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うさぎさんの病気:斜頸、眼振、と向き合う~完治までの道のり~

ある日突然始まる


うさ飼いさんが少なからず、遭遇する病気の一つに、斜頸、眼振がある。
それは、ある日突然始まる。
愛するうさぎさんが、急に、床を転げまわり始めるんだ。
何を暴れてるんだろう?って初めはびっくりするが、良く見れば、転げまわってる。しかも、うーうー唸りながら。
どうしたの?って身体を支えると、酷く目が回っている模様。
眼球が動いてしまって、焦点を定めることができない様子。
頭も動いてしまっている。
飼い主は本当に何が起こったのか?!とパニックになりかける。
でも、落ち着いてほしい。うさぎさん本人は、もっとパニック状態。だから、優しく体を支えて、なでてあげてほしい。

絶望と戦う、みるくちゃん

病院へ

まずやることは、「動物病院へ行く!」一択だ。
斜頸、眼振、の原因としては、外耳炎とエンセファリトゾーン症の2つ。
他にも原因は沢山あるが、大体、この二つが上がってくる。
動物病院も正直なところ、そこまではっきりと答えを出せる獣医師は少ないのではないか、と私は感じた。人間の病気も同様に、薬を出しながら、どれが効いてるか?で、感触を確かめるしかないのだと思う。
獣医師はこの2つの可能性をみて、薬を出してくれる。
私たちにやれることは、獣医師と生命力を信じて薬を飲ませ、愛情を与えることだけだ。

私が連れて行った病院の獣医師は、残酷なもので、「この病気はもう治らないよ、治った子見たことがない。介護が本当に大変だし、大体の飼い主は面倒見ることができなくて、このまま死んでいってるよ。もって半年かなぁ」と言ってきた。

ひっくり返ったまま動けない、みるくちゃん

薬をもらって帰ってきた。薬が効いてる間は、少し静かになる。けど、数時間経つと暴れだす。薬の時間と回数は決まってるので、あげ過ぎは良くない。なので、後は、飼い主の愛情次第。飼い主が諦めたら、そこで試合終了。絶対治る!そう信じて、励まし続けることが大切だと思う。

介護ベッドの準備(段ボール箱とタオル)

そのままいても転がってしまうため、普通の暮らしはできない。イメージ的にはひどい眩暈を起こしてる状態だ。目が動いてしまっているのが、外から見ても分かる。また、転がるせいで、目元や皮膚の薄いところを床でこすってしまっていて、見ていられなかった。
なので、私は、転がってしまうのをなるべく防ぐために、段ボール箱にタオルを敷き詰めて、そこで暮らしてもらうことにした。
このことで、身体が曲がるので自力で食糞ができるようになった。ウサギさんにとって食糞は生死に影響する。何かが欲しい時は、中で暴れてくれるので、自分のベッドの横に箱を置いて、暴れたらすぐに、水かご飯を与えるようにした。

キャリーの中で自分の身体を綺麗にする、みるくちゃん

ひたすら愛情を注ぐ

病気と闘うには、生きたい!という気持ちが何より大切だと思う。なので、生きたいと思ってもらえるよう、これからも一緒にいたいと思ってもらえるよう、沢山愛情を注いだ。
効果を感じたことを下記に記す。

目が回りだしたら、目を優しく手で覆ってあげる

目が回ってる状態が発作的に数分おきにやってくるようだった。目が回ってるのに、周りの景色が見えてるとしんどいのは人間も一緒。なのに、本人は恐怖から目を見開くばかり。なので、目を閉じていられるよう、発作が止まるまで手で優しく目を覆った。目を閉じようねぇ~、大丈夫だから~、怖くないよ~って、声をかけながら。少しでも安心できるように。

歩きたそうにしたら、歩かせてあげる

調子がいい時、妙に歩きたがる。本人だって、いつも通りの生活を送りたいに決まってる。なので、その時は、歩かせてあげた。歩くとすぐに転がるので、手で支えてあげながら、少しずつ歩かせた。疲れると寝転がるので、そしたら、箱に戻してあげる、をした。

声をかける(言霊)

言霊のパワーって間違いなくあるって私は感じていて、この時、かなり効果を発揮したような感じがした。毎日、毎分、愛のある言葉をかけ続けてあげた。「愛してるよ、大好きだよ、一緒に生きようね、かわいいね、良くなるよ、元気になるよ、いい子だね」。中でも、「愛してるよ」はすごく効果があったように感じる。

沢山撫でてあげる(スキンシップ)

やっぱり、いつも一緒にいる飼い主さんのぬくもりを、少しでも感じられた方が安心するのは、間違いないと思った。暇に任せて、沢山沢山撫でてあげた。箱に入れてても撫でたし、布にくるんで、赤ちゃんみたいに抱っこしたりした。左右の足の間に腕をいれて、挟むように固定してあげると、安定するし、妙に落ち着くようで、うちの子は、この体勢をすごく喜んだ。この状態で、片手で仕事しながら、抱っこしていた。
余談だけども、これをやってたら、治った後も、この姿勢での抱っこが大好きになってしまった♡


薬でもうろうとしてる、みるくちゃん

回復までの道のり

正直、この病気は治らないと言われていた。なので、半年、それ以上、一生涯かもしれない、そんな覚悟で挑んだ。5分おき15分おきに暴れだし介護状態だった。でも、生きてほしい!絶対に治して見せる!その一心で、ひたすら愛情を注いだ。

しかし、だんだんと飼い主もしんどくなってきた。たまに、放置してしまいそうになった。けれど、辛くて暴れる姿を見ると、愛情を注がずにはいられなかった。

その愛情が伝わったのか、なんと、薬を飲み終える頃、つまり、数週間で回復してきたのだ。徐々に歩けるようになってきた。歩くサポートをしつつ、沢山、愛情の言葉をかけ続けた。きっと、もっと一緒に生きたいって思ってくれたんだろう。飼い主大好き!って思ってくれたんだろう。

薬とご飯と、愛情という栄養、これで1ヶ月半程度で完治してしまった。

病気を向き合う上で大切なこと

最後に、大切なことをまとめておこうと思う。

生きる上での必須条件は死守

食べること、寝ること、飲むこと、食糞、衛生管理。
これは兎さんが生きる上で、最低限必要なこと。これをしっかりやらせてあげること。なるべく、自分でできる環境を整えてあげること。本人の満足する形で、人間が全部やってあげられるとは限らないから。自立を促す上でも、それができるように環境を作ってあげるのが良いと感じた。

ちゃんと獣医師と薬に頼る

怖がって病院に連れていかないとか、そういうのは無し。ちゃんと、動物のプロに見てもらう。できれば、ウサギ専門の獣医がいるといいけど、いない場合もあるので、猫が見られるならOKと思っていても良さそう。

愛情を注ぐ

うさ飼いさんなら、きっと感じていると思うんだけど、うさぎさんて、なぜか、空気読みが得意。人間の感情に敏感。だから、人間が不安や悲しみを持っていると、それに敏感に反応してしまう。なので、自信をもって、「絶対治るから!これかも一緒に生きようね!」というつもりで接してあげると良いと思う。そして、言霊。言葉は分からなくても、何かを感じているんだろうなと思った。言葉って言霊なので、きっと、良い波動を発しているんだと思う。その言葉を沢山かければかけるほどに、回復していった。その姿は、本当に見ていて嬉しかった。

信じること

絶対に治ると信じること。その子の生命力を、生きたいという力を信じてあげること。これもとっても大切だと思った。


斜頸、眼振は治ります!

だから諦めないで!!


元気になった、みるくちゃん

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