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【NYY】Giancarlo Stantonを救いたい


※成績は全て現地5月22日終了時点のものです。
どうも、受験生なのでそろそろ危機感持った方が良いのは分かってるけど気づいたらMLB.TV開いてる文々です。
さて、2024年のNYYですがやはりSotoとJudgeのコンビは別格。Gilの台頭やVolpeの成長など嬉しいニュースがあれこれと入ってきています。チームはBALに追われつつも、なんとか現地5月22日終了時点でAL東地区首位をキープしています。
そんなチームの中で1人、去年とは少し違うパフォーマンスを見せている男がいます。
私がイチオシ選手にも挙げたGiancarlo Stantonです。NYYの代表的な不良債権としてお馴染みのStantonですが、私の推し選手なこともあって少し擁護したいと思いこのnoteを書きました。よければどうぞ。

1. シーズンオフのいざこざ

“I'm not gonna tell you he's gonna play every game next year because he's not. He's going to wind up getting hurt again more likely than not because it seems to be part of his game.” - Brian Cashman

「アイツ(Stanton)が来年全試合に出場できるとは思わないよ。だってできないし。どうせ来年も怪我するよ。怪我も含めてアイツなんだから。」 - ブライアン・キャッシュマン

Cashmanがこのようなコメントを残したのは昨年の11月。トレードでNYYに入団した2018年からの出場率は63.1%。870試合中321試合を欠場し、2023年に至っては101試合出場でfWAR-0.5と、自身にとって過去最悪のシーズンとなってしまいました。
この体たらくとチームの成績(シーズン82勝80敗)にCashmanは我慢の限界だったのでしょう。
自身がGMをしているチームの選手をメディアの前で批判するという行動に出ました。
このコメントにStantonの代理人であるWolfe氏は次のコメントを残しています。

"I think it's a good reminder for all free agents considering signing in New York that to play for that team you've got to be made of Teflon, both mentally and physically because you can never let your guard down even in the offseason.” - Joel Wolfe

「全てのFA選手にNYでプレーするということは精神的にも肉体的にもテフロン加工を施さなければならないことを思い出させてくれて良かったんじゃないかな。だってオフシーズンでも油断できないからね。」 - ジョエル・ウルフ

こんなCashmanの開き直りっぷりにはWolfe氏だけではなく誰れもが呆れ、この発言はネット上で大きな反響を呼びました。

2. Stantonの去年から変わっていること

まずここまでのStantonの成績をご覧下さい。

2023 101G AVG.191 24HR 60RBI OPS.695 wRC+ 89 fWAR -0.5
2024 44G AVG.244 11HR 26RBI OPS.785 wRC+ 128 fWAR 0.6

去年のボロボロのパフォーマンスからは少し改善されつつあります。
なぜ、去年より成績が良化しているのか。
私はその原因を4つ考えました。

①スリム化+フォーム変更

②色々な意味で積極的になっている

③運が良くなっている

④速球に対応できている

この4点にあると考えています。

①スリム化+フォーム変更

皆さんご存知の通り、Stantonは昨オフに減量を成功させています。しかしスタイルが変わっているのは身体だけでなく、フォームにも変わっている点があります。
去年よりバットを寝かせず、立てるようになっているのです。

旧フォーム
新フォーム

スリム化とフォーム変更がもたらした影響なのか、ハードヒット率は去年に比べて4.8%増しの53.2%となっています。

②色々な意味で積極的になっている

Swing% 47.9% (昨年比+5.4%)
1st Pitch Swing%
25.1%(昨年比+4.8%)
Out of Zone Swing%
33.1% (昨年比+5.9%)
K%
31.6% (昨年比+1.7%)

昨年比を見れば一目瞭然です。今季のここまでのスイング率47.9%は自身過去最高の値です。三振率やゾーン外のスイング率の上昇からも分かる通り、色々な意味で積極的になっていると感じます。

③運が良くなっている

2023
走者なし
220PA AVG.201 OPS.724
得点圏
102PA AVG.200 OPS.695
2024
走者なし
95PA AVG.264 OPS.877
得点圏 44PA AVG.325 OPS.986

今年は少ない得点圏でOPS.986と結果を残せているStanton。運は少なからず良くなっていると感じます。
そして2年前からダメダメだったBABIPも今年はここまで.305と急上昇を見せています。
ちなみに運という要素からは少し離れますが皆さんが感じている通り、点差が離れているなど割とどうでもいい局面で打っているシーンが多いので今季のここまでのWPAは0.094。162試合換算でも0.298までにしか及びません。

④速球に対応できている

対速球(93mph以上)
2023 153PA AVG.174 K% 34.6% wOBA .302
2024 54PA AVG.300 K% 25.9% wOBA .357

Stantonの代表的な弱点である速球。
ところが今季は見違える程に対速球の成績が良くなっています。特に現地3日のDET戦で見せたFoleyからの同点タイムリーは痺れました。Stantonがしっかり速球をさばけているのは成績良化に大きく繋がっているでしょう。

3. まとめ

このように去年の酷い有様からは多少戻した印象がStantonにはあります。しかしあの給料から考えるとやはり現在のパフォーマンスでも物足りないものがあります。そしてもちろんCashmanの言う通り、シーズン途中での怪我による離脱の可能性も捨てきれません。Stantonは今年の11月で35歳になります。DominguezやJonesなどの外野手プロスペクトのことも考えると、今後のStantonの立場はますます厳しくなること間違いなしでしょう。
Stantonとの13年契約が切れるまであと4年。今後の去就にも注目です。

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