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汀 釉綺羅

私の所有するアサルトリリィ=カスタムリリィの設定です。
アサルトリリィの公式世界設定を元に勝手な妄想を繰り広げた「二次創作」なのでその点をご了承ください。
バリバリにオリジナルなスキルもあります。
なんらか公式設定に反する部分は私に文責があり、判明次第なるべく修正などするつもりではありますがあくまで二次創作に過ぎない事を明記しておきます。

(自称)【秒針の魔女】汀釉 綺羅

汀 釉綺羅(みぎわ ゆきら)
年 齢:15歳(1年生)
誕生日: 2月22日(うお座)
血液型:B型
ガーデン:百合ヶ丘女学院 
レギオン:陰ノ会 (LG Hati(ハティ))
ポジション:TZ

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自己暗示に頼る、気弱で思い込みの強い新人リリィ

釉綺羅は、スキラー数値80という優秀な数値を示し高等部からセレクションを突破して百合ヶ丘に入学した、将来有望なリリィである。
少なくとも、百合ヶ丘のセレクションを突破したということは、そういうことだ。

入学後、釉綺羅は、学生としても、リリィとしても、真面目にカリキュラムに取り組み、戦う術を学んでいく。

彼女を育てたのは祖父母で、優しく大切に育てられた。
少し過保護だったかもしれない。
だからか、教室ではやや人見知り気味。自分から他人に話しかけられない彼女は、同じクラスのせとか・クレメンティが話しかけなければ、そのまま輪の中に入れず過ごしていただろう。

一度話しかけられると、堰を切ったようにしゃべり始める。
そんな、ちょっと距離感の掴み方のアヤシイところが、釉綺羅にはある。

「みんな、がんばろう!がんばって、この世界を守る、強くてカッコイイ、リリィになろう!!」

レアスキル:縮地

サブスキル:whole order

釉綺羅が目覚めたレアスキルは【縮地】。
目にも止まらぬ超高速での移動を可能にするレアスキルだ。
秀でれば、ほとんど瞬間移動、さらにはワームホールを経由した移動ができると言われる。
彼女の場合、そこまでには至らずともやはり超高速での移動が可能になった。さらに、視界内のベクトルを把握するサブスキル:whole order を併用することで様々な障害物を回避しながら速度を落とさず移動ができる。

熟達していくに従い、釉綺羅が身に着けた戦闘方法は、

『TZラインから射撃でけん制しつつ、いざと言う時、レアスキルを発動。
 敵に猛接近し、その移動ベクトルをそのまま攻撃力に転化、超高速突撃を敢行。相手の反撃を許さず走り抜け、再びTZラインに戻る』

という一撃離脱特化戦法。

せとかの口利きで、同じレギオンHati、通称陰ノ会に所属後もその戦法に磨きをかけると、レギオンリーダー和泉 涼からは

「まるでミサイルみたいね」

と言われても

「はい、がんばります!」

と返す。これで、自分も、強くてカッコイイ、みんなを守るリリィになれる。そう、思えたからだ。

…だが、実戦はそう、甘くなかった。

レギオンに所属しての初の任務。
陰ノ会に下された任務は、どちらかと言えば平凡な、はぐれたミドル級・スモール級の小集団の駆除だった。
それでも放置すれば、必ず人々に被害が出る。

「初任務だから、気負わずに。まずは実戦の空気に慣れてね」
「大丈夫。見てるだけでもいい」
「まずは無事生還。それが新人の任務」

優しい先輩たちの言葉。
はい、と返す釉綺羅。
なのに。
言葉とは裏腹に、釉綺羅の足は、縫い留められたように動けなくなっていた。

怖い。

怖い。

怖い怖い怖いー!

胸の中の、あれほど熱くときめいていた高鳴りは息をひそめ、頭の中は真っ白に。

折あしく。
ミドル級の中に「特型」と呼ばれる特殊な個体が混じっていたことがわかる。多くの任務を潜り抜けて来た涼たち陰ノ会のリリィたちといえど、簡単に倒せる相手ではない。

私も行かなければ。
あそこに行って、戦わなければ!

