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電気料金値上げから、政府からの指示について考える【虎ノ門ニュース】

2022/6/30 虎ノ門ニュース 有本香 ✖︎ 加藤康子 ✖︎ アフメット・レテプ ✖︎ MC 居島一平



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8月電気料金また値上げ 節電ポイントには課題 】産経新聞による
大手電力10社が29日に発表した8月の家庭向け電気料金は、東京電力など4社が7月分から値上げとなった。
ロシアのウクライナ侵攻に伴い液化天然ガス(LNG)や石炭など火力発電の燃料費が高騰したことが響いた形。
料金の負担が増す一方で、各社は家庭の節電を促すポイント還元策を打ち出し、政府も2千円相当の「節電ポイント」を支給する方針。
値上げは燃料費の上昇分を料金に上乗せできる「燃料費調整制度」を反映したためで、各社の電気料金は1年前の令和3年8月分に比べ、464~2158円上昇していて、家庭の負担感は増しているとのこと。
ただ政府の制度は開始が8月以降で、最も需給が厳しいとされている7月には需給が間に合わないと示している。

官房長官 電気ポットや乾燥機の使用抑制を訴え 】 産経新聞による
松野博一官房長官は28日の記者会見で「28日も6月としては記録的な暑さになると見込まれており、電力需要はこの時期としては極めて高水準で推移すると見込まれる」と述べた。
特に夕方の電力需給が厳しくなるとして「消費電力の大きい電気ポット乾燥機使用を控えるなど、熱中症には十分注意しつつ、できる限りの節電をお願いをしたい」と述べた。
一方、冷房については熱中症を回避するため適切な活用を呼びかけているということ。

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加藤氏
有本さんからね、電気の逼迫の問題がニュースになったときにすぐにご連絡をいただきまして
「加藤さんも、国民の怒りが頂点に達しているときにぜひお願いします」と‥(笑)

有本氏
いやもう、加藤さんしかいらっしゃらないと思って私、

(一同笑)

加藤氏
これ実は、宣伝になるになるんですけど、「正論」の8月号、7月1日発売、それに私書かせていただきまして、「途上国になる前にエネルギー政策転換せよ」と、これを書かせていただきました。

居島氏
‥衝撃的なタイトルですが、

加藤氏
やはりですね、私たち、高度成長期を子供の頃見てますからね、ですから「昭和」のときっていうのは、どんどんどんどんこう新しい工場地帯が新設される中で、「電力の逼迫」なんて経験したことないんですよ。

有本氏
そうですよね。

加藤氏
「日本がすごい」っていうのはですね、日本政府はですね、戦後の復興を考える中で一番最初に「電力」を考えたわけなんですよ。
それから、国家として主権を回復して3年後にはですね、「被爆国」であるにも関わらず「原子力基本法」を作ったわけですよ。
で、そうやってですね、ちゃんと国民にとって「電気と水」というのが最低限、近代国家として経済を回復するにはどうしても重要だっていうことを理解してました。
今はですね、そのときよりもずっと状況が悪いんですよ。

有本氏
そうね、ほんとですよね〜

加藤氏
これね、国家のマネジメントとしてね、いかがなものか、とすごく思いましてね、これいつも有本さんとこの前も議論させていただいたところなんですけど、これ前も百田さんの回で「電力需要をどう見てるか」を言ったときに、普通、経済成長すると「電力需要」ってこう(手でジェスチャーする)ずっと上がるし、「エネルギー消費」も上がるわけです。
それを計算庁、エネ庁のグラフではですね、「電力需要が下がる」という、そういうグラフを出してるんですね。

有本氏
え〜、考えられない‥

加藤氏
これはどういうことかって私、非常に‥(おかしいと思っている)、要するに非常に見立てが甘いわけですよね。
一方で、各シンクタンクずっと調査なんかを見ると、このまま 2030年、2050年ってなると、40%ぐらい電気の需要があがるだろう、というものが出ているんですけど、しかしながら政府のエネ庁が出しているのは「2030年は電気の需要は落ちる」「エネルギー消費は落ちる」と、いうふうに見てるんですよ。

これ自体も私は非常に「おかしいな」というふうに思っているんですけど、
じゃあ「これからどうなるのか」、これも見てみると、これも前百田さんのときにご紹介させていただいたんですけれど、例のグラフを出させていただきたいな、と思います。

じゃあですね「これからどんどん状況がよくなるのか?」っていったらね、これからどんどん原発もリプレスしないので「古くなる」わけですよね。
原発がどんどん古くなって、ブルーが40年稼働しなくて、グリーンが60年稼働しないようなんですけどね。
原発は新規で作っていっていない、リプレスしていっていないので、どんどん「老朽化」していってるわけです。
安全性が確認されたものでも、なかなか再稼働しないってこともあって、どんどんパワフルなベース電源であった原発がですね、改廃していくわけですよ。一つの原発をつくるのに30年間かかるわけですよ。
だから、「どんどん原発がなくなっていく」というわけです。

で、次に「火力」の方を見てみると、「脱原発っていうのは、脱石炭だ」ということで、「火力発電」もどんどん休廃止してっているわけですよ。これ、エネ庁の資料なんですよ。
これ見ていただくと、どんどんどんどん、ブルーが休止で、赤が廃止なんですね。

これだけね、原発もなくし、火力もなくし、要するに(電力の)供給をどんどんどんどん少なくしていっているわけですよ。
でも政府が「補助金」を出しているのは、「電化政策」(発電ではない、放出のほう)なんですよ。 グリーントランスフォーメーション。

有本氏
‥おかしいよね?

