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大谷翔平選手

コンコン

「入りたまえ」

「お呼びになりましたか?元大統領」

「まぁ、掛けたまえ」

「失礼します」

「さて、君は大谷翔平という日本人を知ってるかね」

「もちろんです。我国でも知らない人はあまり居ないでしょう。

今シーズンはドジャースの開幕戦が我国でありましたからねえ。

それがどうかしましたか?」

「聞くところによると、メジャーリーグでも凄い記録を連発してるらしいじゃないか」

「そうなんです!

前人未到の50.50、さらに55.55も達成するのではないかと言われてます」

「契約金も破格らしいねぇ」

「10年契約で1000億円くらいらしいです。

それより、スポンサー契約だけで今年は100億円くらいあるのではないかと言われてます」

「そうかぁ‥

私も少し道を誤ったかも知れないなぁ」

「何がですか?」

「いや、実は私も昔野球をやっていたんだよ」

「・・・・・」

「どうかしたのかね」

「い、いえ別に‥」

「だったら相槌くらいするべきじゃないのかね」

「はぁ・・・いつ頃ですか?」

「いやぁ、それが小学校の時なんだけどね」

「しょうがっこー‥ですか

で、やっぱり4番でピッチャーとか‥」

「いや、8番でライトだったかな‥」

「び、微妙ですね‥

で、それがどうかしたんですか?」

「うーん、野球をやめずに続けておけばよかったなと思ってね」

「どうしてですか?」

「どうしてですかって君、決まってるだろ」

「何が決まってるんですか?」

「私ほどの人間が野球一筋にやってたらどうなってた思ってるんだ。

たった今、大谷翔平君の話をしたばかりじゃないか」

「しましたけど、それと何の関係が‥」

「いや、だ・か・ら、私ほどの‥」

「それは先ほど聞きました」

「なら分かるだろ、どうなってたと思うかね」

「うーん・・・草野球のコーチとか・・・?」

「く、草野球?!」

「違いました?」

「しかも、監督じゃなくコーチ?!」

「じゃ、監督ということで・・・」

「・・・」

「・・・」


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