グラビアポエム第一回(g-udon)

グラビアポエムとは、青年誌とかでよくあるアイドルグラビアなどの脇にひっそりと佇む、ほとんどの人が気にも留めない三文ポエムのこと。そんな糞ポエムでも、読めば意外に味わい深かったり、面白かったりするのです。
このコーナーではそんなポエムに光を当てヌーディストたちが創作することで、グラビアポエムに秘められた新たな可能性を探っていきたく思います。
まずは、ひとつの写真を「お題」とした〈グラビア部門〉。僭越ながら私作を筆頭に幾つか紹介します。

画像1

土曜の午後はトキメキ☆タイム
君を見つけたよ
まるで黒曜石のよう
輝く瞳に秒殺フォーリンラブ
何もかもお見通しだね

高まる胸の鼓動隠せない
君にもっと近づけたなら・・・
届かぬ想いはシャボン玉
宙に舞ってはパチンとはじける

ああ、犬!
ボクは犬になりたい!
君のおひざにくるまって
同じ夢を見るんだよ
そしてお漏らしするのさ
だってボクは変態だから

by g-udon

画像2

タートルネックで隠すの
貴方と私の秘密

あれだけ待ち焦がれた週末
あっという間に過ぎていく週末

ずっと一緒にいたいけど
ブータンと館林は近づいてくれない

だから

貴方に似た犬を飼い始めたの
私だけの秘密

by 流し目髑髏

画像3

寒い朝は
トックリ

貴方のやらしい
視線を感じて
ドッキリ

震える子犬に
王ちゃんと名付たの
毎日野球拳しよう

くびれた腰つき
貴方のやらしい目つき

君に直球
恋は超特急
駆け込み乗車は危険です

by 茂具田

画像4

君がこぼした砂糖を集めていたら
答えが 恋 になるなぞなぞを
ひとつ ふたつ 思いつきました。

by 義ん母

画像5

君がそんな目で見るから 僕は職務放棄
制服を脱ぎ捨てて 迷子も放置

君も早くその、なんか、暑いの、脱ぎ捨てなよ
脱ぎ捨てないの?
あ、脱ぎ捨てないんだ?
僕脱ぎ捨てたのに、あ、脱ぎ捨てないんだ?
まいったな、困ったな

わん、わん、わわん
わん、わん、わわん
わん、わん、わわん
ちゃん、りん、しゃんしゃん

by 哲ロマ

画像6

ねえ、ラマーズ法って知っている?

ヒィ
ヒィ
フゥ

ヒィ
ヒィ
フゥ

って言うの。
ワンって言っちゃ駄目。

ヒィ
ヒィ
フゥ

ワン

ヒィ
ヒィ
フゥ

ワン

ヒィ
ヒィ
フゥ

ワン

ワン

あ、私がワンって言っちゃった

by もんぜん

次にテキストのみで想像を掻き立てる〈フリー部門〉から、こちらの作品。


「狂った果汁」

狂った果実にゃ興味ないけど
貴男に狂った果汁を捧げたいの

あたしの長い髪
あたしの長い爪

忌々しい 狂った果実を絞り切り
コップ一杯の狂った果汁

あんたが来ないから
あたしそれを 独りで飲み干すわ
テキーラも入れて

今日も誰も来ない場末のカウンター
1996年のままのカレンダー
狂った果汁100%で待ってるの

by ボーフラ


他にも多くの素晴らしく恥ずかしい作品を投稿いただきましたが、原稿量の関係上で絞らせていただきました(苦汁の決断)。初回ということもあり、手探り感は否めないですが、このコーナーは自分がいかにキモくなれるかに挑戦する場であると強く感じました。
フリー部門はいつでも受け付けてますので、思いついたらガシガシ投稿願います。では次回もお楽しみに~。


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