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森の中の人って、どんな生き物なんだろう

こんにちは。ボジュの森へようこそ。私が、この森でくらすボジュです。

 森の中には色々な生物がいます。今日は、その生物の中でも皆さんがイメージしやすい哺乳類についてお話ししますね。

 人も哺乳類。これを読んでくださっているあなたも哺乳類。

 朝目覚めて「私、哺乳類だ!」って思って布団を出る人って少ないんじゃないでしょうか。目が覚めた時、何を思いますか?

 森の中の動物たち(哺乳類たち)というと、クマ、キツネ、タヌキ、イタチ、リス、ネズミ…などなど、身体のサイズも大きいものから小さいものまで様々ですよね。

 みんな、森で暮らしています。暮らしているって、すごいと思いませんか?身体だけで暮らしているんです。毎日、毎日、食べること、眠ること、走ること、歩くこと、木に登ること、全て身体だけです。

 例えばリス。硬いクルミを食べるリスは、手を上手に使ってクルミを抱え、クルクルと回しながらクルミの縁をかじり、パカりと二つにわけて食べます。他に何を食べているかというと、実は昆虫を食べたり、鳥の卵を食べたりもするんですよ。全部、その森にあるものです。他の森から持ってくるなんてことはしません。

 クマは、結構移動します。縄張りを持たないので同じ山に何頭も暮らしている。なんてこともあります。身体の大きなクマですが、基本は草食なんですよ。ササや木の実、キノコ。木登りをして若葉を食べたりします。その時に食べた枝が樹木の上に溜まった様子を「クマ棚」と呼びます。「クマ棚」については「ブナの時間」に載っています。読んでみてくださいね。

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 他には、ネズミなんかもいるんですよ。森林で暮らすネズミの代表格はアカネズミとヒメネズミ。どちらも「固有種」といって日本だけに暮らしているネズミです。アカネズミもヒメネズミも、どちらも森林に暮らすのですが、上手に住み分けをしています。アカネズミはどちらかというと森の地面に暮らしています。ヒメネズミは樹上で上手に動き回ります。どちらも、ドングリを運んで森を作ってくれる大事な一員です。

ネズミもリスも、どちらもドングリが大好きで、後で食べようとドングリを隠したり、巣穴に持ち帰ったりするのですが、うっかりを隠した場所を忘れてくれるのでそこからドングリが芽が出します。それが大きく育つと、次の森を作る母樹となります。

動物たちがいていくれるから、森が生き続けられるのです。

そこで、ふと考えるのです。森の中では、人ってどんな役割なんだろう?って。人は森の中で何をしているのかなぁ。二足歩行になり、大脳が発達し、道具が使え、言葉も使える「人」という生き物は森のどこに位置しているのかなぁ。なんて考えます。

 私は樹上が大好きです。そこから眺めると、不思議と人の生活がよく見えます。森の中にいると、街に出かけている時より「人」という生き物が見えてきます。どうぞ、森へおいでください。

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