スネアドラムの選び方

ドラマーとしてライブに出始めるとスティックだけでなくスネア等も欲しくなってきます。
特にスネアはドラムサウンドに個性を出しやすいためマイスネアを持参するドラマーは非常に多いことでしょう。
今回はスネアドラムについて簡単に見ていきましょう。

シェルの素材

スネアドラムのうち絶対に変えることのできない要素がシェル(胴)の素材です。どのようなサウンドが欲しいかを考えながら素材を決めていきましょう。

ウッドシェル

木材で作られたシェルで、素材により異なりますが金属シェルとくらべて温かみのある音と表現されることが多いです。

  • メイプル
    明るく、抜けの良いサウンドで、幅広いジャンルに対応できるシェルです。

  • バーチ
    太いサウンドが特徴のシェルで、ロックドラマーが好んで使用します。

  • ブビンガ
    シャープかつアグレッシブなアタック感を出しやすいシェルです。

  • マホガニー
    ウォームで丸いサウンドが特徴のシェルです。

金属シェル

アルミ、スチール、ブラス等金属で作られたシェルで、ウッドシェルと比べてハイトーンが良く出るとされています。

  • スチール
    アタックと抜けの良さからロックはもちろん、その他さまざまなジャンルに対応するシェルです。

  • アルミ
    スチールシェルよりも柔らかく、おとなしめなサウンドのシェルです。

  • ブラス
    倍音が豊かで明るく、伸びのあるサウンドが特徴的なシェルです。

  • コッパー
    柔らかく、太いサウンドが特徴のシェルです。

  • チタン
    音量、存在感ともに抜群なサウンドで、腐食しにくいシェルです。

その他

  • カーボン
    パワフルで抜けの良いサウンドが特徴的で、ウッドシェルに比べて気温、湿度の影響を受けにくいシェルです。

  • アクリル
    透明な素材のため、ステージ映えするシェルです。

フープ

シェルにドラムヘッドを固定するための円形パーツです。
スネアサウンドにも大きく影響するパーツですが、サイズが合えば後で交換もできます。

https://www.soundhouse.co.jp/search/index?s_category_cd=1260&i_type=c

ダイキャストフープ

型に金属を流して成形するフープで、厚みは一般的に2.5mm-3mmとなっています。
高域が強調された、歯切れのよいアタックの明瞭なサウンドになるとされています。

プレスフープ

金属をプレスして整形するフープで、厚みは一般的に1.6-2.3mmとされています。
オープン、暖かい、柔らかいというような形容をされることの多いサウンドで、比較的扱いやすいかと思います。
シングルフランジフープ、ダブルフランジフープ、トリプルフランジフープの三種類が大きく分けると存在していますが、現在はほとんどがトリプルフランジフープです。

ウッドフープ

木材で作られたフープで、ウォームでファットな響きが特徴のフープです。
見た目としてもインパックとの強いフープですが、スネアスタンドにマウントする際、通常のフープよりも直径が大きくなるため注意が必要です。(おおよそ1インチ程度大きくなると考えれば良いかと思います。)

スナッピー

スネアの裏面に取り付けるパーツで、スネアらしいサウンドを出すために必須のパーツとなっています。
響き線が多いほど音量が大きくなりやすいとされています。
また、スナッピーはスナッピーコード(紐)、またはフィルムで固定するようになっており、スナッピーコードのほうが自然な鳴りをえゃすく、フィルムの方が耐久性に優れています。

https://www.soundhouse.co.jp/search/index?s_category_cd=1251&i_type=c


ラグ

フープを固定するネジ(テンションボルト)を受けるパーツです。
シェルとの接地面積が少ないほどシェルの鳴りを引き出せるとされており、接地面積が少ないラグの代表格としてチューブラグがあります。
また、特殊な例ですが、PEARLのフリーフローティングスネアはシェルに直接ラグ等のパーツがつかないスネアとなっています。
ラグもネジ間隔等が合うものであれば交換は可能ですが、違う種類のラグ等はネジ間隔が異なっていることが多く、取り付け時に加工の必要性が生じる場合があるため推奨しません。

ストレイナー

スナッピーを固定するパーツで、操作することでスナッピーを裏面ヘッドにつくようにしたり、離したりすることができます。
ネジ間隔があっていればパーツの交換は可能ですが、別パーツへの交換はあまり大きなメリットがないので操作しづらい等の症状が出た場合に適合するパーツに交換する程度にしておきましょう。

テンションボルト

フープを固定するネジです。
テンションボルトが曲がってしまうとチューニングがしづらくなるため違和感があった倍はテンションボルトの曲がりを確認し、曲がっている場合は交換しましょう。(合わせてラグの方も確認し、ラグに問題がある場合はラグの交換となります。)
ワッシャー部分は金属性のものやプラスチックのもの等があり素材によってはテンションボルトが緩みにくいとされているものもあります。

ここまでスネアを構成するパーツについて簡単に見ていきましたが、シェル以外のパーツはサイズさえ合っていれば交換できるので、基本的にはそこまで細かくチェックしてスネアを選ぶ必要はありません。
また、サウンドについても、最も大きな影響を及ぼすのはチューニングなので納得のいくサウンドを得られればそれで良いかと思います。
見た目も個性的なスネアは非常に多いので、見ていてテンションの上がるスネアを選ぶというような考えもありではないでしょうか。


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