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22) にほんのせいじ


青磁なるものをなんとか
日本でも作らんとした人々がいて
三田青磁ができたのだと知り
この丁寧に金継ぎされたさまに
敬意のようなものを感じたりして。

いずれひとの手になるものには
ものがたりがあるのだけれど
肩書きがかたるものよりも
その物がかたるなにかのほうが
よりこころに響く、かと。

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おじさまはいつも穏やかに話す。
元は教師だったのだとか。
優しい目をしている。
所狭しと並ぶ古道具を見ながら
好きが昂じてこんなことに、と
静かに笑う。
三田青磁の話も嬉しそうに教えてくれた。

《ふびんやの添え書きシリーズ21》

読んでくださってありがとうございます😊 また読んでいただければ、幸いです❣️