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コモディティ:原油はBrent、WTIが反発、ドライブシーズンを経て冬季需給へ

コモディティは、OPEC会合で減産が示唆された事もあり原油価格が反発しています。日本では東京湾に入着する原油価格に影響するのがBrent原油。Brent原油に対する中東ドバイ原油の需給の強弱バランスにより、価格が決まってきます。サウジアラビアの売り渡し価格はシンガポールの石油製品市場をもとに、川下の販売価格をもとにさかのぼって原油価格が決まります。

こうしたマーケットの需給バランスで原油価格が決定されはじめたのが1988年当時から。日本はホルムズ海峡をとおるタンカーにより、ほぼ100%原油を輸入。結果的に為替の成約と通関を通して、円安なら購入価格が上昇し、国内での精製元売りの価格が左右されて行きます。

然るに、米国ではレイバーデー明けで春夏のドライブシーズンが一巡し、秋冬に向け、ガソリン等軽質石油製品の需要が落ち着き、ガスオイル、ヒートオイル等の中間留分油種、そして電力向け天然ガスの需要動向が左右する季節替わりの時期となります。

つまり、9月末の内陸需要地での石油製品タンクはガソリンからヒートオイルへの入れ替わりの時期。原油価格も一旦下押し圧力を受けます。

今回のOPECの減産決定も、製品需給の季節性を映したものと言えるでしょう。


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