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ガラクタ

「また、そんなガラクタを!」
と家人に言われてしまいそうなものを
eightさんの「八の市」で見つけた。

まあ、そう言われたら
返す言葉もないんだけど
これを見てると
あったかく思い出すことがあるから
連れ帰ってきた。

☆☆☆

あたしの実家のお隣は大工さんで
その家には町内の子どもたちが
なんだかんだといつも集まっていた。

男の子の多い町内で
将棋もトランプも
ケン玉もメンコもビー玉も
その他の外遊びも含めて
あらゆる遊びのルールは
そこで教わった。

年齢差のある子どもたちの集団の
いたわりや仁義もまた
そこで教わったように思う。

むろん喧嘩や仲違いもあったが
隣家の長男さんが
うまくおさめてくれていた。

その長男さんがよく
こんなお玉を使って
カルメ焼きを作ってくれた。 
彼はほかの誰が作るより上手だった。

お玉のなかのザラメが溶けて
重曹を入れたとたん
手品のように膨らむさまは
何度見ても見飽きることがなかった。

膨らんだカルメ焼きを割って
みんなで食べた。
そのカケラを頬張っていたあたしは
まだ小学校にあがっていなかったかもしれない。

読んでくださってありがとうございます😊 また読んでいただければ、幸いです❣️