昔の自分に伝えたいこと・・・教育しないで、説明・報告する
セミナーの講師が「教える」という。これはまあ、許せるかもしれない。講師は「先生」と思われているからです。
大人の世界で、育てる、教育する、教えるというのは、あり得ないと思います。事実を説明する、報告するということで十分、用はたせます。
教わるということは、教える人がそのことに関して、先生であるということです。これを嫌がる人がいます。突然、「私はあなたの先生です。私の方が知っています。あなたは知らないから教えてやるのです」という立場で話されたら、あまりいい気分になりません。
だから、講師をするときには、「教える」のではなく「説明する」という言葉を使います。「特定の分野で自分が先に知っただけだ」ということをよく理解しておくことです。
上司などであれば、「説明される」ことも嫌がる人がいます。「自分も知っている。あなたに説明される立場ではない」という感情を持つ人がいるのです。だから「報告」するのです。知ってることを報告しても何も問題はありません。
自分が、聞く立場の時は違います。「教えてください」という立場です。その分野について自分よりも知っているのであれば、聞けばいいのです。説明してもらえばいいのです。それを、「教えるなんて生意気だ。私も知っている」などという立場をとると、次から話を聞けなくなります。その時、相手は、単に黙るだけです。次からは説明しないだけです。
自分の行動は自分で変えることができますが、人の行動や考えを変えることは出ません。私に教わりたくない人、説明を受けたくない人に、教えたり、説明する必要はないのです。
仕事で知っていてもらわなければいけないことは、言わねばなりません。うまく情報をインプットすることは、必要です。でも、「素直に話を聞く」ように行動を変えさせる義理も権利もありません。だから、自分としては、うまく情報をインプットできるように振舞うのです。
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