グラビアポエム第三回(g-udon)

「おなか水天宮~!」はい、お馴染みの神社ギャグが決まったところでこんにちは、g-udonです。2016年も明けてまだ1カ月チョイなのに芸能ニュースで逆におなかいっぱいです。もうこれ以上無理です。消化しきれません。狩野英孝の恋人がどうだのも含めて助けてください。そして第三回グラポエです。

今回はグラビア部門とフリー部門から幾つか選ばせていただきました。

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お前みたいなやつ これまでに1000人はみた
ずっとここにいるからな
みんな1年も経たずにいなくなるけど

ポロンポロンっていつまでチューニングしてんだよ
はやくいつもの尾崎歌えよ
きしむベッドの上で優しさ持ち寄れよ

どうでもいいけどさ
ミスドの前でいつもお前のしょうもない歌を待ってる
あの娘どうすんだよ

by Yves Saint Lauにゃん

f:id:ttakahas:20180507111910j:plain「午後」

毛並みの良さからして野良ではないだろう
小さな冒険に出てきたのか
腹ごなしの散歩に出てきたのか
どちらにせよ君はもうすぐ帰るのだろう
日は西 もう寒くなってきた筈だ
不思議そうにこちらを見ているが心配するな
痛くはないんだ もう慣れた
ただここに居続けなければならないのは少し辛い
家はどこにあったか 忘れてしまった
もう行く事は出来ないが居間の匂いは覚えている
ああ 成る程
猫を飼っていたのかもしれない
日がな一日ひなたにいた猫のぽかぽかした匂い
膝に乗ってきたりしたのかもしれない
それを面倒そうに撫でたりしたのかもしれない
ああ もう
見つめるな 気にするな 早くどこかへ行ってしまえ
にゃあ にゃあ にゃあ
話し掛けないでくれ 寂しさを思い出す


by 正夢の3人目

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「ヒトメボレ」


目と目があった途端
その前にちょっと悪寒
そんでちょっと風邪気味

オデコに肉球押し付けられて
熱を測られた
高まる体温

私の肝臓はそうね
レバニラ炒め
アツアツよ

またたびより好きさ
あなたはそう言う顔をして
喉を鳴すんだね

ウチへおいでよ
こたつは完備

ウチへおいでよ
いらっしゃい


by 茂具田


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「ネコントロール」


私が飼っているのです 人間を
私がコントロールしているのです 社長を

猫に小判?ノンノンノン
最近は電子マネー ニャオンがワオンだわよ

生類憐れみの令だってタイムマシンで私が出した
おみやげに江戸のイワシをくわえてきたわ(ありゃりゃ殺生)

私がすべてのことの黒幕 ボス キングなの
引かれちゃうくらい神なのにゃ


だから猫ふんづけちゃ駄目よ 最終警告
低反発のスリッパであっても猫ふんづけちゃ絶対駄目よ

by 松っこ

◎〈フリー部門〉


上目遣いは三白眼
アヒル口はひょっとこ

甘え上手になりたくて
冗談を言ったアナタの肩をぽんと叩いたら
脱臼しちゃった

甘え上手になりたくて
ワンコのようにおねだりなんかしてみたら
欲しくもなかった首輪をかけられた

甘え上手になりたくて
甘え上手になりたくて
ちょっとすねたら塩対応だなんて
盛り塩おかれて退散された


by TL125

あっ、虹!
ボクの手をふいに引っ張る君
僕が脱臼してるってこと
すっかり忘れてるね

もう、眠いの!
ボクのベッドに倒れ込む君
中にネコがいるってこと
すっかり忘れてるね

甘えんぼうであわてんぼうな君
でも 仕手株選びの確かな目は
ほんとにリスペクトしてる

これからも僕を
高みに導いて欲しい

君といっしょに
いつまでも輝いていたい
そう カストルとポルックスのように

売り逃げ つり上げ ふるい落とし

違法ギリギリの手口で儲けを出す
そんな君に 僕はいつもきりきり舞いさ


by おかめ

「ラブ、無風空間」

貴方の囁くエロスの言葉
悪戯な夜風みたいに
妊娠線を撫でていく

悪い人ね 心の中じゃ
地下カジノ 強制摘発中よ

凪てゆけ 恋の海
凪てゆけ 愛の闇

チベッタンホルンを抱えるように
私をやさしく 抱き寄せて
吹き鳴らして欲しいのよ…

飼い慣らして欲しいのよ…

軽トラみたいな恋でいい
ストーカーだって構わない
妊娠線が騒ぎ出す

酷い人ね 頭の中じゃ
ボリウッド映画 単館上映中よ

凪てゆけ 恋の海
凪てゆけ 愛の闇

はじめからなかった夢のように
私はやさしく この指で
本の頁を閉じるのよ

飼い慣らして欲しいのよ…


by ボーフラ


子供の頃から路地裏が苦手だった
地獄に通じているような気がして 苦手だった

皆が近道だとはしゃいで通り過ぎる背中を 泣きそうな顔で見つめていた
止めなくちゃと手を伸ばすも 吸い込まれるように行ってしまう
取り残された僕は泣いていた

子供の頃から路地裏が苦手だった
忘れていたけど 苦手だった

でも、君はそこにいた

黒い瞳は 果てのない穴に見えた
赤い唇は 世界で1つの色に見えた

ふわりと黒髪が舞い、背中

行ってしまう 行ってしまう 君が地獄に行ってしまう
手を伸ばす 止めたい? 追いたい? わからない
地獄の縁で背中が止まる 君はわずかに振り向いて
クスリと、笑った

足下で 枯れ草を踏む音がした


by 正夢の3人目

仕事を終えて
真夜中のマンション
ひとり化粧を落とす

鏡の中の私
父親似だった
整形する前は
父親似だった

実家にはもう
3年帰っていない
オリンピックのあった年で
吉田沙保里が
金メダルを獲った瞬間を
父親とテレビで見ていたから
よくおぼえている

父親似だった
整形する前は
父親似だった

今私は
吉田沙織の名前で
企画単体のビデオに出ています


by $UZY

フリー部門はまさかの脱臼二連発です。改めてすべて読んでみましたが、中には書き出し作家さんの新たな一面が浮かび上がってくるようなポエムがあったり、真面目なのかふざけているのか分からないポエムがあったり、見方によっていろいろ変化するところが非常に味わい深いです。

今回も紹介しきれなかった素晴らしいポエムが数多くあります。もったいないので是非掲示板でご覧ください。


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