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t-001 自己紹介

初めまして。エヌエヌビル3代目大家のおおおか あやこ(通称、ぶん)です。この度はnoteをご覧いただき、ありがとうございます。

子供のころ

私は小さい頃、庭に咲く椿の色や沈丁花、金木犀の香りを楽しみ、セミの脱皮を鑑賞、柿もぎや落ち葉焚き、寒くても大好きな犬と走り回り遊んでいました。現在、エヌエヌビルが建っているこの場所で自然、大好きな家族、当時は木造アパートに住む住民さんに見守られながら育ちました。当時家賃は手渡しでした。その際、お茶を飲みながら玄関で祖母が住民さんと楽しそうに会話をしていた風景がありました。また、小さかった私がひょっこり顔を出すとお菓子をおすそ分けしてくれたりしました。ある時は、空地の草むしりを自主的にしてくださった看護師さんの住人さんの横で遊んでいると「昨夜はずいぶん大騒ぎしていたねえ。どうしたの?お母さんを困らせたらあかんよ。」って笑顔で話しかけられたのを覚えています。こんな感じで住人さんからも程よい距離感で見守られ、大きくなりました。

時代の変化とともに

時は移り変わり、区画整理事業と共に現在の建物に生まれ変わります。木造アパートの当時より「毎日をやさしく丁寧に」と自主管理のもと、多くの暮らす人、働く人と共に時間を育んできました。子どものころに比べると世の中のスピードがどんどん加速され、その中でどんどん物事が合理化、発展していく一方で人との関係性は薄くなり、心が疲弊している状況を多々、目にしました。

大家を引き継いだ当初

私が大家を引き継ぎ、目にしたことは、入居当初は新生活を前に生き生きとしていた方が数カ月でお疲れモードに激変していることでした。とてもやるせない思いでした。毎日が家と会社との往復だけで疲弊し、家にはただただ寝に帰るだけで精一杯。また、急な人事異動でお部屋を探しに来た中堅会社員の方が言った言葉が忘れられません。

「会社は社員を”人”と思っていない。私はただの”駒”なんです。」

「これは、どうしたものか?」私なりにできることを考え始めました。
当時業界の知識、経験も浅い私が今すぐにできること、シンプルではありましたが「出会ったときに挨拶を交わす」「対応を丁寧にする」「掃除」ということを心がけました。これは小さいころに住人さんに話しかけられ、笑顔をむけられていることに安心感があったことも関係していたかもしれません。

大家業の中での気づき

私が大家を引き継ぐ中で気がついたことがあります。これまでたくさんの親子様や内見者の方々、ご入居から退去までの色々をご一緒させていただく中で色んな節目に立会いました。何回も立ち会わせていただく中である時から「大家業を通して”人生の節目に立ち会う大切な機会”を頂いている」と思いました。そして、今ここにいる空間や時間もそれぞれにとって大切な人生の一部だなあと。子どものころから過ごしてきた時空間の先に今があるように、今も未来へと繋がっています。一期一会を大切にして一日、一日を丁寧に育んでいきます。

これから

私自身が子どもの頃、住民さんに程よい距離感で見守られ温かい時間を共有したように今度は私が住民さんはじめ、関わる方と心地よい距離感で温かく、彩りある時間を育んでいけたらと考えてきました。そこで、建物内にヒト、モノ、コトがつながり、広がる場をつくっています。(詳細は別途【ima】の記事をよろしければどうぞ。)仕事をして帰宅し寝に帰るだけの”生活”だけではなく、もっと柔らかな、”暮らし”という響きの中にある何とも形容しがたい豊かな気持ちにフォーカスをした毎日を私自身も含めて住民のみなさんにこのNNビルという賃貸住宅で過ごしていただきたい!仕事はもちろん大切だけど、少しでも仕事以外の時間を豊かに、穏やかに過ごせたら、人生の質が変わっていくのではないかと感じています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

2022.2.24




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