リビオシティ文京小石川ってどうよ (1)歴史編

先般、グリーンパーク文京西片のレビューを書いたときには誰も書かないようなマンションのレビューを書いていきたい旨表明したのにすでに前言撤回の様相である。

先週、22日、界隈で注目物件となっていたリビオシティ文京小石川のホームページが公開された。内容は今後ということなので、今後も適宜レビューをポストしていくと思うが、今回はこのリビオシティ文京小石川の立地がどういうものか述べていきたい。

リビオシティ文京小石川は、共同印刷旧本社屋の建て替えに伴い、一部敷地内の余剰地に建設される。共同印刷本社屋自体はすでに竣工して、以前の意匠を残しつつ一部ガラス張りのモダンな建物に生まれ変わっている。

文京区は、元々印刷業や出版業が盛んであり、共同印刷はこの小石川において大きな役割を果たしていた。一昔前前には共同印刷の周辺には中小の印刷工場が点在しており、共同印刷の下請けを中心として印刷業を営んでいたことが伺える。

文京区は坂の多い地域で、高台の住宅地に対して、低地はこうした工場が散在し、またその間に住宅が並ぶという町並みを形成していた。小石川なら5丁目が高台、1丁目や3丁目あたりは低地であった。

しかしながら、2000年代後半からデジタル化の流れによるペーパーレス化、リーマンショック不況、工場の郊外移転の流れが進み、小石川の土地でも中小の印刷工場の廃業が進み、マンションや飲食店に変わっていった。

有名なのは小石川3丁目のオリーブ通りである。大型のイタリアンレストラン、青いナポリやパティスリーパラディがある建物は元々は工場であり、それを改装したものである。

春日後楽園の駅前再開発や共働きの増加も小石川3丁目でこの流れを加速化させた。元々交通利便性が高かったエリアであるが、印刷工場が多くあった土地であるが、青いナポリからグローリオ文京小石川やクレヴィア文京小石川などが建ち始め、印刷工場が少なくなる中でマンション街に生まれ変わっていった。

まずは駅に近い小石川3丁目で街並みの変化があり、共同印刷のある小石川4丁目でこうした再開発が行われるというのは自然な流れであると思う。

工場に変わって巨大かつある程度の資力がある世帯が500世帯移り住んでくるとなると、当然周辺の街並みにも影響がある。白山3丁目中心に印刷工場はまだ散在しているものの、今後はリビオシティ文京小石川の住民向けの飲食店等に変わっていくのではないかと思っている。

パークコート文京小石川ザ・タワー、文京ガーデンが竣工した際、これまでの春日後楽園の街並みを一変させた。リビオシティ文京小石川の規模もそれに匹敵する規模の再開発である。今はただの更地ではあるが、竣工後はそのインパクトを目にすることになると思う。

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