見出し画像

まわり道 背景メイキング


まわり道


今回はこちらのメイキング工程です。
下絵を除くと30時間ちょっとかかっています。

最近40時間以上かけて一枚作っていないので、それくらいかけたものをいつかは記事に出来れば。

当記事は動画の補足としてご覧下さい。

◉制作準備

目的は背景も一枚で完成させておくことと、なるべくアニメ背景色を参考にすることを目指します。
細かいシチュエーションよりも真っ先に決めておかないと自分は完成までいきそうにありません。最優先で。

キャラはおまけ程度ですが手前側に置くと画面内での比率が高くなるかも知れないし多少丁寧めでいこう、というざっくりした流れで何となくまとめていきます。

基本的に背景に限らずアナログで下絵を作ると早い傾向にあります。
ということで準備だけはクロッキー帳に鉛筆で行っています。


実際の下絵 
このくらいざっくりしていると気が楽です
キャラ仮置き
明度を均一にして写真の
イメージを消す工程も兼ねています

①ラフ〜下書き、配色

まずは構図。今回は背景の練習を掲げていまして、路地裏などの撮り溜めた写真からいくつか見繕って下絵を進めました。ほぼ模写なので時間帯だけは何とかそれっぽく。

坂道は見上げたのと見下ろしたのでは表情が変わるので好きな地形だなと再発見したりしなかったりして。

手順的には下絵はそのままで大まかに

①階段
②両サイド建物
③中景
④遠景

くらいのレイヤー構造に塗り分けながら進めました。

初期明暗はこんな感じ
最終的にこのくらいの青さにしました


②描き込み〜中景

手順が纏まったので真ん中辺りの道路脇周辺区域から始めます。
特に今回アパートの階段が一番やりたい部分だったのでそこだけ先に手を付けることに。ぼんやり太陽光も入れておきます。

ぼやっと


③描き込み〜遠景、空、近景、植物

この時間帯にこの雲の形は正解なのか、そもそも前後の天候(雨上がりなど)を決めてなかったなと悔やみつつ雲っぽい何かを足していきます。

左側の木(恐らく桜)の細枝と階段脇の植物もちまちま。

雲っぽさが難しい
左右アパートも描き込みました
壁面の汚し作業だけが癒し

④背景完成


ライトなど光を調整して一先ず完成形


完成


この辺りがお気に入り


⑤微修正〜キャラ入れ

引き続き加筆です。


ここで一度キャラの下書きを入れようとして一敗しています。
気になる方は記事最後の動画内で右往左往苦戦している部分をご覧になって下さい。大変お見苦しい。
ここまで来ると背景に馴染ませる方が手数がかかりバランスなどそっちのけになりやすくなり時間浪費の元です。気を付けます。

黒髪とポーズだけそのままに下絵→塗りの工程を再度行いました。(キャラの下絵もアナログ)

キャラと背景を並行して進める方法を取ればもっと時短が見込める筈です。

終わったものがこちら


キャラの塗りは特筆することがないので割愛

◉終わりに

以下感想文です。

タイトルのまわり道は当初『目的地に向かうキャラが相手を待たせている間の風景』、『待たせていることそのものが相手との関係を示している』というような趣旨で下絵を作っていましたが、どちらかというとこのタイプの、タイトル≒内容とは異なった矛盾した意図を出したい場合には『帰宅までの遠回りにいいことがある』くらいの方が伝わりやすいなと思い方向を変えています。

前者だとキャラとしては大変自分好みになりそうでしたが、そこまでのキャラ付けはノイズになりかねないので『実はこんなこと考えてたかも知れない』程度の名残りになれば良いのかなと思われます。

本来なら暗い要素は明るく、明るい要素を暗く作りたい性分ですが背景メインの意図としては後者にしておきます。後付け肯定派です。後付け万歳。

あわよくば短編を書く縁になって欲しい打算もついでに書き留めておくとして。

といっても特段何が変わってもなければ構図的な変化もありませんし作る側の気の持ちようです。気持ち的に固めておけば良くも悪くも脱線しないでいてくれる気がします。
反省としては反射光がボケてしまったかも知れない点。太陽の光源は取り扱いが難しい。下書きに使用した写真は丁度坂の下にコンビニがあって、きっと寄ってるんじゃないかと要素を足してみましたがこれも不要だったやも。

それにしても背景絵はキャラを抜いても一枚ものになるので実質二枚完成するのはお得ですね。
キャラ絵が苦手なので克服する為にも無理矢理入れておこうという目論見もあったのですが。


メイキング記事内では文量多めになりました。

次も背景主体にしたいなー。

↓メイキング動画(※リンク先BGMが出ます)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?