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時を超え私たちが繋がる宇宙

今回3回目となるフライングプラネタリウム。
夏休み開催ということもあり、小さなお子さん連れの方から大人のグループまで、去年来てくれた方たち、そして村外からのお客さんまで、40人を超える方に参加していただきました。

プラネタリウム前に高橋さんとお話


前回は、椎葉に来て仲良く暮らした平家と源氏の伝説を、「源平の星」と呼ばれるオリオン座の白いリゲルと赤いペテルギウスを通して、椎葉村の象徴として伝えてくれました。

星を結んで生まれる古代の人たちの物語

みんなでカウントダウンして浮かび上がったのは、今日の椎葉村から見える夜空。夏の大三角形と呼ばれる3つの星と、その間に流れる天の川と無数の星。

「夏の大三角といえば、七夕の星。男の人と女の人がいますね。名前は?」と高橋さんが聞くと、会場が割れんばかりに「織姫」「彦星」と叫ぶ子どもたち。みんなで、どれが織姫で彦星か、あてっこタイム。

星と星を結ぶと何ができるかなと考えて、星座を作った昔の人たち。
夏の大三角形の織姫(ベガ)はこと座、彦星(アルタイル)はわし座、残る一つのデネブは白鳥座。夜空に浮かび上がる星座の絵図に、子どもたちの歓声が上がります。

こと座のベガとわし座のアルタイル、白鳥座のデネブ


縄文時代の椎葉の夜空


毎年8月は、縄文時代から続くといわれる焼畑農業の火入れの時期。
高橋さんが「縄文時代の椎葉の人たちはどんな空を見ていたでしょう」と、3,000年前の椎葉の夜空を映し出してくれました。

さっきまで見ていた夏の大三角形が、天の川の少し上の端にずれて、下側の端には、見慣れない星たちが。なんと、現代では南半球に行かないと見られない、ケンタウルス座や南十字座の星たちが輝いています。

縄文時代に椎葉から見えていた空


白鳥座の北十字星から南十字星まで、視界に収めることができた縄文時代の椎葉の夜。今よりももっと星をよく見ることができたであろう当時の人たちは、きっと星を頼りに自然の中で暮らしていたのではないか、と想像できます。

遠くを見ることは、昔を見ること、宇宙を見ること


いて座の近くのオメガ星雲。なんと、3,000年前が見えているそうです。
反対に、もしオメガ星雲に人がいて、地球を見たら、縄文時代が見えているということ!!

高橋さんが、子どもたちにそっと伝えてくれました。

 遠くを見るということは、昔を見ること
 遠くを見るということは、宇宙を見ていること
 縄文から今まで、同じものを見ているって、貴重なこと

その後は、地球を飛び出て、
太陽の周りを回っている兄弟星たちをじっくり眺めてから、
地球に戻ってきました。

太陽の周りを回る惑星


時を超えて、同じ夜空を見上げること


縄文時代の人たちも、私たちと同じ星を見ていた。
そして、これからずっと先を生きる人たちも、
今見ているのと同じ星を見ることができる。

前回のプラネタリウムで、
「みんなの頭の上には、いつも星空があるよ」と伝えてくれた高橋さん。
この「いつも」は、今日、明日はもちろん、
人の人生を超えた、とてつもなく長い時間だったことが、
3,000年前の椎葉の夜空を見てわかりました。

子どもたちが、星空を見ながら、
今や昔はもちろん、
100年後200年後にも思いを馳せてくれたらいいな、と思います。


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#星つむぎの村
#すべての人に星空を
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