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掛川花鳥園スタッフのゆるゆる自由研究 【ハシビロコウのふたばは高身長イケメンが好き】

花と鳥とのふれあいが楽しめるテーマパーク、掛川花鳥園のスタッフによる、園内の鳥たちのディープな情報や楽しい実験をスタッフブログから集めたよりぬき連載。今回は、ハシビロコウのふたばの好みのお話です。

動くハシビロコウ ふたば

当園のハシビロコウ、ふたばは、「動かない鳥」の世間のイメージも何のその。活発に動くことが多く、前にテレビ取材で「ハシビロコウが動かないところを撮りたい」というのに、動き回った困らせた逸話もあるほど。そんなお茶目なふたばは、スタッフとのコミュニケーションも欠かしません。

じゃーーーんぷっ!

この時はスタッフに乗るのがブームでした。大きさの割に体重は6kgと軽いので、スタッフも潰されたりはしません。ほかには、お辞儀をしたり、クラッタリングをしてくれたりします。クラッタリングとは、嘴を噛み合わせて出す音で、鳴き声をあまり出さないコウノトリの仲間で見られるものです。野生では求愛などにもつかわれます。

ところが、ふたばにもスタッフの「好み」があります。嫌いなスタッフが目に入ると、じっと睨みつけ、目を離すまいと姿を追ってきます。ときには、わざわざケージの端から飛んできてお怒りになることも。

嫌いなスタッフを発見!
圧。

睨むだけで済まないときは、ぱくっと噛みつこうとしてきます。

このあとお辞儀に移行して安心させてから再度噛み付こうとしてくる「ふたばトラップ」を仕掛けてくることも

もちろん、スタッフがいじめたり、ひどいことをした訳ではありません。ふたばは、人の顔を見分けていて、好みのスタッフに対してはフレンドリーなのです!そんなふたばのタイプはズバリ「高身長イケメン男性」!

お辞儀を下から撮ったところ。高身長イケメンスタッフだと、こんな穏やかな顔でお辞儀をしてくれます。

最初からふたば好みでなくても、担当になって丁寧に接していると仲よくなれることもありますが、「はじめまして」で既に嫌われている!ということもしばしば。こればっかりはもうしょうがありません。好みですから……。

レディ・ファーストなギンガオサイチョウ ラディ

「女性が好き」「背が高い人が好き」「眼鏡が嫌い」など、「好きなタイプ」はふたばに限らず鳥それぞれにあり、顕著に表れる例も少なくありません。

ギンガオサイチョウのラディ

わかりやすいのが、「女性が大好き」なギンガオサイチョウのラディです。女性スタッフがどんなに触っても気持ちよさそうにうっとりし、喉を見せて反り返って甘えたり、頭の冠羽という羽を広げてみせたりします(気持ちがいいときのサイン)
そんな女性にデレデレやさしいラディは、ショーではスタッフが投げたぶどうを空中でキャッチを見せてくれます。ただ、男性スタッフだと成功率が落ちます。

なでなではもちろん、顔をうずめることもできる。男性スタッフは無理です。
もっとなでて!と首を反っているうちに、いつのまにか角度がえらいことに

そもそも、男性の場合は近くを通りがかるだけでも怒って威嚇するほど。

何見てんだコラ!とでも言わんばかり

動物園や花鳥園に行くとき、スタッフが通りすがったとき鳥がどんな表情をするのか観察してみるのも、おもしろいのではないでしょうか。
もしかしたら鳥の珍しいリアクションが見られるかもしれません。

月刊誌「BIRDER」で「掛川花鳥園出張ガイド」を好評連載中!

BIRDERでは、さらに花鳥園の鳥たちについて、毎月いろいろなテーマで紹介する連載を掲載しています。楽しい漫画やイラスト入りで、会いに行きたくなること間違いなし!
BIRDER4月号の連載テーマは「鳥の記憶力」
この記事以上に、鳥の細かい好みや記憶能力について解説しています!

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掛川花鳥園

掛川花鳥園は「花と鳥とのふれあい」が楽しめるテーマパークです。
広大な敷地の中に大温室やスイレンプール、池や牧場などを備えています。
冷暖房完備のガラスハウスは、夏涼しく冬は暖かく、全天候型なので雨の日でも安心。一年中快適な空間で花や鳥とのふれあいをお楽しみいただけます。

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