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あれは一体…。

 私は、夜番で働くアルバイトをしている。帰るのは大体22時半過ぎ。

ある夜、現金の過不足が出ておりいつもより遅い帰りになった。確か23時頃

いつもの様に自宅に車で向かっていた車もこの時間では少ない方、勿論人も歩いていない。

時速50キロで走っていた。車内で音楽をかけながら鼻歌交じりに歌っていた

橋を通らなければ自宅には帰れない、橋の折口を走っていた時、突然横からグレーのセーターを着たおじいさんが飛び出してきた、私は慌てて急ブレーキを踏んだ辺りを見回すとおじいさんは居ない、「嘘…引いちゃった?」私の頭の中は焦りと恐怖しかなかった。車を近くのコンビニに停め車内から出て道路を見渡した。誰も居ない…。気のせいだったのかなと思いホッとして自宅へ帰っていった。

その朝、母親にその話をした。そしたら母親が「あの橋ができる前に橋を造るのに反対してたおじいさんが居たよ、橋が完成したら橋の下で首吊ってたらしいよ」と教えてくれた。

確かにあの橋はいわくつきだ。事故も沢山起きているのは事実。私も危うく事故になりかねなかった、じゃー私があの夜に見たおじいさんは…。

               完

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