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生成AIが変える検索エンジンの未来

検索エンジンといえば、グーグルが圧倒的なシェアを持つ市場ですが、最近では生成AIの技術が進化し、新たな検索サービスが登場しています。その代表例が、日本語にも対応した対話型AI検索エンジン「Perplexity」です。このサービスは、ユーザーの質問に対して、生成AIが直接回答を生成し、回答の根拠となるウェブサイトも提示します。グーグルとは異なる検索体験を提供するPerplexityは、どのような特徴を持ち、どのような影響を与えるのでしょうか。今回は、Perplexityの概要や使い方、メリットやデメリット、そして今後の展望について解説します。

Perplexityとは

Perplexityは、2022年12月に「Perplexity Ask」という名称で提供が開始され、2023年1月に現在の名称に変更された、無料で利用できる対話型AI検索エンジンです。Perplexityは、ChatGPTと同じGPT-3.5モデルを搭載し、Microsoft Bingの検索機能を組み合わせています。iOSとAndroidにも対応しているため、パソコンだけでなくスマホアプリでも利用可能です。

Perplexityの最大の特徴は、回答の根拠となるサイトが表示される点です。グーグルの検索エンジンでは、検索した言葉に対し上位表示される情報のほとんどがSEO対策されたコンテンツや広告コンテンツで、ユーザーが求める回答が得られないケースが多く、またグーグル検索で表示されるのはウェブページであり、直接的な回答ではありません。これに対して、Perplexityの回答エンジンは、生成AIがユーザーの質問を理解しつつ、ユーザーが求める回答を直接生成することが可能です。また、回答には出典元も付記されるため、回答の信頼性や正確性を確認することができます。

Perplexityの使い方

Perplexityの使い方はとても簡単です。公式サイトにアクセスし、画面上にあるチャット欄に質問や情報検索をしたい言葉を入力するだけで、生成AIが回答を生成してくれます。回答には、回答の根拠となるウェブサイトのURLも表示されます。また、回答に対してさらに質問をすることもできます。チャットの履歴は、専用URLで保存することもできます。

Perplexityは、アカウント登録やログインをしなくても利用可能です。ただし、有料プランである「Perplexity Pro」に登録すると、Claude-2やGPT-4のモデルを使用できたり、無制限のファイルアップロードができたり、Copilot (GPT-4)機能を1日300回以上使用できたりするなど、より高機能なサービスを利用できます。

Perplexityのメリットとデメリット

Perplexityには、以下のようなメリットとデメリットがあります。

メリット

  • 最新データを基にした回答ができる

  • 回答には出典元も明記される

  • チャットの履歴を専用URLで保存できる

  • アカウント登録やログインが不要

  • 日本語での質問・回答に対応している

デメリット

  • 日本語で質問をしても英語で回答が返ってくる場合がある

  • 画面上はすべて英語で表記されている

  • 生成AIの回答には誤りや偏りが含まれる可能性がある

  • 生成AIの回答には著作権や倫理的な問題が発生する可能性がある

Perplexityの今後の展望

Perplexityは、生成AIを使った検索サービスとして、グーグルに対抗する可能性を秘めています。しかし、まだテスト版の段階であり、生成AIの技術も未熟な部分が多いため、安定したサービスの提供やユーザーの信頼の獲得には時間がかかるでしょう。また、生成AIの回答には、誤りや偏りが含まれる可能性があり、著作権や倫理的な問題も発生する可能性があります。そのため、Perplexityは、生成AIの回答の品質や安全性を向上させるとともに、ユーザーのニーズに応える機能の開発や改善を続ける必要があります。

Perplexityは、生成AIが変える検索エンジンの未来を垣間見せるサービスです。生成AIの技術が進化すれば、検索エンジンの市場も大きく変化する可能性があります。Perplexityは、その変化に対応し、ユーザーにとって有用で便利な検索サービスを提供できるようになるでしょうか。今後のPerplexityの動向に注目していきたいと思います。

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