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2023年上半期ベスト

おはようございます。
気づいたら2023年も半分を過ぎ、このままではあっという間に腰が曲がって死んでしまうくらいに月日が経つのが早い。
「うだるような暑さ」なんてかわいい表現ではもはや間に合わないくらい、まだ7月半ばのくせに地獄の釜のなかみたいにクソ暑い日々だけど、ぎりぎり夏バテにはならずに映画館に行くことができている。

というわけで2023年上半期映画ベスト、行きます!
また年末に今年のベストを選出する際に選びやすくするため一旦上半期でまとめてはみたものの、どこまで年末に反映されるかは分からないし、ただの思い出を振り返る日記かもしれない。
これが私の2023年上半期ベスト。順位はつけていません(そこまでの元気が無い)

・『非常宣言』(韓国)1月公開
・『イニシェリン島の精霊』
(アイルランド/イギリス/アメリカ)1月公開
・『別れる決心』
(韓国)2月公開
・『ベイビーわるきゅーれ 2べいびー』
(日本)3月公開
・『ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り』
(アメリカ)3月公開
・『高速道路家族』
(韓国)4月公開
・『フリークスアウト』
(イタリア/ベルギー)5月公開
・『テリファー 終わらない惨劇』
(アメリカ)6月公開
・『怪物』
(日本)6月公開
・『M3GAN/ミーガン』
(アメリカ)6月公開

『別れる決心』と『テリファー』については鑑賞前からベストに入れることを決めていたシード枠なのだけど(八百長?)、どちらも観る前から期待していたものを正確に提供してくれた有り難さがあり、やはりベストには入れざるを得なかった。
映画個々への感想はそれぞれ書いているのでここでは多く語ることはしないが、こうして見てみると、仮に映画代を平均1500円で計算したとしても合計で1万5千円。1万5千円でこれだけ楽しい気持ちになれたんだからめちゃくちゃコスパが良い。人生の幸福度が爆上がりだ。もちろん「こんな作品にあたしゃ金払わされたんか~い」みたいな気持ちになることも無いとは言わないが、おおむね、つまらなかろうが合わなかろうがなにか1つは良いポイントを見つけることができているし、「なんやね~ん」みたいな気持ちになるのもまた映画館で映画を観ることの醍醐味かな……とも思う。家で配信で観ているとどうしても良い方向にも悪い方向にも感情の振れ幅が狭くなるなと思うので。

ここからはぼんやりと今年の上半期の映画思い出をつれづれなるままに書き連ねていくが、

さむいさむい1月。『終末の探偵』で映画初めをした。この映画自体は「むーん」という感じだが(ぼやかした表現です)、北村有起哉は本当にこういう「くたびれたどうしようもねえ小汚いおじさん」を演じさせたら右に出るものは居ないなと再認識。元々腹になにか抱えているような役どころが多かったと思うが、ここ数年、「こういう役」しか演じていないのでは?とすら思う。で、『非常宣言』。もうめちゃくちゃおもしれ~~でおもしれ~~なんだけどおもしれ~~で、韓国って最高~~~~~って毎度のことながらなりますね。おもしれ~~んだよ本当に。観たら分かるから。これもベストに入れざるを得なかったな。おもしれ~んだもん。
そしておばあちゃんの家より通っているロフトプラスワンウェストにて開催された『キャットシックブルース』の上映イベントに行った。Tシャツを買ったはいいものの、買ったあとに「これちんちん出てないよね!!??」と焦って絵柄を確認した記憶がある。
そのほかにも、百合の間に挟まるちんぽは死ねばいいけどちんぽを挟むことで生まれる百合からしか得られん栄養素があるンだよな……の『恋のいばら』や、ポスターがばかみたいにカッケェし古い映画なのに古くささを感じさせない(今にも響く演出がある)『殺しを呼ぶ卵』、シンゴジラを愛せた人間はきっと同様に愛せるであろう"会議しかしてないのになんかおもしろいナチス会議映画"『ヒトラーのための虐殺会議』、韓国映画まじハズレがひとつもなくてさすがにこわいよシリーズ『パーフェクトドライバー』、さらに『ピンククラウド』など、1月は良い映画が目白押しだった。
反面、期待していただけに肩すかしを食らってしまってがっかりした『ファミリア』や『BAD CITY』もあって(もちろんそれらにも良いポイントはたくさん見つけられたが)、まあ気合いを入れ直すことのできた1月だったと思う。
なんか、寒かったはずなんですけど、今が地獄のように暑すぎて冬の寒さ全然思い出せないね。今なら半裸で11月の北海道くらいなら行ける気がしてる。
ベストには入れられなかったけど、『キラーカブトガニ』も良かったな。本気でふざけているB級ジャンル映画って素晴らしくうつくしいんですよね。

