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損益分岐点を見極める。CVP分析について

働いているとよく耳にする「損益分岐点」という単語、みなさんはご存知でしょうか?

こんにちは事業計画研究所です。

本日は、経営分析手法の一つでもあるCVP分析について記載していこうと思います。

今回も初学者向けに語句・式解説等をメインにしていますのでご了承下さい。


CVP分析とは?


損益分岐点分析とも言われており、営業目標の設定や営業量を計算するときに用いられる分析手法です。

損益分岐点とは利益=費用の関係になる地点のことで、利益も損失も発生しない売上高のことです。

損益分岐点は、
原価(Cost)と販売量(Volume)、利益(Profit)
の3つから求めることができます。
そのため、頭文字をとってCVP分析といわれています。



なぜ必要なのか?


利益とは売上高ー原価で求められると説明してきましたが、
原価には家賃等固定費と人件費や材料費等などの変動費で2種類に分けられます。

100円の商品を一つ販売するために30円原価がかかるとしたら・・・

このように売上数量に比例して増える費用と変わらない費用が出てきます
これは例ですが、固定費は実際もっと多いので、利益はマイナスからスタートします。



他にもたくさんの理由が挙げられるので、いくつか紹介したいと思います。

✅利益を予測できる
→原価を変動費と固定費に分けることによって、いくつ販売すれば手元にいくら残るのかがわかります。

✅限界利益を算出できる
限界利益とは売上高から変動費を引いた金額のことで、文字通り1つも売らなくても必要な費用のことです。

実際はこの限界利益から固定費を引いた額を利益とします。

✅原価分析が可能になる
収益構造での原価の内訳を分析することができます。
変動費が高いため、原価が高いのか。
固定が高いため、原価が高いのか。

似てるようですが、全く意味合いが異なるため注意です。

各項目を図に表すとこのような形になります。

売上増加に伴って変動費は比例して増えますが、固定は一定です。

それぞれの費用が変動した場合のグラフです。


実際に計算してみる


先ほどの数値を使って、固定費のみ10万円だったとします。

損益分岐点は利益と手元に残る売上高が「=」の関係のことなので、

利益=売上高ー費用となります。

実際費用は固定と変動費で分かれるので、以下の式になります。

売上高は商品価格×数量なので、11.1万円売り上げるためには
1110個商品を売らないといけない計算になります。
また、これを採算点と言ったりします。


損益分岐点比率

安全性の分析手法の一つで、
損益分岐点に達するまでの売上高と実際の売上高の比率で表されます。

低い方程安全とされており、
概ね90%以下なら、問題ないとされています。

先ほどの図を使って説明していきます。

このように、
縦軸の実際売上高と損益分岐点売上高の比率を求めています。

計算式は以下のようになります。


また、似たような指標として安全余裕率といわれるものがあります。
実際売上高に対して、損益分岐点以降の売り上げ高の比率を計算しています。

ですので、
損益分岐点比率+安全余裕率=100%という関係が成り立ちます。


まとめ


損益分岐点を求める事は営業目標など数的管理の指標にもなります。

個人事業主などの方でも、財務諸表等と比べても比較的容易に算出が可能でありますし短期的な将来設計には有用であると言えます。

注意点として、
・税金を加味していないこと
・仕入高=売上高とみなして計算していること

上記などの理由で実際に算出された金額よりも+αで必要だと考えられます。

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