中古靴をリメイク_02(すくい縫いから完成まで) ※包み隠さず
先日ツイートしたビフォーアフター。
嬉しい事に多くの反響いただきました。
かかった費用が7000円程度というのも、興味をもっていただけるキッカケだったのかもしれません。
正面から。
前回からリメイク過程を更新していませんでしたので、一気に完成までご紹介いたします。
ただ普通に紹介するのではなく、本当なら隠したい恥ずかしいミスを中心にします。
「これなら自分にもできそう」と思って頂けたら嬉しいです。
すくい縫いスタート
本来靴の底付けで使う糸は、松ヤニを塗り込んで作るチャン糸というものです。
私はチャンのありがたみを理解していなかったので今回はロービキのポリエステル糸で縫うことにしました。
開始早々から、、いかん、と思いました。
滑るんです。一縫いごとにギュッと絞めたつもりが、スルスルと緩みます。
対策として縫うごとに釘に固定。
それなりに縫いすすめました。
つま先の破れは、吊り込みのときの失敗です(前回参照)。この傷は後半でさらに悲惨な目にあいます。
プロの職人さんであれば、縫い目のピッチは正確に揃っています。私はというと、、、
つま先部分がひどいですね!バラッバラ。
中底設計したときにすくい縫いの下穴を開けてはいたのですが、吊り込みの釘で下穴潰してしまって、右往左往してたらこんなことに。
つま先パカパカしたら困るよねということで、、
チョンチョンと。他の気になるところにもチョンチョンと。。
この時点でウェルトの貼り替えできなくなりました。
でも、いいんです。
すくい縫い完了。
シングルと呼ばれる方式ですね。ダブルウェルトの場合はヒールまでぐるっと一周縫います。
ところで、包丁が糸に当たって糸が二カ所くらい切れちゃいました。チャン糸ならこんなに一瞬で切れないのに、、というくらい。
やはりポリ糸では限界ありますね。
ここらで、つま先の傷が気になり出しました。
夜明け前、アドベースとアドカラーとローインクでこそこそと作業
穴をうめました。
うまくいかない。
今のフェーズでここに拘る必要もないかな、と判断し次の工程へ。
ハチマキとりつけ
ヒール部の角度を調整するため、取りつけます。
前述のダブルウェルトの場合は不要です。
中物つめつめ
シャンクとコルクをいれる。
本底貼り付け
接着剤でペタンです。
出し縫い
ここから、今回のメイン。
通常、出し縫いは出し針と呼ばれる(めっちゃくちゃポキポキ折れやすい※下手なので)工具を使います。
私は今回出し針を使わず、次の道具初めて導入しました。
菱目パンチ!
レザークラフトの工具です。靴づくりで使うという話は聞いたことがありません。
これの良いところは、直前の穴を利用して次の穴をあけるので、確実にピッチが揃うのです。
サクサク進むので浮かれていたところ、
菱目パンチの一部がアッパーにあたり、おもいっきり削ってしまいました。。
写真のつま先。薄い色で横に伸びているのは革がめくれたキズです。やってしまった
まあ、、自分の不出来を悔やみながらも先にすすめます。ちなみに出し縫いはチャン糸をつくりました。
糸が汚いのは、、チャンを練り込むとき、黒革の床面を使ってしまったからです。。
縫い終わり。最後の最後で糸がプッチン
底面です。ヒドゥンチャネルにはしませんでした。ハーフソールをはる予定でしたので。
糸の縫い目は、溝の中にうまっています。なんかギザギザしちゃってるのは、縫うときに針の通りが悪かったので水に濡らして縫い進めたからです。
コバを整える
包丁とキヤスリで削りました。
左ビフォー、右アフター。
アッパーを守るためにカバーつけたほうがいいんですけどね。
積み上げ&トップリフト作り
平行になるように削って調整。
まずは接着剤
次に釘
トップリフトもつける
化粧釘を三本ほど。
コバ、ヒールを整える
240番ヤスリ
400番ヤスリ。
ダイソーのこちらが逸品でした。
コバインクを塗ったあと、ローを溶かして
塗りたくり
磨いて、アッパーはアドカラーとアドベースで補修してワックスつけて、アッパーにはクレムを塗布して
完成!
以上です。失敗だらけですが、本当に楽しいです!
一緒にはじめませんか!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?