JOB型雇用を考える。自分にとってどうなんだろう。


JOB型が広がるときに、どう振る舞えば良いかを整理してみました。JOB型が定着すれば、状況は変わると思いますが、定着までの振る舞いについて、考えを整理したものです。

これまでの、学校を卒業して一斉に就職して、会社で仕事を決めるのをメンバーシップ型と言うんだそうです。就職ではなくて就社だと言われていたものでしょう。

今回、話題となつているJOB型は、仕事の内容が決まっていて、その仕事をするために雇用します。従って、その評価方法も事前に決めておくことができます。

派遣社員と似た感じですね。仕事は決まっていて決まった仕事以外はしてもさせてもいけない。仕事がなくなれぱ、契約解除。

JOB型の場合も、評価対象の仕事と評価方法は事前に「職務記述書」で決めることになります。「契約した仕事がなくなったら解雇できるのか」とか、「別の仕事がとても忙しくても助けなくても良くて、それでも評価は下がらないのか」など考えることはたくさんありますが、今回の論点ではありません。

これから、JOB型採用/雇用という表現で、仕事の仕方が変わっていくでしょう。今は、移行期であり、不都合なこともあるでしよう。でも、受け入れざるを得ません。嫌であれば、起業するのがいいでしょう。

働く立場である私たちにできるのは、この制度をうまく使うことです。

企業がこの制度を導入する目的は「特定の仕事ができる人を採用する」ためです。年齢、性別、国籍などは一切関係ありません。その仕事ができることで採用します。そして、評価方法(成功報酬)を決めて採用(契約)します。仕事がなくなれば、契約解除です。

働く私たちが、気にしないといけないことは、すでに採用されている人も、この仕掛けに乗ることになることです。さすがに、契約解除(解雇)はすぐにはできないでしょうが、評価方法(査定方法)はかわります。


働く者の戦略は、正しく評価されることと、ステップアップすることです。

正しく評価されるためには、
「自分にできることを明確にする」「評価基準となっていることはきちんとやる」ことです。

そのためには、これまで普通にあった、予定外の仕事への取り組み方法が大切になります。「割り込み仕事を引き受けるときには、当初の仕事のどこをやめるかを明確にする」ことです。

当初の約束以外のことをして、はじめに約束したことができなくても、書類上の評価は、当初の約束で実施することになります。そこで、「会社の仕組みがこうなっているので、、、と低評価にされる」可能性があります。その評価をする上司も、例外の作り方がわからないのです。悪気はないから始末が悪い。

つまり、評価する人が困らないように、予定外の仕事を引き受けるときに、評価基準を変えておくことです。


ステップアップするためには、「自分の力をつける勉強をする/資格をとる」などがあります。JOB型の世界では、「採用してからトレーニングする」のではなく「トレーニングされている人を採用する」のです。だから、「トレーニングされている人」になる必要があります。資格はわかりやすいので有効です。

「そろそろ、あの仕事が回ってくるな。また新しいことをやらなければいけない。大変だけどがんばろう」と言う、だんだん仕事をステップする時代は終わりました。あなたはいまの仕事をそのまま続けます。「あの仕事」ができる人が新たに採用されます。「あの仕事」をしたければ、勉強したり、トレーニングを受けたりして、できるようになるか、少なくとも、できそうにならないといけません。

さらに、追加の仕事をすることが必要です。職務記述に正確に書ける仕事というのは、決まった仕事です。事業を拡大したり、未経験のことに取り組む時、予め決められないことがたくさん出てきます。こういうことに取り組まないといけません。

できる範囲は限られています。でも、「それは私の仕事ではありません」という人は、歯車としての仕事をする人です。「私の仕事」として定義されている仕事は、歯車の仕事です。歯車は重要です。あるときに歯車として動く時もあるでしょう。立派な歯車として働くことが好きな人もいるでしょう。それぞれですが、組織の方針を決めてリーダーとして引っ張っていく立場を目指すならば、「私は歯車です」と言ってはいけないと思います。

JOB型雇用の広がりにどう取り組むか、働く者の立場で整理してみました


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