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トムとジェリー解体シンShow/ネズミ取り篇①

こんなバカげたタイトルを採用してしまった俺を呪ってくれ。

それはさておき
トムとジェリーはご存知でしょうか?
ご存知ですよね?多くの方はこのアニメシリーズに触れたことがあると思います。
私も子供の頃、何回も見てはゲラゲラ笑っていました。今でもたまに動画サイトで見てはクスクス笑っています。本当にいくつになっても笑えるものです。

そんなトムとジェリーのシリーズですが、現在までに数多く、というか膨大な数の作品が製作されています。おそらく最も有名な”ハンナ=バーベラ第1期”と呼ばれる初期の作品だけでも100を超えます。
その数ある作品の中でも、私が一番好きなトムジェリの1本は「ネズミ取り必勝法」です。
個人的に、”トムとジェリー”最高傑作だと思っています。え?まあ、もちろん異論は認めますよ?(上から目線)(ぶん殴ってやってください)

でも私は、この作品で一生笑えます。

今回からこの短編アニメ作品を徹底分析していきたいと思います!
分析と言っても、ただ思っていることなどをシーンごとに書き連ねるだけですが...

『ネズミ取り必勝法』
原題:Mouse Trouble / 1944年公開 / ハンナ&バーベラ監督作品

同年度のアカデミー賞短編アニメーション部門を受賞しています。
他のノミネート作品の中には、あのグーフィーの短編もあったようです。

ネズミ取り①

冒頭。よく流れるテーマ(♪てーれってって〜)とは異なるメインタイトルです。この音楽がまた陽気でハイテンポなのがいいですね。この時点ですでに笑ってしまいますよ...

さあ、とあるおうちに小包が届きます。それを009の加速装置並のスピードでポストから取り出すのは...我らがトムです。

ネズミ取り②

この作品は約7分の短編なのですが、もうこの7分間に現れるトムが全部面白い。トムの登場シーンのどこを切り取っても面白いのです。この包の開け方ですでに笑える。

ネズミ取り④

そんなトムが取り出したのは、"HOW TO CATCH A MOUSE"という本。
そう、「ネズミの捕まえ方徹底ガイド」です。
本能的にネズミをとっ捕まえるはずのネコがガイド本に頼るというのがもはやギャグ。ところでこの本は、トムが注文したのでしょうか?それともトムの飼い主が注文したものを彼が勝手に手に取ったのでしょうか?いずれにしても、バカですねぇ...。※褒めています

さあ、第1章から律儀に目を通すトム。するとそこに...

ネズミ取り⑥

親友もとい天敵のジェリー颯爽登場です。
いやいや、リアクション芸人トムの驚きぶりが光りますね。
当然彼は素手で捕まえようとしますが、世界最強のネズミは本で顔をバンとはさみ返り討ちにします。まんまと巣に逃げられてしまったところで作戦タイム。早速ガイド本の出番です。

ネズミ取り⑦

もうこの本をめくるだけの動作でも笑わせてきやがる。

トムが目を通したのは
”第2章 簡単なネズミ取りを使ってみる” です。
ここでトムが使う”簡単なネズミ取り”は...

ネズミ取り⑧

はい、おなじみのこれです。
”スター・ウォーズ”でいう”ライトセーバー”のようなアイテムです。
かなりの頻度でこのアニメシリーズに登場するイメージがありますが、もしかしたら意外と数えられる回数ほどしか出てきてないかもしれません。数えてみた方の報告をお待ちしております。(自分で数えろ)

トムは念入りに動作確認をしています。

もう一度言います。
ちゃんと動作確認をしております。
その上正常に作動しました。

確認の後、トラップを設置すると当たり前のようにジェリーが寄ってきます。そして仕掛けてあるチーズに手を出しますが...

ネズミ取り⑨

...あれ?作動しない...?
こいつ、チーズをぐいぐい引っ張ったりガンガン蹴ったりしているのに...!?ついにはチーズだけをペロっと剥ぎ取り一口でゴクリ。

ジェリーはフォースの力を宿す者なのでしょうかねぇ。(すっとぼけ)

そんな馬鹿なはずはない!とすぐさまトラップに触れるトムでしたが...

ネズミ取り⑩

はい、いつものいただきました。
動作確認をしたのにこれですよ。
しかしこの悲鳴がまた本当に最高なのです。ア”ァ〜ア”フォッフォッフォウ

指を犠牲にしたトムが次に試すのは
”第3章 縄を使う罠は確実” です。

ネズミ取り12

またこんな大掛かりな罠を...どうやって仕掛けたんだ...。

ネズミ取り13

エサはもちろんチーズ。三角で穴の開いたあのアニメチーズです。
トムが本当に楽しそうですね。

しかしなぜ”ネズミにはチーズ”なのでしょうか。

実際のところ、本物のネズミは乳製品を滅多に食べないんだとか。
最近ではむしろ嫌うという説も浮上しているようですが、そうとも限らないようです。
ネズミの種類によって好むエサの傾向が異なるという話もあります。植物性のエサか、動物性のエサか。

また前述のアニメチーズですが、実はこんな形の種類が本当に存在します。
スイスで生産されているエメンタールチーズがそれに当たります。

エメンタールチーズ

おぉ〜まさにトムジェリのチーズではないですか!
「チーズの王様」なんて呼ばれているこのエメンタール。特徴的なこの穴は「発酵する段階でできる気泡がそのまま穴になってできあがる」そうです。ただ最近では「干し草の粒子によってできる」という説も唱えられています。
この特徴的な見た目から、チーズのイラストが描かれる際はエメンタールをもとに描かれます。だからアニメのチーズはこの形なのです。たしかにこれだとパッと見てチーズだとわかりますよね。このトムジェリシリーズは基本的に台詞がないのでなおさらこういった視覚情報が必要になります。

では乳製品を大して好まないネズミに”チーズ好き”のイメージが定着した理由...
それは、エメンタールの気泡からできた穴です。
この穴を、ネズミがかじった跡だという誤解が広まった故に定着したという説があります。
もしそう伝えられたら「ネズミ、チーズ好きすぎだろ...」ってなりますかね。
ちなみに実際にネズミの罠を仕掛ける際には、穀物や果物の方が有効だそうです。

さて、トムのスタンバイ完了。
だが彼が目を離した一瞬の隙に...

ネズミ取り14

ジェリーはチーズをトムの好物であるミルク...ではなく、クリームとすり替えました!
罠をかけたやつを逆に罠にかけてやろうだなんてそんなバカな話...

ネズミ取り15

さすが俺たちのトムです。見事に引っかかってくれます。
ここでトムは、トムジェリ名物のひとつ(?)である”二度見”を披露してくれます。こう改めて見ると”二度見”がギャグのひとつとして役割を果たしています。なぜこんなに面白いんでしょうね、二度見って。
そんで、この後は皆さまご存知の通りの展開です...。まぁご存知でなくとも想像つきますよね。

思いの外長くなってしまった...。好きな回を振り返るのは楽しいものです。
ただちょっと疲れたので、続きはまた今度!

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