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15章 急展開

俺、ブルは高校1年の時に留年をした。

留年したけれど、親友のシンゴも同じ年に1年遅れて入学してきた事もあり中学の時の様に自転車を2人乗りで登校する事になった。
クラスは違うが、留年して1つ下の後輩と生活するのは少し抵抗があった為に心強かった。

元々後輩が苦手な俺はやっぱり出だしは悪かった。
シンゴはと言うと、コミュ力のシンゴと言ってもいい程コミュニケーション能力に長けている為に後輩の人気者になっていた。

シンゴはマミと言う彼女が同じ学内にいる為帰りはお互い別々に帰った。

そんなある日

自転車置き場に行くと

あ!ねぇねぇ、後ろ乗っけてくれない?
ダメ?

え!全然いいですよ!
家まで送ります!!!

憧れの先輩、西口先輩だ。

初めて話しかけられて緊張したのを覚えている。

マジで?
助かる!家までとか大丈夫だから途中まで送ってよ!

わかりました!!!

西口先輩を乗せて学校を出た。

緊張して何も話かけられない。。。

ブル君さぁ、留年したんでしょ?
後輩慣れた?

びっくりした。。。俺の名前を知ってたからだ。

いや、全然っす。
後輩が苦手で。。。
西口先輩は凄いですよ!
俺の同い年にあんなに慕われてて!
かっこいいっす!

だべ?w
いや、俺も後輩得意じゃないんだよねw
得意じゃねーってか、絡んで来なかったから絡み方知らねーのよ。
だからこの学校入学した時さぁ、俺2個上な訳じゃん?
プライド捨てたよねw

凄いです。
俺も同じ様な気持ちはあるんですけど。。。
なかなか出来なくて。

何か一応3年って俺のタメじゃん?
タメとつるむの簡単なんだけど、あいつらにもお願いして俺のクラスとかには来ないでくれってさw
何かやりにくくなるじゃん?
1年からしたら3年とか怖いじゃん?多分。

はい。。。めちゃ怖いっす

wwww
いや、だからこの高校入る時に結構決意したかな!後輩ってよりタメが増えた感覚w
まぁブル君は後輩だけどwww

確かにwww

こんな会話が続いた。
正直、意外だった。
こんなに話やすいなんて心にも思ってなかったしやっぱり優しい。
この人にますます興味が沸いた。

ここら辺で大丈夫だよ!
ブル君家この辺でしょ?

いや!送らせて下さい!
もっと喋りたいっす!

熱いなwww
マジで?
んじゃお願いw

はい!

そして西口先輩の家へ着いた。

ブル君、今日バイト?

いや、休みっす!

家上がってく?

。。。え!!!?
マジっすか?
いいんですか??

うんw
ダメなら誘わねーしw

あ、あがらせていただきます!

初めて絡んで、憧れの西口先輩の家にまで。。。完全に舞い上がっていた。

部屋に通された。。。

衝撃だった。。。

お洒落が過ぎるのだ。

俺の知ってるPUNKじゃない。
70年代の初期のPUNKからモッズ文化の本やら、とにかくPUNKで溢れ返っていた。
言っても俺の時代はCD世代。
もちろんCDもあるんが、レコードの数が異常だった。
それに高校生とは思えない様な部屋や服のセンス。
この人は。。。いったい。。。の人である。

めちゃくちゃお洒落ですね。。。
このレコードとか全部先輩のですか?

そだよー、小学からずっと好きで気づいたらこんな量になってた

しょしょうがくからですか???
あのー。。。

ん?何??

先輩バンドやってるって聞いたんですけど。。。よかったらチケットとか売ってくれないですか。。。

え?全然いいよ!
マジ来てくれんの??
何かさ、興味ねーのに押し付けんのもって思って後輩には自分から買ってとか言わない様にしてたんだよねw
全然いいよ!来てよ!

ま、マジっすか!!!!
どんな感じの音楽ですか??

oipunk!!!
多分わかんないよねw
あ、ライブ来てくれんならこれ貸すよ。

その時に借りたCDがThe Discocksと言うバンドだった。

うわ!ありがとうございます!
先輩、他の奴も誘っていいですか??
皆、先輩のバンド気になってましたよ!

マジ?何だよ早く言ってくれれば良かったのにw
おけ!ブル君悪いんだけど、チケットの人数わかったらまた教えてくれる??

了解しました!

そして家へ帰った。

母親から言われた。

アンタ女の子といたでしょ〜
甘い匂いさせて〜

西口先輩はめちゃくちゃいい匂いなのだ。でも、部屋の匂いがまたいい匂いなのだ。その匂いが服に付いたのであろう。

母親には女の子といたと見栄を張っといた。

急展開な1日の終わりである。

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