書き出し自選・流し目髑髏の5作品(流し目髑髏)

書き出し自選・私の5作品 #流し目髑髏 #吉田髑髏

皆様、令和ですね。

令和初日何をしていましたか?

私は右脹脛の肉離れで足引き摺ってまぁまぁ大変でした。

健康第一、令和イズヘルシーで残りの令和を駆け抜けたい所存です。

流し目髑髏と吉田髑髏。私は書き出し作家には珍しく、一人だけ?、作家名(ハンドルネーム)が2つあります。

何故か。理由は「実際に書き出し小説等の繋がりで人と会った時、ハンドルネーム(流し目)を名乗るのが気恥ずかしいから」です。

まぁ、デーモン小暮からデーモン閣下になったみたいなもんです。

そんな僕の聖飢魔Ⅱ時代とも言える「流し目髑髏」期の私の書き出し自薦5作品をヒアウィーゴ―したいと思います。

メールを打つ手が止まる。予測変換が私の気持ちを追い越していく。

(第45回 自由部門)

言わずと知れた僕の代表作です。聖飢魔Ⅱでいうところの「蠟人形の館」ですね。
これからどんな物語にもなりうる汎用性の高さがこの作品の一番の魅力なのかなと思います。読み手との共犯関係が構築しやすいですよね。テンションは保ちつつも続きは丸投げ。いかに丸投げするかってのが書き出しの醍醐味だったりしますよね。書かない勇気の大切さというか。因みに僕がイメージして書いたのは中学生の初恋です。意外とロマンチストなんです。

臨死体験から戻って来た祖母が女の顔をして微笑んでいる。

(第77回 規定部門『初体験』)

死と隣り合わせにある時ほど、本能が剥き出しになると思うんです。
それは年齢に関係なく。『生きたい』と。自分でもびっくりするぐらい生きる事に貪欲になるんじゃないかなと。生への渇望。一番実感できるのは性か食か。この場合は性だったんでしょうね。管に繋がれた身体の内の深部の火照りが脈を戻す。深部は女学生時代の秘めた…。
生と死の初体験をうまい事一文で表現できたかなと自画自賛している訳でございます。

うたた寝の寝返りうてば梅が咲く。

(第93回 自由部門)

書き出しでもあり俳句でもあるものを作ろうと試行錯誤して生まれた作品です。
情景を思い浮かべてとか、韻を踏ませてとか、書き出しを書く際のアプローチは色々ありますが、これに関しては「声に出して読むと心地良いか」を重視して書きました。
声に出して心地良いと、何かよく分らんけどいい文章になっていたりするから不思議ですね。
この作品がデイリーポータルZさんで発表された時、僕は初マラソンをしておりまして足がもげそうになりながらゴールした後にツイッターを見たら「掲載されているよ」とスージーこと菅原氏にネタバレされて掲載時のドキドキが見事なくなってしまった事を覚えております。ガッテム!!

餃子のタレとラー油をキャンパスにこぼしただけで数千万円の値が付いた。

(第65回 規定部門『天才』)

芸術は主観で、アートはビジネス。と斜に構えて見てしまうと売れっ子の画家の作品って、初競の大間のマグロみたいなもんで、名前と時期で1000万円ぐらい値が付いてるんじゃないかと。物の価値なんて金持ちの気分で値を吊り上げたら如何様にもなるんじゃないのかな、と思うシニカルな僕です。

「あの子のプライベートジェットをロマネコンティでオートクチュールしちゃいな」セレブの隠語がわからない。

(第81回 規定部門『セレブ』)

我ながらしょーもないですねー。絶対卑猥な事言ってますよこのセレブ。
あれやこれや難しい事考えても結局は投稿しないと採用されない訳で。同じ阿保なら踊らにゃ損な訳で。
思い立ったら送ればいいんです!それが採用されればラッキーと思って楽しみましょう!

以上が僕の10万5作品となります。

この機会にまじまじと自分の作品を読み返したのですが、意外といい文書いてるやん。やるやん。素敵やん、僕。
掲載されなかったボツネタもちゃんと供養してやらないとな...。
いつでも僕を褒め称えて下さい。甘んじて受け入れます。

では、次回の書き出し自薦ですが、『北の大地が育んだ突き抜け真面目ネイビー』ことsuzukishikaさんよろしくお願いいたします。
文芸結社『突き抜け派』にてコンスタントに小説を発表しつつ、
本業のコピーライティングでもご活躍されている真面目一徹が
いかにしてふざけた文章を書くのか。とても興味があります。

ではでは、ご清読ありがとうございました。


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