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シノラーも大好きという自分でいたい【2020/11/1放送_デザイナー/アーティスト 篠原 ともえさん】

Fm yokohama(84.7MHz)から毎週日曜日深夜24:30~25:00にお送りするラジオ番組『文化百貨店』。今週は、先週に引き続き、デザイナー/アーティストの篠原 ともえさんをお迎えして、クリエイティブに対する姿勢やシノラーへの思いについてたっぷりお話をお伺いしました。

▼先週の様子はこちら

【パーソナリティ】
セイタロウデザイン代表・アートディレクター 山﨑晴太郎(@seiy

【今週のゲスト】
デザイナー/アーティスト 篠原 ともえさん

1995年歌手デビュー。文化女子大学(現・文化学園)短期大学部服装学科デザイン専攻卒。映画、ドラマ、舞台など歌手・女優活動を経て、現在はイラストレーター、テキスタイルデザイナーなどさまざまな企業ブランドとコラボレーションするほか、衣装デザイナーとしても松任谷由実コンサートツアー、嵐ドームコンサートなどアーティストのステージ・ジャケット衣装を多数手がける。2020年、アートディレクター・池澤樹と共にクリエイティブスタジオ「STUDEO」を設立。7月に開催した「SHIKAKU -シカクい生地と絵から生まれた服たち-」では、サステナビリティと向き合い廃棄となる余剰の生地を余すことなく使い切る衣装作品などを展観した。

【今週のダイジェスト】

▶︎クリエイティブスタジオ「STUDEO」設立を通しての変化

2013年に松任谷由実さんのコンサート衣装を手がけたことをきっかけに、デザイン関連の仕事が増えてきたという篠原さん。活動していく中で、自分1人でプレゼン資料を様々なソフトを使って制作する大変さを体験したと言います。

そんな日々を過ごす中で、アートディレクターの池澤樹さんと出会い、去年ご結婚。今年に入って、アート・デザイン・広告・グラフィックなどを企画するクリエイティブスタジオ・STUDEOをお2人で設立されます。

会社という組織になったことで、社員と一緒に作品をブラッシュアップすることが出来るようになったり、公私ともにパートナーである池澤さんからアドバイスをもらえたりするので、【つくること】が今まで以上に楽しく感じているのだそうです。

そういった環境の変化が影響してなのか、STUDEOを設立してからは、クライアントにとって“今、何が必要なのか?”というのを最初にリサーチしてから、制作に取り組むようになったのだとか。その過程で、クライアントが気づけていない魅力を自身がキャッチして、クリエイティブに反映させるようにしているそうです。

▶︎オリジナルテキスタイル「MATERIA」

2018年から全国のイオンモールの手芸専門店パンドラハウスとコラボレーション生地「MATERIA」を企画した篠原さん。「MATERIA」は、ラテン語で生地・素材という意味で、テキスタイルをデザインすることが目標だった篠原さんの夢が叶ったプロジェクトの1つです。

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この企画の際もリサーチを行った篠原さん。その結果、手芸系では小さい物を作る人も多いので、細かいリピート柄の生地が多いということに気づいたと言います。そこで、MATERIAでは衣装界ではよく用いられるパネル柄という大きな絵柄の生地なら、カーテンなど大きなものを作る際に良いのではと提案し、実現に至ったのだそうです。

水彩画で“気まぐれなお天気”というテーマのもと、天気の移り変わりを表現というMATERIAの生地。色の再現などが難しかったということですが、生地を購入してくれた人たちが、つくったワンピースやスタイなどをSNSに投稿してくれているのを見て「こんな嬉しいことはない」と感じたのだとか。

現在発売中の柄などは、こちらのURLをご覧ください。

▶︎篠原ともえ(シノラー)という生き方

歌手・タレントとしてスタートし、現在はファッションやデザインの業界でも活躍中の篠原さんですが、これまで戦略的に仕事をしようと思ったことが無いのだとか。

自分が”好き”という気持ち大事にしながら表現をしてきたことが、タレント活動とクリエイティブ活動を繋げる原動力になっているようです。

”好き”という気持ちに素直になることが恥ずかしいという風潮もあるかもしれませんが、「自分の好きなことを言うと変われる。自分のことを否定したくないから、シノラーも大好きという自分でいたい」とのこと。

だからこそ、デザインが好きでSTUDEOに入ってきたスタッフには、「やるっきゃない」というチャレンジ精神を持つことの大切さを伝えていると言います。

「洋服を作れるようになるには縫うしかないし、絵が上手になるためには描くしかない」と篠原さん。“好きを言葉にすること”と“アイデアを実現するために努力をすること”が、篠原さんが素敵なキャリアを重ねていっている理由のようでした。

▶︎山崎晴太郎とコラボレーションするなら?

NHKの子供番組「みいつけた!」で声優をされていることから、子供たちを応援するお仕事を今後もしていきたいと考えていらっしゃるという篠原さん。

山崎とコラボレーションをするなら、幼稚園や子供の遊び場を作りたいと言います。

なぜ遊び場なのかというと、「大きな絵を描きたいから」というのが理由なのだとか。新しい遊具も作ってみたいということでした。

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また、「文化百貨店のコンセプト文化を伝える架空の百貨店でバイヤーをするとしたら?」という質問には、モノではなく観覧車を作りたいとご回答。手に取るものよりは、「入ったら幸せ~!」という空間を作りたいとのことでした。

【今週のプレイリスト】

▶︎篠原ともえさんのリクエスト

『A&E』 Goldfrapp

▶︎山崎晴太郎のセレクト

『and she was』 Carlos Cipa

といった所で、今週の文化百貨店はここで閉店。篠原さんのポジティブなエネルギーをたっぷり頂いた回になりました。

来週は、手塚治虫の作家性を現代に蘇らせる「TEZUKA2020」プロジェクトで、AI技術の監修をされた、慶應義塾大学理工学部管理工学科教授の栗原聡教授をゲストにお迎えします。

【次回11/8(日)24:30-25:00ゲスト】
慶應義塾大学理工学部 教授 栗原 聡さん

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慶應義塾大学大学院理工学研究科修了。博士(工学)。NTT基礎研究所、大阪大学大学院情報科学研究科、電気通信大学大学院情報理工学研究科などを経て,2018年から現職.電気通信大学に国立大学では初となる人工知能先端研究センター(初代センター長)を設立。 株式会社オムロンサイニックスエックス・株式会社オルツ・株式会社VOST技術顧問、情報法制研究所・上席研究員など.人工知能学会理事・編集長などを歴任.著書『人工知能と社会』(オーム社),翻訳『群知能とデータマイニング』(東京電機大学出版),編集『人工知能学事典』(共立出版)等多数。

また日曜深夜にお会いしましょう。

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