見出し画像

ブング・ジャムの文具放談・完全収録版~2022年Bun2大賞を斬る!~前編

『Bun2』では毎年、読者の投票でその年のベスト文具を選ぶ「Bun2大賞」を実施しています。今回は、2021年10月号から2022年8月号まで掲載した文具の中から、読者に人気の高かった文具など45点を選出し、読者の投票によりベスト文具30点を決定。2022年12月号で結果を発表しました(弊社で運営している文房具のwebマガジン『文具のとびら』でも結果を発表しています。記事はこちら)。

同じ号では、文具王・高畑正幸さん、イロモノ文具コレクター・きだてたくさん、ブンボーグA・他故壁氏さんの3人による文具トークライブユニット「ブング・ジャム」による恒例の鼎談「文具放談」を掲載し、Bun2大賞に選ばれた文具たちについて激論を繰り広げています(*写真は左から他故さん、高畑さん、きだてさん)。

ここでは、本誌に掲載しきれなかった長時間にわたる激論を、2回連続で完全掲載します。文具をここまで掘り下げて、熱く語れる人たちは、この3人をおいて他にありません。今回も白熱した激論を繰り広げています。面白くてためになる「文具エンターテインメントショー」をお楽しみ下さい。

前編では、注目の大賞(1位)をはじめベスト10の文具について取り上げています。

大賞(1位)・metacil(メタシル)

軸から芯まで金属できたメタルペンシル。芯が黒鉛を含んだ特殊合金で作られており、筆記時に紙との摩擦で生じる黒鉛と合金の粒子が紙に付着することで筆跡となる。芯の摩耗が非常に少ないので、削る手間なく長時間書き続けられる。消しゴムで消すことも可能。(サンスター文具)

——「2022年Bun2大賞」の結果はこちらです。
【きだて】筆記具で1・2・3位か。
【他故】なかなか強かったね。
【きだて】2022年は、筆記具はちょっと不毛だったなと。そんなに言うほど出てなかったじゃんという印象だったので、タイミング的な部分もあるとはいえ、筆記具でワン・ツー・スリーを占めたのは意外な感じがする。
【高畑】今回の「Bun2大賞」にエントリーされてるのは、いつからいつまでの発売商品なの?
——2021年10月号から2022年8月号に掲載されたものからエントリーしています。
【きだて】そう。だから、去年の後半がボールペンラッシュだったわけじゃない。
【他故】ああ、そうだね。
【きだて】「サラサナノ」もそうだし、「カルム」もそうだし。
【高畑】2022年って思ってしまうと「筆記具ってそんなにあったっけ?」という感じだけど、去年後半が含まれているよというのは大きい。他のアワードと時期的な切り方が違うから。確かに、筆記具色々と入ってるよね。
——ベスト10の中で8つが筆記具ですよ。
【他故】8つですよ。すごい!
【高畑】しかも、この下にも筆記具いっぱいあるじゃん。
【他故】多いね。
【高畑】印象としては、こんなに筆記具多かったっけ? という気がするね。
【他故】そうだね。
【高畑】でも、これを見てみると、いい筆記具が並んでるじゃん。
【きだて】そうなんですよ。
【高畑】やっぱり、振り返るのは大事だね。

ここから先は

21,797字 / 24画像

¥ 200

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?