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ノイズを減らすハナシ

就労継続支援ビルドのデザインセミナー。

2020.6.20.は【錯視とデザイン】がテーマでした。

錯視→周囲の影響を受けて、実際とは違って見える現象。

デザイナーが意図したものと違って見えることを回避するため、どんな錯視があるか知った上で微調整をしていく必要があるというお話です。

紹介された錯視は…

ミュラーリヤー錯視とヘルムホルツの正方形

錯視とデザイン P1

正方形ダイヤモンド錯視とジャストロー錯視

錯視とデザイン P2

ハーマングリッド錯視と上方距離過大

錯視とデザイン P3

ポッケンドルフ錯視とポンゾ錯視

錯視とデザイン P4

ちなみにこれらの錯視は、デザインだけではなくイラストでも登場します!パース定規を使って正確にひいた線をもとに背景を描いたのに、なぜか歪んで見える……とか。デジタル環境になって便利になったけれど、依存しすぎず、最後はやはり目で合わせる。というひと手間が必要です。

※ビルドのイラレ基礎課題でも整列だけではどうにもならない調整を求める模写用チラシが用意されています!

実例いろいろ

錯視とデザイン P5

ゲーム機のロゴ、気になったので正方形を機械的に真ん中で割って、同じ大きさのマルをコピペしただけのものを作ってみました。

画像6

絶妙に、バランスが悪い。

「みんなに見えているものなら、あえて排除しなくてもいいじゃないですか」という意見が出ました。

定規で測ると正確なのに歪んで見えたり、傾いて見えたり、大きくなったり小さくなったり……ちょっとでも変だなと思った瞬間

ユーザーにとっては些細な違和感がノイズとなって「本当に見せたいもの」がスムーズに伝わらないというところですよね。

実際、錯視をうまく活用したデザインもたくさんあります。

問題は、「それが錯視だとわかっているかどうか。なんでこうなっているのかを指摘されたときに説明できるかどうか」というところです。

違和感をトリガーにするデザインもたくさんありますけれど、日常は細部まで調整されたもので溢れています。デザイナーは、違和感というノイズを排除するために細かな調整を繰り返してからプロダクトをデザインを世に送り出しているのですよね。

お金をもらってプロフェッショナルな仕事を提供するためには細部まで気を配っていきましょう!というお話でした。

今日ご紹介した錯視はごく一部なので、興味ある方は調べてみてくださいね。そして、日々目に入るモノたちのどこに気を遣っているか、気にしてみてください。


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