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カタカナ英語の弊害

新しい言語を学ぶからには一旦日本語という言語体系を離れなければなりません。

日本語は子音と母音がペアでのみ存在できます。たとえばヤマモトという苗字は分解するとYA・MA・MO・TOとなる。
子音1に対して母音も1。日本語は他言語と比較しても母音の多い言語と言えるでしょう。

世界の言語には子音だけが5つ、6つ、7つとつながるものもあります。母音なしでも音が存在するのです。人間の言語はその文化や環境に大きく影響を受けると言われますが、その顕著な例が母音の数と気候の関係性でしょう。母音は口を大きく開けて発声するので、赤道に近い国々には母音の多い言語が多いのです。たとえばフィリピンのタガログ語、インドネシア語、スワヒリ語などです。逆に寒い地域の言語、ロシア語やポーランド語をイメージするとわかりやすいと思いますが、寒い地域では口を大きく開けない子音の多い言語が多いのです。

日本語という言語体系にしか触れたことがない日本人にとって、子音が連続するという発音パターンには対応ができていません。
したがって、勝手に母音のないところにも母音を挿入してしまう癖があるのです。

たとえばPrinterという単語

Pとrの間にうという母音を挿入してプリンターになりますが、これではアメリカ人に通じません。通じないとなおさらプ・リ・ン・ターとはっきり発音しますが、そうするうちに益々オリジナルの英語から遠ざかってしまうのです。これは子音とセットで必ず母音を挿入したくなる日本人英語の最も悪い症状の一つでしょう。

近年は英語由来の外来語が増えているのも頭痛の種です。テクノロジー、デザイン、医療などアメリカが高い技術力を誇る分野はなおさらです。
一度カタカナになってしまうとまるで音が違うものになってしまっているケースが多々あります。

YouTube 『10秒ニュースで発音チェック』

『10秒ニュースで発音チェック』というYouTube動画を毎週配信しています。今回は「implement」という単語の発音に関して説明しています。Henryが注意されているポイントを参考にしながら、ご自身の発音も矯正してみて下さい。


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