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土曜日の昼

なんやかんや飲み会が復活しつつあり、美味しいものを食べられる機会が増え嬉しいのだが、体重の増加も気になる今日この頃である。

次の日何も予定ないやーと思うとすっかり飲み過ぎてしまって、翌日は一日中寝ている。
今日もそんな感じで、起きたら13:10だった。流石にびっくりした。

スマホを開き、届いているメッセージを確認していく。
公式アカウントからのキャンペーンのお知らせなどを読み飛ばす。
昨日一緒に飲んでいた後輩からの「僕って昨日だいぶ仕上がってましたか??笑」というメッセージに対しては、「え、うん。」という返信と共に証拠の動画を送りつけておく。
おでかけのお誘いのメッセージも届いていた。
このままダラダラベッドで1日過ごしても良いのだけど、、、。
お誘いに乗っかることにした。
理由がないと家の外に出られない、怠惰な人間なのだ。
でも、変なところで小心者なので、怠惰な生活に溺れ浸るまでの勇気はないのだ。
だからこそ、ちょっとめんどくさいかもーと思いつつも、お誘いに乗っかることにした。
夕方から出かけるぞ。

ということで、のんびりと家の外に出る準備を始める。
まずは、お風呂に入る。
湯船に身体を沈めながら考える。
そういえば、全然お腹が空いていない。
私は、アルコールを入れると、空腹感がバグり、永遠に食べ続けてしまう傾向にある。
今空腹を感じないということは、昨日相当食べたんだと思う。

あー、流石にまたダイエット始めなきゃな。
そう思いながら、タオルで身体を拭き、服を着る。
ヒートテックは着たが、ちょっと暑いので、トレーナーは髪を乾かしてから着ることにしよう。

洗面所に置いてある体重計を横目に、髪を乾かす。
最近、怖くて体重計に乗れていないので、まずはそこからだ。
現実と向き合うところから始めなくては。

大体乾かし終わり、途中で温めておいたヘアアイロンを手に取る。
前髪が若干長くて邪魔なので、ちょっとだけ巻いてちょうどいい感じにする。
時間があるからついでに全体をブローしようかなとふと思い立って、ブロッキングしてみる。
うーん。よくわからん。
私が使っているヘアアイロンは、ストレート用なので、カールもできなくはないけど、ちょっと厳しい。
カール用が欲しいな〜と思いつつ、今使っているのは父からプレゼントしてもらったものなので、壊れてもいないのに新調するのもなあ、と思う。

ピンポン

突然、インターホンが鳴る。
誰だ?宅急便だろうか?
来客に心当たりはないし、対応するのも面倒くさい。
でも、後日改めて何かしないといけない用事だとしたら、そっちの方が面倒くさい。

出よう。
そう決めて、まずはヘアアイロンの電源を切る。まだ熱いので、近くに燃えそうなものがないか確認して、そっと置く。
こういうご時世ということもあるし、風呂上がりですっぴんだから、マスクをしなくちゃ。

「はーい、ちょっと待ってくださーい。」

ドアの外にそう声をかけて、買い置きしてある箱からマスクを取り出す。
マスクをつけながらドアへ向かう途中で、上半身がヒートテック状態だったことを思い出し、慌ててトレーナーを被る。あぶねえ。

一応、ドアを開ける前にスコープを覗く。
1人の男性が立っている。
着ているジャンバーのロゴから、住んでいるところの設備の点検関係の人だということを察した。
やばい人ではなさそう。

「はーい、お待たせしました。」
言いながらドアを開ける。
男性と目が合う。


『えっと、おうちの人はいますか?』

はにゃ?

「あ、私です。」
『え?.....あ、すみません。あ、えっと、あの、点検のお知らせなんですけども、あの....』


ただひたすら気まずい空気の中、お兄さんは仕事を終えて帰って行った。



え?




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