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自死と死後

◆今から良い人生を作ろう
 善いことには善い報いが、悪いことには悪い報いが来る。
 その、善い報いを増やして悪い報いを減らすには、慈悲の利他行に励むことである。
 仏教そのものは智慧と慈悲の教えである。
 自分も菩薩(救いの仏様)の一員だと気づいたならそれは智慧、そしてそこから生まれる思いを実践してゆくのが慈悲である。
 具体的に最もおすすめなのは仏教を学ぶことである。そしてその教えを他者に伝えることである。
 介護などで、ご家族の方は慈悲の行を行っても、なかなか本人には伝わらないかもしれない。
 しかし、まずは自分がハンディだと思っていた人生の重荷が、実は仏の慈悲行、利他行だったと気づけば、おのずと「ありがたい、もったいない」「おかげさま」という気持ちで介護出来るのではないだろうか。そしてその感謝の気持ちはいつか本人に伝わり、本人自身も家族に感謝の念を表せたら、仏教の一つの目的地である「心からありがとう」という気持ちをお互いに身に着けたことになる。まずはご飯の時「いただきます、ごちそうさま」と言うところから始めてみよう!

◆因果応報に振り回されない
 人間万事塞翁が馬、という。起こった「悪い」と感じる出来事は、その程度で済んだ「幸運」だったかもしれない。因果因縁というが、因縁の法則はお釈迦様でもその全貌はわからなかったという。果に振り回されず、自分の信じる慈悲の行いを行じよう。
 自分ではどうにもならない大きな運命の流れは、その人の責任ではない。

◆自死と死後
 自殺した場合も、極楽浄土に行ける。なぜそのように言わず、自殺すると怖い地獄に行くと教えるかと言えば、自殺を防ぐためである。それは例えるなら薬である。本人は病んでいるので自殺は怖いぞ、と薬を与えなければならないが、もし自殺をしてしまった場合に、その薬をご遺族が飲む必要はない。つまりご遺族に「自殺は怖い」というのは、健康な人に薬を飲ませるようなものである。
 私だって自殺を考えることはある。誰でもあると思う。それを既遂するまで悩んだ人が、仏様に救い取られないという道理はない。だからご遺族の方には安心してご供養いただきたい。

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