…なのに釉綺羅は動けない。


『Es war einmal eine Hexe in den Tiefen des Schwarzwaldes…』

何故、自分はこんなに弱いのか。
何故、先輩たちが、仲間たちが、せっかくできた友人たちが、困っているというのに自分は何もできないのか。

こんな自分は嫌だ。こんな自分は嫌だ。こんな自分は嫌だ―

『ならばなるがいい。大いなる魔女に』

誰かの声がする。
いや、それは自分の声だ。
自分の深いところから語り掛ける声。

声に導かれ、釉綺羅は腰に下げている時計を外し、目の前にかざす。

秒針が、小さな音を立て、カチカチと動く。

カチ カ チ カ  チ カ   …

秒針がひとつ動き二つ動き三つ動き四つ…

時間が引き延ばされていく。

周囲の時間が遅くなっていく。
いや
自分の『速度』が上がっていく。

秒針の動きが遅く遅く遅くおそく。
いち秒が∞の彼方に引き延ばされた時。

秒針の角度の隙間から。
いち秒を半分に、その半分をさらに半分に、さらにさらにさらに∞に半分にした、その合間から。
【秒針の魔女】は現れる―

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「ハハハハハ お待たせしたようね!」

まるで映画のフィルムを切って繋いだように。
なんの前触れもなく、前線に彼女は現れた。

黒づくめのゴシックドレスに鎖でつないだアンティークの時計。
黒後家蜘蛛の意匠を足元にあしらい、CHARMグングニルをその名の通り槍と構えて。

「わたくしが来たからには安心なさい。もうヒュージ共に好きにはさせません」

言うが早いか。
再び映画のコマは編集され―離れた場所にいきなり彼女は現れる。

―その途上にいたすべてのスモール級ヒュージを破壊して。

「あら。何かいましたかしら」


かくして釉綺羅は、自己暗示により「自分は無敵の魔女」と思い込むことで恐怖心を克服。自分のレアスキルを「無敵の魔力」と信じて思い切ることで、スキルと戦闘スタイルが噛み合う、最大の効果を発揮できるように、なった。

「ハハハハハ、わたくしは無敵の【秒針の魔女】。
 いつでもわたくしを呼ぶと良いのですわ!!!」


交友関係

せとか・クレメンティ:(せとかちゃん)
弐藤 裊:(ジョーさん)
百合ヶ丘女学院のクラスメート。友人と思い、なついている。 

和泉 涼:(涼ちゃん隊長)
釉綺羅を受け入れてくれたLG陰ノ会隊長。恩人と思い、なついている。

多蔵見 忍:(しのぶさん)
この後、釉綺羅は調子に乗ってCHARMグングニルを酷使、遂にはぶち折ることになるが、代わりとなるCHARMを開発してくれる予定の恩人。


魔女が去るとき

何故彼女が実戦で極度にヒュージを恐れるのか。
そこには、彼女の欠落した両親の記憶が関係している―

幼い頃、彼女の一家もヒュージの襲撃に遭った。
そして釉綺羅の目の前で、彼女をかばって両親は命を落とすー

その無惨な記憶から幼い心を守るため、
彼女の心は「両親がいたこと」そのものを丸ごと、記憶の奥の奥へしまい込んでしまった。

普段は何も変わらない。

だがいざ、目の前にヒュージを見たとき、記憶の封印がわずかに緩む。
彼女の恐怖はここからきている。


「でも大丈夫。
 わたくしの姿は、幼い頃母が読み聞かせてくれた絵本の中のもの。
 わたくしを呼び出す時計は、幼い頃父が使っていた時計。
 幼い私が、大きくなったらリリィになってみんなを助ける!と言った時。
 応援してくれた両親が与えてくれたもの。それがわたくし
 いずれわたくしを思い出す。
 わたくしを与えてくれた、あの優しいふたりのことを、思い出す。
 その時こそ、わたくしは本当の意味で出逢い、ひとつになる。

 いずれ魔女は去りー 私は本当のリリィとなる」


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