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祈ること願うこと2

今回の「祈ること願うこと」は、手ぬぐいをメインにして、と企画している。

手ぬぐいはその長四角の中で完結している。つまり完成されたデザインで、足しても引いてもならんような気もするのだが、袋として成立させたい目論見をもって、そこをあれこれ思案するのが文袋の仕事だ。

その長四角のデザインのどこを取りどこを捨てるか、は一大決心のいるところで、醍醐味なのだか、リスクもある。

寂しいな、と感じたら、何かしら付け足していく。余計なものを!と言われたこともあったりするが、自分の直感に従うことにしている。

ぺらりとした一枚の手ぬぐいが、文袋になっていく道のりは、手ぬぐいの持つポテンシャルによって、長くも短くもなるわけだ。好きなデザインほど完成までの時間は短いかもしれない。

それはさておき、今回の話。

東寺に行った折に求めた手ぬぐいがある。かんらんさいというかたの「三十六童子」という手ぬぐいだ。

三十六童子というのは不動明王のおつかいだ。

大不動明王の眷属に三十六童子あり左の如し。矜迦羅童子、制叱迦童子、不動恵童子、光網勝童子、無垢光童子、計子爾童子、智慧憧童子、質多羅童子、召請光童子、不思議童子、羅多羅童子、波羅波羅童子、伊醯羅童子、獅子光童子、獅子慧童子、阿婆羅底童子、持堅婆童子、利車毘童子、法挟護童子、因陀羅童子、大光明童子、小光明童子、仏守護童子、法守護童子、僧守護童子、金剛護童子、虚空護童子、虚空蔵童子、宝蔵護童子、吉祥妙童子、戒光慧童子、妙空蔵童子、普香王童子、善爾師童子、波利迦童子、烏婆計童子
(『画題辞典』斎藤隆三)

三十六童子が一枚の手ぬぐいに並んでいた。真言といって、唱えることばも添えられていた。

これは「祈ること願うこと」に最適で、使わせてもらおうと思ったのだが、袋に仕立てるとどの童子かが切れてしまう。やはり、どの童子も引き立てたい。

そこで思案して、小さく切り取って四角の布に乗っけて、コースターにしてみた

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 同じものをたくさん作るのは得意ではない。根気のいることだった。途中で、なんか内職みたいだなとか思ったりしてた。

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それでも、やはり、勢揃いするといい感じだ。どこかお札のようでもある。お守りになってくれたりして、願いが叶うような気がしてくる。

実はこれは販促品だ。五月第二土曜日、be-京都さんでの町家手づくり百貨店で、「祈ること願うこと」の文袋をお求めくださったかたへプレゼント予定なのだ。

売れない袋物屋の苦肉の策といわれそうで、苦笑するのだが、これは著作権がありそうだから、という配慮もあり、で。

なんか手間取ったけど、できてよかったな。

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bunbukuro(ぶんぶくろ)
読んでくださってありがとうございます😊 また読んでいただければ、幸いです❣️