土地
マナの合流点があればベストですが、赤緑でまとめるときは獲物道でいいかもしれません。
1ターン目のエルフが肝心かなめなので配分に困ったら緑を濃いめにしてあげましょう。
・ハンウィアーの要塞
赤1マナと自身タップでクリーチャーに速攻を付けます。後半にトップした戦親分らが走っていくのは気持ちいいです。
守備隊と合体することもできますがあまり覚えておく必要はないでしょう。あと色マナが出ない点には注意です。
サイドボード
・墓堀りの檻
墓地対策兼踏み倒し対策です。墓地デッキや集合した中隊デッキに入れるといいでしょう。
・暴れまわるフェロキドン・過酷な指導者
サヒーリコンボ対策になります。フェロキドンは横並べや回復に強く、指導者はPWなど起動型能力を多用するデッキに刺さりますので広く見るため今回は散らしています。
・丸焼き
PWを焼くほか、出てきたらほぼ対処できないライラなどを手軽に処理できます。
・燃えがら蔦
コントロールや置物デッキに効きます。破壊的な享楽とは選択になりますが、より広く浅く見られるこちらが好みです。
・恋煩いの野獣//切なる想い
物語とあわせてアグロを強くけん制します。壁として優秀です。
もちろん殴っても強く、エンバレスの宝剣との相性も抜群です。エルフやゴブリントークンで攻撃できるようになるのでメイン昇格もありかもしれません。
採用候補
・かきたてる炎
召集付きの4マナ4点火力です。トークン戦略と相性がよく、無駄に突撃していくトークンをタップして場にためておくなどなかなか器用なカードです。
・ゴブリンの群衆追い
ゴブリンに寄せるなら。攻撃ゴブリン1体につきパワーが2上がるので宝剣と相性抜群です。採用するならロードや首謀者と組み合わせるといいでしょう。
・無謀な奇襲隊
そのターン2回目に唱えると全体に速攻と+1修整を与えます。横並びと相性がいいです。
・反逆の先導者、チャンドラ
ただつよです。アドバンテージを稼いだりスムーズな展開を補助したり除去したりなどなど。
・集合した中隊
インスタントでデッキから3マナ以下の生物を2体場に出します。相手のエンド時に唱えて戦親分が召喚酔い無しで走り出すのが強いです。
ゴーア族の暴行者や戦唄とは相性がイマイチなのでデッキの構成には注意しましょう。
・炎樹族の使者・隠れた薬草医
どちらも場に出たときマナを出し後続を出しやすくします。どちらもコストが2マナで2マナを産みだすので手札にあればあるだけ場に出せます。
薬草医は紛争を達成していなければならないので、スカークの探鉱者や傲慢な新生児のような能動的に場を離れられるカードを用意しましょう。
ゼンディカーの代弁者、ニッサ
3マナニッサです。苗木を出し+1カウンターをばらまきます。
横ならべ戦略と相性がよく、エルフから2ターン目に出す動きは強そうです。
・オレスコスの王、ブリマーズ
白を使うなら。戦親分らとの違いは本人の体格がいいことです。赤白にはボロスの魔除けという二段攻撃付与カードもあるので特化した構成も面白そうですね。
・ベナリア史
トークンを合計2体生成しパンプアップする英雄譚です。
どの能力も宝剣とかみ合っており、警戒で二段攻撃の壁が出来上がるのもいいですね。
・ゼンディカーの同盟者、ギデオン
こちらもただつよ。トークン生成、全体強化、生物化とどこを取っても宝剣と相性抜群です。
・秘宝の探究者
装備品に寄せるなら。攻撃が通るとデッキから装備品をサーチできます。
宝剣を複数枚詰まなくてもいい、そのほかの装備品も使えるというメリットがあります。
・魂込め・他アーティファクト5/5化カード
アーティファクトに寄せるなら。飛行機械などを並べるならそこそこ簡単にキャストできると思います。この方向なら2マナ5点火力である爆片破も採用できますね。
・朽ちゆくレギサウルス
黒をタッチするなら。スタンでもおなじみの3マナ7/6。デメリットは痛いですが前のめりに行きましょう。
しかし個人的には宝剣よりも後述のティムールの激闘のほうが相性的にはいい気がします。
・グルールの呪文砕き
こちらもスタンでおなじみですね。自分ターンのみ呪禁を得ることができます。これにより相手の除去を気にせず宝剣を装備可能です。
・総将軍、ラーダ
攻撃生物の数だけマナを出します。宝剣と相性がいいほか、ステップ移行でマナが消えないので次の展開を補助できたりもします。
・混沌の船長、アングラス
全体に威迫を付けます。出てくる動員トークンもちゃんと育てば4/4と頼もしいです。
・熱烈な勇者・他騎士
やはり宝剣を語るならこの方は外せません。パイオニアはスタンダードよりマナベースが強固なのでよりスムーズな展開が可能です。
ティムールの激闘との比較
パイオニアにはティムールの激闘というライバルが存在します。同じく二段攻撃を与える2マナインスタントで、対象のパワーが4以上ならトランプルを与えます。
こちらはモダンでも活躍するカードですね。宝剣と比べてそもそものコストが軽いことや色拘束が緩いことなどが利点として挙げられます。
対してエンバレスの宝剣は場に残って生物を強化し続けられること、+1修整が入ることが利点です。横並べで展開していくなら宝剣、一転突破なら激闘と使い分けるといいでしょう。
おわりに
ここまで語ってきましたが正直なところ環境理解も進んでいません。今のパイオニアは原初の混沌状態です。きっと私が見逃しているカードやより宝剣と相性のいいアーキタイプなどが出てくるかもしれません。
そして、それを見つけ出すのはあなたかもしれません。あなたこそが、この新環境のパイオニアとなるべきプレインズウォーカーなのです。
と雑に投げたところで今回はここまでにしたいと思います。こんなカードがある、こんなコンボが楽しそうなどご意見ご感想などありましたらお気軽にお声がけください。投げ銭をするとしっぽを振って喜びます。
それでは。
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