見出し画像

おうちで豚組のデザイン

ご注意:この投稿には、クラウドファンディングでご注文をいただいた豚しゃぶセットのお届け時の状態に関する情報が出てきます。まだお届けをお待ちの方はもしかしたら【 お届けになってからご覧いただく方がお楽しみいただける】…かもしれません。ということだけ、先にお伝えしておきます!

みなさん、こんにちは。「豚組オンライン準備室」で、デザインを担当している、デザイナーの上ノ郷谷 (@tchkmngy) です。普段は、デザイナーとエンジニアの集まる組織でデザイナーや案件の支援をしたり、個人事業主として、さまざまなプロジェクトの成功確率を上げるべく活動しています。

今回、Makuake でのクラウドファンディング関連では、商品と配送先確認と配送日指定の体験設計を中心に、ツールの作成などを行いました。応援購入いただいた商品がみなさまのお手元に届き、実際にお召し上がりいただいた方もいらっしゃると思います。おうちで豚組、お楽しみいただけましたでしょうか。

この記事では、商品の体験設計と、商品に関連する制作物について書いてみようと思います。

私たちの目的

最初に、私たち「豚組オンライン準備室」の目的についてです。豚組しゃぶ庵の今後の姿「豚組オンライン」にご賛同いただき、応援、支援してくださったみなさんに、感謝の気持ちを漏らさずお伝えすること。また、応援購入いただいた商品を通して「豚組オンライン」への期待を高めていただくこと。もっと言うと、今後はじまる「豚組オンライン」をたくさんの方に評価いただくことだと考えています。実際にはもっと具体的な目標があります。

どんな人が「お客さま」なのか

今回は Makuake でのクラウドファンディングにより、応援購入いただく商品を中心とした体験設計でした。なので購入いただく主なお客さまについては、このような方々だと仮説を立てました。

[ 1 ] 豚組しゃぶ庵に来店経験がある (豚組のファンである人も含む)
[ 2 ] 豚組しゃぶ庵を知っているが、まだ来店経験がなく、いつか行ってみたいと考えている
[ 3 ] [ 1 ] に含まれるお客さまで、いつか両親や友人を豚組しゃぶ庵に連れて行ってあげたいと考えている

どう思ってもらおうと考えたか

私たちの目的を果たすため、お客さまにどう思ってもらえると良いのか、コンセプトの仮説を立てました。顕在化している欲求を満たすことと、潜在意識にある欲求と、それを顕在化させ、満たすための手段を繋げるには、どうすれば良いかを考えました。

・豚組しゃぶ庵への来店を追体験できた
     → 来店したときのことを思い出せた
     → 来店したらこんな感じだったのだろうなと、なんとなく想像できた
・これからはお店での体験に近いものを「おうち」でも楽しめるとわかった
・おうちで豚組 (豚しゃぶセット) を贈り物の候補として検討できると感じた

そのために何をしたか

ここまでの仮説をふまえ、具体的な手段の検討を行いました。しかし、どれも商品全体により実現するものです。食材や実際に豚しゃぶをお召し上がりになった感想も重要な要素ですし、梱包や配送もそうです。ここでは同梱されている印刷物に焦点を絞って書きます。

来店の追体験が起点となると考え、大きくは以下の3点を重視した手段を検討しました。

・店舗「豚組しゃぶ庵」の雰囲気を感じられる、思い出してもらえるようにする
・できるだけ「おうち」で店舗での体験に近い飲食体験を再現する支援をする
・お肉や、出汁、たれなど、こだわりや専門的なものについて、知りたいと思ったことを知れるようにする

豚組しゃぶ庵といえば、古い建材を利用したノスタルジックな内装と、大広間の解放的な雰囲気。特別な場所にいると感じられる個室。そして入口に向かう赤じゅうたんの階段だと考えました。中でも入口に向かう赤じゅうたんの階段は、とても印象的です。豚組しゃぶ庵にとっても体験の入口となるもので、没入感を形成する大切なステップだと感じていました。なので、箱を開けて最初に目にするのは、この階段にしたいなと考えました。ちょうどお店に行く予定だった中村さんに、画像のような絵コンテをお送りして、写真を撮影してきていただきました。

画像1

画像2

最高です!この写真に、中村さんの挨拶文を乗せて、開封を来店 (豚組しゃぶ庵でのおもてなしの入口) とすることにしました。他の同梱印刷物にも、店内の特徴的な場所の写真を利用しています。

豚しゃぶをよりおいしくお召し上がりいただくための手順や、くふうを記したシートも、来店を追体験いただけるようにと意識して制作しました。豚組しゃぶ庵の豚しゃぶには、準備から、締めの麺までの流れがあります。その時々で必要な事(手順など)と、いつも確認したい事 (たれや薬味、お肉についてなど) があると考えて、紙面を分けることにしました。豚しゃぶが進むにあたって、テーブルの状況がどのように変化していくかなどを仮説を立てみたりして、楽しかったです。

写真ではなくイラストにしたのも、豚組しゃぶ庵のお店の雰囲気に合わせてだったり、店舗の写真を際立たせるためだったり、國吉さんの好きな (きっとお店やサービスにも反映されている) クラフト感を演出するための選択でした。

画像3

このような手段で、みなさんに「豚組しゃぶ庵への来店を追体験できた」と感じていただこうと考えました。結果、これからはお店での体験に近い新しい体験を「おうち」でも楽しめるとわかった。と感じてもらえれば良いな…と考えたのです。

また、豚組しゃぶ庵での体験に近い新しい体験を「おうち」でも楽しめるとわかっていただければ、いつかは両親や友人を連れていってあげたいと考えていた人にとって、その欲求を満たす手段として「おうちで豚組 (豚しゃぶセット)」を贈り物の選択肢として検討いただけるようになる。と考えました。

贈り物として検討いただけるようにするには、同梱物を通した体験からの着想だけではなく、箱やパッケージ、セット内容、お手元にどう届くか、食材の状態、実際に食べた感想などもとても重要です。これらの選定もメンバーみんなで同じ目標を持ってやりとりしながら選定をすすめられました。梱包や食材、配送については、担当いただいていた國吉さんから、この準備室の note で解説があると思います。

豚組オンライン準備室のメンバーは、それぞれの分野で高い専門性を持つ方ばかりです。この「おうちで豚組 (豚しゃぶセット)」もみなさんのアイデアや技術、意見やフィードバックが集まり実現しています。

---

実際に発送がはじまり、みなさまのお手元に「おうちで豚組(豚しゃぶセット)」が届きはじめています。私も友人や実家の両親に贈り、友人が豚しゃぶを楽しむ様子を観察させてもらいました。そうした観察から新たな課題に気づき、改善案の検討をはじめています。改善点や、みなさまからいただいたフィードバックを活かして「豚組オンライン」をよりよいものにしたいと思います。ぜひご期待ください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?