加藤氏
電化政策で、「需要」をどんどん上げてくわけなんですよ、「補助金」を使って。
建物も「オール電化」になってくる、「EV車に補助金」を出す、

「電力を使う」ことにばっかり「補助金」を出して、「電力の供給」はどんどん「なくしていく」、そして「再エネを普及していく」‥と。

再エネ「太陽光」は、昼間しかね?「蓄電」の技術がそれほどないわけですから、夜になると「電力がなくなる」、こういう中でですね、「調整」をしてたら、「調整分」の火力もなくなる
日本は本当に「電気がなくなる社会」になっていくわけですよ、「途上国」になっていくわけですよ。

有本氏
なんでそんなことに?‥ねぇ?(頭をかしげる)

ねぇ何ですか、その「原発40何基分を再エネでやる」とか?  
もう、ほとんど「おかしい」でしょ?

加藤氏
そう、「政治家の理想」で「国民の生活に負担を強いてる」わけですよ。

有本氏
たとえばそれだけね、ポンポンポンポン野放置に再エネやったら、それバックアップは絶対必要なわけですよね?

加藤氏
そうなんです。

有本氏
なのに、火力発電から何から全部つぶしてっちゃうっていうのは?

加藤氏
これはですね、もう「政治家のエゴ」でしかないかもしれないです。

有本氏
これはね、ハッキリ申し上げて「頭のおかしい人が何かをやっている」としか思えない‥。
だって、錯乱してるでしょ?こんなの。

加藤氏
ロ○アの、ウク○イナ侵攻以降、それまで「脱炭素」ということで、「気候変動」のリーダーだった「ドイツ」はどうしたか?というとですね、え、その次に読んでいただきたいんですが、

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「脱石炭」のドイツ 石炭利用増加へ 露産ガス対策で 】 毎日新聞による
ドイツのハベック経済・気候保護相は19日に声明を出し、ロシア産天然ガスの輸入が大幅に減少したことを受け、石炭火力発電の利用を増やす緊急措置を講じる考えを示した。
ドイツ政府は、発電に使うガスの量を減らすかわりに、将来的に稼働停止予定の発電所の利用を増やす構え。

2030年までに「火力発電の全廃」を目指すドイツの取り組みに「逆行」することについて、ハベック大臣は「つらいことだが、ガス消費量を減らすためには必要なことだ」と理解を求めた。

ドイツでは「脱石炭」に加えて、今年末の「脱原発」も決まっていて、「再生可能エネルギー」に転換するまでのつなぎのエネルギー源としてロシア産ガスに頼ってきたが、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて方針を転換した形
欧州連合(EU)執行機関の欧州委員会は、ロシアからのガス輸入を今年末までに現在の3分の1まで減らす戦略を打ち出している。

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加藤氏
気候変動のリーダーだったドイツはですね、それまで「脱石炭」といってたのが、方針を転換して、ドイツオーストリアオランダも、みんな「石炭火力」ですよ。
で、EUはほとんどそうなんですけれども、フランスイギリス「新規の原発をどんどん作る」ということで、新しいエネルギーの計画というのは、イギリスは確か5基かな、作るということで、もう舵を切っているんですよ、次世代の新しい原発。
そういうふうに舵を切っている、確か韓国も、文大統領も「原発を見直す」「脱原発」から「原発を新規に作っていく」っていう方向に変わったわけですよ。

で、アメリカはどうか? バイデン大統領も「気候変動のリーダー」と言われているけれど、実際アメリカのニュースをずっと見ていたらですね、「石油」「ガス」こちらの投資が殺到してですね、やはり産有国ですから、どんどん「石油」「ガス」、これか◯していこう、と流れが変わり、
それから、カリフォルニア「再生可能エネルギー」が非常に比重が高いために、いつも電気が足りなくて、ユタや周りから(エネルギーを)もらっているので、してくれたエネルギーを「エネジー」っていうんですね、エネルギー長官がですね、フォックスニュースで会見してましたけどね、「再生化のエネルギーばかりに依存しすぎている」ことに対して「変えてほしい」というような話まで出てきている。

世界中そういうふうに「エネルギーの安全保障」と「国民経済の防衛」に、「暮らしの防衛」に走っているにも関わらず、日本は未だに「クリーン」(って言ってる)‥。

有本氏
今までどおり‥?

加藤氏
今までどおり。
やはり組織に予算と人が貼り付いて、方針を出しているので、

有本氏
いやあ、ビックリするわぁ‥

加藤氏
なかなかそのへんのところが変換できない、‥というのがすごくあるんです。

居島氏
ええ‥

加藤氏
私はあとで「EVの補助金」についても話をしますけれどね、それでいて「補助金」をつけているのが「電化政策」
「もっともっと電気を使え」と。

それで、国民には、「クーラーの温度は何度にしろ」とか「冷蔵庫はどうしろ」とか、非常に細かい指示を出す、というのは非常に問題ではないか、と。

で、次のお願いします。

続きは動画で確認 ♪


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