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モダンバーンカードレビュー メイン編

 皆様お久しぶりです、舞台照夫です。
 今回はモダンでバーンを始めたい、興味があるという皆様へ、一般的なリストのメインに採用されうるカードのレビューをお送りしたいと思います。
 サイドについては次の記事で解説しますね。
 「そんなものwikiやデッキリストを見れば済むじゃん」と言われればそれまでなのですが、それは間違いです。
 カードの性能を正しく理解し、デッキに採用されているわけを理解することには、様々な恩恵があります。
 例えば・・・

・対戦相手ごとのキープ基準がわかる!
 バーンは金太郎飴デッキと言われていますが、火力にはそれぞれ有効な場面、有効な相手が存在します。それを理解することで、有効牌の多い手札のキープを目指すことが可能になるのです。

・カードを切る順番がわかる!
 有効な場面や相手が存在するのは確かなのですが、結局は本体に投げなければ勝てませんし、相手の脅威は焼かなければ負けてしまいます。そんな時、自分の中でカードに優先順位をつけておくと、吐き出す順番や温存すべき場面がわかるようになります。

・サイドアウトすべき火力がわかる!
 MTGにはサイドボードがあり、2ゲーム目以降は15枚のサイドボードから相手に合わせてカードを入れることができます。しかし、サイドインするからにはサイドアウトするカードが存在します。相手に有効なカード、有効ではないカードを把握することはここでも役立ちます。

・新カードへの理解が速くなる!
 「これバーンに入らない?」という言葉をよく聞きます。実際のところ使わなければわかりませんが、自分の中に判断基準があると、「あのカードと比べてこう優っている」「あのカードよりこう劣っている」という判断がしやすくなります。

 とまあ、いろいろ恩恵はあるのです。といっても、私自身がバーンデッキ大好きで、一気に語りたいという欲求に逆らえなかった結果がこの記事なのですが。
 前置きはこれくらいにして、レビューに入らせていただきます。


生物編

・ゴブリンの先達
 1マナ2/2速攻、攻撃するたび相手のデッキトップをめくり土地なら献上するデメリット持ちです。
 特に先手番での破壊力がすさまじく、1ターン目2点、何もなければ2ターン目で2点と1枚で4点分稼ぐことも少なくありません。
 一方で、パワー2というのは生物環境のモダンだとそこそこ止まりやすく、相手の壁の前でもじもじすることもしばしば。
 デメリットも不確定ではありますがアドバンテージを与えてしまうので、割と繊細に扱う必要があります。

・僧院の速槍
 1マナ1/2速攻果敢。デッキの大半が非生物で構成されるバーンにおいてはかなりのハードパンチやーになりえます。
 しかし本人は1/2でしかないため、先達以上に止まりやすく感じることもあります。
 しかし果敢という能力はブラフとしても強力で、インスタントで相手の計算を崩したり、ブラフアタックでブロックをためらわせたりといった駆け引きを生みます。

・渋面の溶岩使い
 1マナ1/1、赤1マナとタップ、墓地を2枚追放することで好きな対象に2点飛ばします。
 上記の二体と比べ即効性で劣りますが、墓地とマナさえあれば壁の上から飛ばせる2点クロック、恒常的な除去装置として機能します。
 はまれば強力だけど2枚は引きたくないという特性から、採用枚数は控えめです。

・損魂魔導士
 1マナ1/2果敢、火力が生物にダメージを与えるとき代わりにその点数分の-1/-1カウンターをのせます。
 火力で対処できないデカブツを弱体化させられるほか、破壊不能などを突破で来たりとなかなか汎用性は高いです。果敢も強力。
 即効性のなさから一般的なバーンでは採用されにくいですが、果敢や部族のウィザードを買われて採用されることもあります。

・大歓楽の幻霊
 2マナ2/2、点数で見たマナコストが3以下の呪文を唱えたプレイヤーに2点のダメージを与える効果を持ちます。
 軽い呪文が強いモダンにおいては大体の相手に刺さり、劇的に刺さるデッキもあります。バーンを選ぶ動機になりうるカードですね。
 しかし、サイズで圧倒されるとこちらが苦しくなってしまうという欠点もあり、良くも悪くも環境におけるバーンの立ち位置を決めるカードといえます。

火力編

1マナ
 火力の華みたいなイメージがありますが、そこまで採用レベルのカードは多くありません。しかし、もっともテンポよく繰り出せますので、デッキには欠かせないカードたちです。

・稲妻
 好きなところに3点飛ばすインスタント。起源にして頂点、火力の王様です。
 以降のカードはこれと比べてどうか、という思考でとらえると分かりやすいかもしれません。

・溶岩の撃ち込み
 本体に3点飛ばすソーサリー。シンプルですね。
 生物に飛ばないところやソーサリーな点で稲妻に劣りますが、マナ3点という高効率はそれだけで貴重なのです。

・夜の衝突
 黒で相手ライフを3点失わせ、さらにフラッシュバックまでついてます。色さえ合えば溶岩の撃ち込みの上位互換ですね。
 バーンで黒を取る最大の理由になります。なにげにダメージではなくライフルーズなのも評価ポイント。
 
・二股の稲妻
 2つまで好きな対象を取り2点の割り振りダメージ。小型生物に劇的に刺さり、1:2交換も可能です。
 しかし、カード1枚で2点という効率の悪さは致命的で、あまりメジャーなカードではありません。