バレンタインの2月。私にとって、そして多くの女にとって、安売りのチョコを配って翌月にハイブラにして回収するイベントの月だあね。
『イニシェリン島の精霊』はあまりに映画として完成されすぎていて「今年これ以上完成度の高い映画なんて無いだろ!!!!」と2月の時点で思わされてしまった、そういう希有な出会いができた月だった。
シード枠『別れる決心』(私はパクチャヌクに魂を傷物にされたので)のほか、かなり秀作の多い月だったように記憶している。「困る!こんなにおもしろいのたくさん出されちゃ困る!」と思っていたような。
たっけ~~~塔の上に取り残される最悪のワンシチュ映画『FALL』は、まじで最悪の極みだけど、ネタに走らずに真摯に最悪のワンシチュを貫いていておもしろかった。
舐めてたジジイが強かった!系の映画で、舐めてたサンタが強かった!な『バイオレントナイト』、めちゃくちゃにカンヌっぽいカンヌの映画『コンパートメントNo6』、果てしなく渋くハンサムな窪塚洋介の「うだつのあがらない」演技がハマっていてスリラーとしてもおもしろい『Sin Clock』、韓国ゾンビミステリーアクション呪い映画『呪呪呪』(じぇじぇじぇっぽくて発音すると可愛い)、もっと日本でこういうジャンル映画チックなワンシチュ撮ってくれや~~な『#マンホール』、いまアジア土着ホラーがアツい!なインドネシア呪い映画『呪餐』、もっとも切ないカニバリズム映画『ボーンズアンドオール』、ダチが「あんさんぶるスターズの文脈だ」とはしゃいでいた『ベネデッタ』、などなど、手堅く作られた秀作がジャンル幅広く展開されていて、2月は日付が普段より少ないはずなのにもの凄く満足度の高い月だった。
そしてこの月に感じたこととしてひとつ。私はとんと映画に詳しくないし、知識もない。ただ観たい映画を観ているだけで「たくさん映画を観ている」わけではないし、何も語ることができない。それでも、世間の平均値よりは少し映画を観る生活を数年続けてきたからか、むかしより明らかに「楽しめる幅」が上にも下にも広がったように思う。それこそアカデミー賞やカンヌ絶賛!から、アホアホB級トンチキジャンル映画まで。おもしろいと思える幅が広がり、なぜそれをおもしろいと感じるか少しずつ言葉にできるようになってきたような気もする。とはいえ未だに9割は「なんか、おもしろい!」なんだけど。しかしこうして人生のQOLが上がっていくのは悪くないし、悪くないと思える大人になってきた。死にたがるのもう流行らんしね。

やっし~~チョコをたっけ~~~鞄にして回収する月、3月。
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』を私は絶対にエブエブなんて略さねえぞと固く心に決めた月でもあるけれど、この『エブリシング~』や『アラビアンナイト』のような大型映画がある一方(どちらもおもしろかった)、『ホーリートイレット』や『デスNS』のような低予算B級映画も当たりが多くてなかなかに良い月だった。
なんてったってべびわる2の公開月でもあるわけで。(いまふと思ったけどべびわる2もシード枠だったかもしれない)
予想外に面白かったのは『ハンサン 龍の出現』で、秀吉の朝鮮出兵をテーマにした水軍舞台の韓国による歴史映画なわけだけど、普段ハリウッドのトンチキジャパニーズを見ている身としてはこの映画の日本解像度の高さに心底驚いた。もともと韓国映画における日本解像度は恐らくどの国よりもいちばん高いと思うけれど、本作はそのなかでも特に解像度の高い作品だった。
付き合いで観た『シャザム!』も頭からっぽにして観ることができて愉快な映画だったし、ニコラス・ケイジのスター性に依存した映画『マッシブ・タレント』も公開だったし。

ほんで、4月。
『エスター ファーストキル』や『ダンジョンズ&ドラゴンズ』や『高速道路家族』のように正当にエンタメの快感を与えてくれる秀作が連続する一方で、2023年にダリオ・アルジェントの新作をスクリーンで見るというウソみたいな体験ができる『ダークグラス』や、ベスト漏れしたものの景気良い殺人描写ですべての憂鬱を吹き飛ばしてくれる韓国大正義シリーズ『オオカミ狩り』、日本製B級サメ映画!?観なきゃ日本人じゃないだろ!という『妖獣奇譚 ニンジャvsシャーク』なども公開となった月だった。
またこの月公開のものでいえば『ハロウィン』も記憶に強く残っていて、個別に感想を記事にのこしたくらいだったが、私は特に「殺人鬼」アイコンの老化と終焉に強く心を揺さぶられてしまった。貞子のようにミーム化し、恐怖の対象ではなくキティちゃんみたいなマスコットとして愛されいじられ、そのまま恐怖を失って生きていくことが良いのか、彼のように老いてわびしく終わることのほうが潔いのか。

5月。
4月から5月にかけて大阪では未体験ゾーンが開催されていたけれど、正直なところ今年の未体験ゾーンはいまいちだなという印象が強く、昨年末のシッチェス映画祭が良かっただけに結構肩透かしを食らってしまった。
この月は未体験ゾーンに対する「しょぼーん」を引きずっていて、全体的にどんよりした気持ちで映画館に行っていたような気がする。
『食人族』『クロムスカル』が上映されたり、ワイスピ新作も出たり、幸先の良い月ではあったと思うけれど。月末に観た『65』が「………………」だったので(かなりぼかして表現している)、余計にどんより始まってどんより終わった月のイメージになっているのかもしれない。
『フリークスアウト』の他『ソフトクワイエット』や『波紋』など癖がある秀作もあってよかったんだけどね。


6月。これにて上半期は終了。
『テリファー』と『怪物』をハシゴした時点で勝ちが確定している月だったけど、さらに『ミーガン』も優勝してしまい、また『リバー、流れないでよ』という頑張っている邦画で締めることができたのも良かった。
プーさんの映画はゆるしてないです。悪ふざけにも礼儀ってあるとは思うので、、、、、、、、

本当に読む価値のない日記となってしまい、私も読み返すかはかなり怪しいところだけど、これが年末に役立てばいいなという淡い期待を込めて終わります。てか、ねむ。


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