書き出し自選・モンゴノグノムの5作品(モンゴノグノム)

どうも、お口の恋人、モンゴノグノムです。
一人称は、ポピーです。学生時代は朕と発しました。
いつもガンバっているので、いつも自分へのごほうびあげちゃうタチですが、そのガンバりはなかなか世間さまから認められません。
そんな中、先日。近所を散歩中、他人のチワワに盛られ、ふくらはぎに腰をすこすこされて、不覚にも承認欲求が満たされている自分に気付きました。
今般、ひょんなきっかけで、ポピーにチャンスが巡ってまいりましたので、
この度を機に、なんとか皆さまからガンバりを認められるようガンバります。遺影!

己の力のみで死ぬことを決意して息を止めた瞬間にオナラが出た。
(第200回 規定部門『私小説』)

私小説というお題だったので、実話を投稿しましたァン。
まさに中二病真っ盛りだった中学二年生の時分。
校内ヒエラルキー最高位のマイルドヤンキー達を、
(当時)フィジカルのしたたかさをいい事に、悉く退治していった結果、
校内の誰からも口を聞かれなくなった、麗しの青春時代。
もう、だみだ。
朕の人生はだみだ。死ぬる。
でも、首吊りは見苦しいし、飛び降りは人様に迷惑をかける。
少しでも、エチケット。ということで、己の力のみで死ぬることを決意しました。
自室で薄明かりのもと中二病よろしくバイブルたる『人間失格』を読み返し、いざ自殺自殺。
短い人生の中でのクソしょうもないおもひでが走馬灯のやうに駆け巡るのを払拭するが如く、
ふんっ
と気合を入れて息を止めた直後、
ぷっ
と肛門から漏れ出づる音。オナラです。
もう、だみだ。
死ぬことを止して、生きることを続けることにしました。

燃えるモナリザを前に、わたしは「生きよう」と思った。
(第209回 規定部門『モナリザ』)

『モナリザ』というお題を視認して反射的に投稿したのが、こちらでしたァン。
推敲時間、2秒フラット。
自室でアルコールやら何やらをしこたま摂取したのち、リロアンドスティッチのスティッチのカチューシャを着用しながら無表情でパラパラを踊り狂い、疲労困憊して少しくチルろうと思ってスマフォを開いたときに、モナリザの4文字を視認したのを覚えています。
(スマホというとオナホみたいなので、必ずスマフォと云うやうにしています)
天才的なサムワンがよく、詩の一篇や曲のワンフレーズが「降ってくる」というやうなことを云いますけれども、まさにそんな感覚だあ!
初めてリアルの降雪を掌に受け止めたマダガスカルの少年のやうな悦楽を覚えました。が。
直後すぐに。も、これ完全に、三島由紀夫の金閣寺じゃあん!
と気づきました。
しかしながら、投稿してしまったものは仕方がないのです。
ここで一句。

モナリザを焼かねばならぬ わたくしは眉毛を剃って菊になります

(感心した方はTwitterで #短歌de胸キュン で検索してね♪)

板垣のことは嫌いになっても、自由のことは嫌いにならないでください!
(第210回 規定部門『日本史』)

こちらはもう、ファンが炎上することを覚悟して投稿した、一世一代の作品です。
何も解説はいらないと思います。
Twitterに投稿した朗読ver.のリンクは下記のとおりですので、ご一聴くださいますと幸甚です。
https://twitter.com/mongonognom/status/1376021103676563463?s=21


吊り革の輪が一斉に笑い始めた。
(第216回 規定部門『通勤・通学』)

書き出し小説大賞の選者たる天久聖一先生から、
「比喩は感性なんだな、と改めて思う秀作」
とコメントをいただいた上に、
大竹まことさんの『ゴールデンラジオ!「大竹紳士交遊録」』にて、
ゲスト出演された天久先生が紹介までしてくださった、ポピー史上最高に誉れ高い作品でございます。
番組内では、皆さまの素敵な書き出し小説がひとしきり感心される中、
最後に発表された拙作について小島慶子さんから、

「……うーん。そりゃあ、若干……狙いすぎかな」

という評価をいただきましたァン。
そもそもモンゴノ云々やらポピーやら、常にすぎるほど狙いに、やりにいくスタンスであり、それを認めてくだすったように感ぜられて、嬉しい限りです。
そして、
ぷっ
と肛門から漏れ出づる音。オナラです。

ここで、イラストレーターの水野しずさんの言葉を引用します。

ーー「やりにいく」とは確信犯的に主体性を持った意図や動機を表出、場への影響与えの姿勢を示していく状態を指した造語で、同調圧力に相対するところの空気をやっていく姿勢を表しています。空気をこちらからやっていく。

やりにいくって、実に楽しい行為ですね。謂わばアイデンティティのコスプレ。ポピーの言動を世界で一番面白がってくれているのは、紛れもなくポピー。
小島さん!週刊プレイボーイでの38歳水着グラビア、かなりやりにいってましたよね!愛してます。


#オマール海老を逆から読むと?
(第183回 規定部門『#ハッシュタグ』)

ビエルーマオです。


ご静読、ありがとうございました。
さて、次回の自薦につきましては、ポピーと同い年、
最高にクールでクレイジーなエステティシャン、ベランダさんです!遺影!

この度、ポピーのガンバりを認めてくださった方も、そうでない方も、

下のハートの「スキ」ボタンをポチッと、何卒、私に与えて下さい。きっと、よい仕事できます。明朗の、蝶々。

そしてそして、差し支えございませんでしたら、
ポピーのふくらはぎに、腰をすこすこしていただけませんでしょうか?

以上。

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