・炎の投げ矢
 好きな対象に1点飛ばすインスタント。山1枚という比較的軽いフラッシュバック持ち。
 1枚で1点という効率は論外ではあるのですが、果敢とのシナジーを買われて少量採用されることもあります。
 またタフネス1生物相手には二股の稲妻と同様に刺さります。

2マナ
 モダンバーンの主役たちです。単純な高火力から小技の効いたカードまで様々。眺めているだけで楽しくなりますね。

・焼尽の猛火
 本体と生物を対象に取り、1点ずつ与えるインスタント。土地を置いたターンに唱えれば3点ずつに。
 バーンにフェッチランドを多く搭載する強い動機になります。1枚で6点分の仕事をする強烈なカードです。
 しかし、土地を置かないと効率が悪い、そもそも相手に生物がいなかったり本体を対象に取れないと使えない、などむらっけがあるカードでもあります。

・灼熱の血
 生物に2点ダメージを与え、そのターンに対象が死亡したらコントローラーに3点を与えるインスタント。
 こちらは生物へのダメージが低い分上陸を必要とせず、またプレイヤーを対象に取らないため神聖の力戦に強いといったメリットもあります。 
 一般的にはサイドボードから追加の焼尽として入れられることが多いのですが、予算の都合その他もろもろの理由でフェッチを採用しないバーンのメインにお呼ばれすることもあるそうです。

・頭蓋割り
 相手の本体に3点のダメージを与え、そのターンライフの回復とダメージの軽減を禁止するインスタント。バーンデッキに対するライフゲインはかなりの痛手なので、それを阻止できるのはとてもありがたいです。
 また、赤には貴重なプロテクションを突破できるカードでもあります。
 しかし、ライフを回復しない相手には単なる2マナ3点火力なので、そのような場面で複数引くとテンポ的にもとても悲しいことになります。


・稲妻のらせん
 赤白で好きな対象に3点のダメージを与え、こちらに3点のライフを与えてくれます。
 3点の回復はなかなか大きく、一般的な生物の攻撃一回分くらいに相当します。こうして稼いだ時間で次の火力を引き込むといったライフレースで大きな役割を持ちます。
 最低限どこにでもあたるので腐ることは少ないのですが、ライフゲインが必要ないマッチアップでは2マナ3点とあまり強くはありません。

・ボロスの魔除け
 赤白で相手ライフに4点ダメージ、自軍パーマネントに破壊不能、生物一体に二段攻撃付与というモードから一つを選ぶインスタント。
 主に4点ダメージを目的に採用されますが、破壊不能や二段攻撃など盤面への影響力も馬鹿にできません。
 基本的にただただ強いカードなのですが、生物を除去できないことからどうしても盤面に触るサイドインがしたい、といったときにサイドアウトすることもあります。

・アタルカの命令
 回復禁止、各対戦相手に3点ダメージ、手札から土地をセット、自軍に+1/+1修整と到達を与える、の中から2つを選ぶ赤緑のインスタント。
 回復禁止ができる貴重な火力であり、回復しない相手に対してもそのほかのモードが強力なため腐りにくいです。生物の攻撃に合わせれば実質4点以上の火力となるときも。
 弱点は緑であるということで、このカードのためにデッキに色を足すかということはよく考えたいところです。また、頭蓋割りと違いプロテクションの突破には使えません。


3マナ
 バーンにおいてはとても重いマナ域です。しかし、ここに採用されるということはそれを差し引いても使いたいという魅力があるということです。
 
・裂け目の稲妻
 好きなところに3点飛ばすソーサリー。待機コスト1を支払うことで次のターン無料で唱えることもできます。基本的に待機目当てでの採用。
 即効性がないところは難点ですが、1マナと軽いことや次のターンのアクション数を稼げるといった利点もあります。
 しかし、相手からは見え見えの攻撃となるため、翻弄する魔導士や時をほぐすもの、テフェリーといったカードで無効化されやすい点には留意しておきましょう。

・批判家刺殺
 好きなところに3点飛ばすソーサリー。相手がライフを失っている場合1マナで唱えられます。基本的に1マナ3点としての採用です。
 ほかの火力に追撃する形でアクション数を増やすことに貢献してくれます。
 しかし、コスト軽減がやや安定せず、やむなく3マナ3点というしょっぱい火力として使うこともしばしばです。

・癇しゃく
 好きなところに3点飛ばすインスタント。手札から捨てられるとき赤1マナで唱えられるマッドネス持ちです。
 使い勝手という意味では最悪なのですが、手札コストという損失を補填できること、果敢との相性がいいことからたまに採用されるようです。

・魔術師の稲妻
 好きなところに3点飛ばすインスタント。ウィザードをコントロールしていれば1マナで唱えられます。
 ウィザードがいれば追加の稲妻となります。赤のウィザードも粒ぞろいなので、ウィザードバーンのような部族デッキであればほぼ確実に採用されます。
 ウィザードがいなければ3マナ3点でしかありませんが、インスタントなのでそれなりの使い勝手はあります。

 終わりに

 さて、長々だらだらと語ってきましたが、他にもまだ採用されうるカードがあるかもしれません。
 「これがないとかエアプか?「これはどういう評価なんだ」といったカードがあればお気軽にお声がけ下さい。
 それでは今回はこの辺で。またご縁があれば動画や記事でお会いしましょう。それでは。


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